「教えたつもり」にならないために知っておくべき「教える技術」
こんにちは、フーミンです。
「何回教えたらわかるんだ?」
「どうしてこんな簡単なことがわからないんだ?」
このような言葉を聞いたり、自分で言ってしまったことはないですか?
教えたことを相手が理解できないとき、”教えられる側”に問題があると思ってしまいますよね?
しかし、その責任は間違いなく”教える側”にあります。
会社の先輩から後輩へ、親から子へ、教える機会は誰にでも訪れます。
「自分はわかりやすく教えたのに理解できないなんて、どうしようもないヤツだ!」という”残念な勘違い人間”にならないためにこの本を読みました。
ます、「教える」というのは3種類に分けられます。
①運動スキル:体で覚えるスキル
ピアノを弾く、スキーをする、タイピングする等
②認知スキル:頭を使って覚えるスキル
伝わる文章を書く、プレゼンをする、エクセルを使いこなす等
③態度スキル:自分の気持ちをコントロールするスキル
決断する、習慣化する、モチベーションを上げる等
自分が教えようとしていることがどのスキルに当てはまるのかを見極め、適切な教え方をすれば大丈夫です!
【教える者の心得】
・教えるとは?
「教える」とは、相手ができなかったことができるようになることです。
何かを教えても相手ができないままであれば、それは「教えた」とは言えません。
「教えたつもり」です。
相手ができないのは、教えた側に責任があるのです。
これを肝に銘じておきましょう。
・「頑張れ!」だけではダメ
「とにかく頑張れ!そのうちできるようになる!!」のように、熱意だけの指導ではうまくいきません。
なにをどう頑張るのか?を、具体的に示してあげることが大切です。
相手が実行可能な「具体的な行動」に落とし込むことを、教えるゴールに設定しましょう!
【運動スキル】
・スモールステップで進む
運動スキル習得の一番の敵は「恐怖心」です。
スキーを例にすると、
「最初は転びながら覚えなさい」と指導する人がいますが、何度も転ぶと恐怖心のせいで思い切ってすべれなくなりますよね?
はじめのうちに失敗を何度も経験させるのはよくありません。
最初は、やさしすぎるくらいのステップから、少しずつ進めていきましょう!
失敗させるのは、ある程度上達してからです。
・即時フィードバックする
フィードバックとは、相手が行ったことに対して言葉をかけてあげることです。
フィードバックはすぐ(=即時)に行いましょう。
そうすることで、相手は「ちゃんと自分のことを見てくれている」と感じ、信頼関係ができてきます。
フィードバックには「情報フィードバック」と「評価フィードバック」があります。
「情報フィードバック」とは、できたorできなかったを相手に情報として伝えることです。
「評価フィードバック」とは、「すごいね!」や「やったね!」といった評価を相手に伝えることです。
例えば、「できたね!すごい!!」という表現は、情報+評価フィードバックとなります。
注意すべきなのは、評価フィードバックをやりすぎないことです。
あまりほめ過ぎると「次も失敗できない」というプレッシャーになってしまいます。
評価フィードバックは節約して、ここぞという時に使いましょう。
【認知スキル】
認知スキルには「記憶する」「問題解決」「話す&書く」があります。
・記憶する
記憶するときは、分散学習が鉄則です。
記憶したいことを一度に頭に詰め込む”一夜漬け”は、科学的にも効果がうすいと言われています。
一度に覚えようとせず、複数回学習して頭に定着させるようリードしてあげましょう。
その他に、相手が図解やグラフなどを目で見て覚えようとする「視覚型」か、耳から聞いて覚えようとする「聴覚型」のどちらなのかを判断して、相手にあった教え方をしてあげましょう。
・問題解決
問題解決に必要なのは、解き方のパターン(=スキーマ)を教えてあげることです。
ひとつのスキーマだけでなく、複数のスキーマを習得させて、それを応用させて理解を深めるようにリードしましょう。
問題解決を教えるときに絶対に言ってはいけない言葉があります。
それは「どうしてわからないんだ??」です。
ついつい言っちゃいそうですが、言わないでください!!
・話す&書く
このスキルを教える第一歩は、ノートを取らせることです。
打合せなどの場で、話の内容をノートにまとめる練習をさせましょう。
情報をうまく整理できるようになれば、話す力もついてきます。
書くことが苦手な相手には、文章には”型”があることを教えてあげましょう。
序論・本論・結論など、型を理解し練習すれば、文章は書けるようになります。
【態度スキル】
態度スキルの習得には、習慣化がオススメです。
ある程度の意志力は必要なのですが、いつまでも意志の力だけで乗り越えていこうとすると挫折します。
意志力は、自分の体調などでも強くなったり弱くなったりしますが、習慣の力はとても強力です。
「朝起きたら歯を磨く」などのように、一度習慣化してしまえば、簡単には崩れません。
習慣化のノウハウを手に入れるには、こちらの本がかなりオススメです。
以上です。
まとめると、
相手ができるようにならなければ「教えた」ことにはならない。
この心得を胸に、教えるスキルが運動・認知・態度のどれに当てはまるのかを見極め、相手の立場を考えながら教えてあげる。
「教えたつもり」にならないよう、お互い気をつけましょうね!
それでは、また。
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