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「熱中症対策に効果的な飲み物について考えてみましょう」


「1923年7月と2023年7月の東京における最高気温の比較」(舞田敏彦氏作成のものより)


Ⅰ「コーヒーや日本茶は熱中症対策に効果的でしょうか?」

熱中症対策において、コーヒーや日本茶は直接的な効果を持つとは言い難いです。以下にそれぞれの飲み物について説明します。

  1. コーヒー: コーヒーにはカフェインが含まれており、一時的に気分を刺激する効果や利尿作用があります。しかし、カフェインは利尿作用によって体内の水分を排出しやすくするため、摂取し過ぎると脱水症状を引き起こす可能性があります。熱中症予防のためには、水分補給が重要ですので、コーヒーを摂取する場合は適度な量にとどめることが重要です。

  2. 日本茶: 日本茶にはカフェインが含まれていますが、一般的なお茶のカフェイン含有量はコーヒーよりも低いです。ただし、お茶に含まれるタンニンは利尿作用を持つため、大量に摂取すると脱水症状のリスクがあります。また、お茶に含まれるカテキンは抗酸化作用を持ちますが、熱中症予防に直接的な効果はありません。

Ⅱ「どうしてコーヒーや日本茶にはカフェインが入っているのでしょうか?」

コーヒーや日本茶にはカフェインが含まれているのは、それぞれの植物が生産する化合物の一部であるためです。

コーヒーの場合、コーヒーチェリーと呼ばれるコーヒーの実からコーヒービーンズが取り出されます。このコーヒービーンズにはカフェインが含まれており、その量はコーヒーの種類や抽出方法によって異なります。カフェインはコーヒーノキという植物の自然な防御機構の一部であり、昆虫や他の植物からの攻撃を防ぐために存在しています。

日本茶にもカフェインが含まれています。一般的な日本茶の葉は茶ノキの新芽や葉を加工したものであり、茶ノキにもカフェインが自然に存在します。ただし、日本茶のカフェイン含有量はコーヒーよりも低い傾向があります。

カフェインは中枢神経系を刺激する作用があり、覚醒効果や気分の向上、集中力の向上などの効果があります。それゆえ、コーヒーや日本茶を飲むことで目覚めたり、リラックスしたりすることができるとされています。

ただし、カフェインは適度な摂取が重要であり、過剰摂取は眠気の減少、不安感、頻尿、不眠症などの副作用を引き起こす可能性があります。個々の体質や摂取量に応じて、適度な摂取を心掛けることが大切です。

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