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読後感を保証するコラム

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ハッピーエンド至上主義者による、絶対上向きにおわる話。後味だいじ。いちばんだいじ。
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2021年12月の記事一覧

宇多田ヒカルのwait&seeは、何を待ってほしいのか。

宇多田ヒカルは18歳のころ、wait&seeでこう歌った。
「変えられないものを受入れる力、そして受けいれられないものを変える力」がほしい。
変えられない。受入れられない。でも飲みこまないといけない。そうじゃないと前に進めない。
苦しい、行きたい、行かないと。
この曲の旋律は、じりじりと息苦しいまでの、焦燥感にみちている。
wait&seeというタイトルも、「待って」といっている。
ちょっとだけ待

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おめでとうの七つの味。思いついて通っただけの道場で聞く、おめでとうの味わい。

おめでとうの七つの味。思いついて通っただけの道場で聞く、おめでとうの味わい。

おめでとうには、七つの味がする。
単一の味だったはずのおめでとうは、人生が展開してゆくにつれて、味わいを変じてゆく。
だれかには甘くても、だれかには苦くて、その場にいるだれもが一色に染まることはない。
あの人には酸いだろう。遠目に見て思う。どういう気持ちで聞いているのだろう。
目を向けても笑っている。大人なのだからそうだろう。お酒をのんで笑うしかないだろう。
やけ酒なのかも、こころから喜んでいるの

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