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脳内にブチギレオカンを30年ほど住まわせていた

脳内で勝手に母(以下、オカン)がダメ出しをしてくる現象に長年悩まされていた。

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どういうことかと言うと、例えば、自宅で靴を脱ぐ時、ちょっとめんどくさくて揃えず家に入ろうとすると

「靴ぐらい揃えなさい。お嫁に行けなくなるよ。外に行ったら恥ずかしい思いするのはあんたでしょ、そんなこと当たり前で誰も教えてくれないんだから!ここは豚小屋じゃないんだから!だらしないと嫌われるよ!(実際はもっと訛ってる)」

と脳内でオカンがブチギレ出すのだ。
(「豚小屋」って結構なパワーワードだけど、これも実話である)


どんだけ言うねん、とお思いでしょうが、うちのオカンはリアルにこんな感じで30分くらいは怒る。着火するとたぶん自分でも止められないのだろう。1日中小さなことで怒り続けられるパワーの持ち主である。

怒りは6秒で収まる、というけれどそんなの嘘だ。

こんなオカンと生まれたときから20代前半までひとつ屋根の下で暮らしてきて、スルースキルも身についていた、はずだった。

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社会人になって初めて親元を離れ、一人暮らしになって気づく。脳内のオカンが、四六時中ダメ出しをしてくることに。

なんのことはない、それまでリアルなオカンがそばにいたから気づかなかったのである。

脳内ブチギレオカンは、お風呂に入りたいのにちょっとだらけてしまったときにはスマホをいじってるとき、部屋が片付いていないとき、とにかく1日に何回も降臨しては、わたしを消耗させた。

改めて思い出してみると、この現象は大人になってはじまったのではなく、小学生のときにはすでに脳内ブチギレオカンを飼っていた気がする。

人生の長きにわたって、脳内ブチギレオカンとともに生きてきてしまったのである。

自宅で1人でいるのにリラックスできない。おかしいやん。


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このたび、3年ほどリアルなオカンをガン無視することで、ようやく脳内のオカンを追い出すことに成功したっぽい(リアルなオカンには申し訳ないが)。と最近気がついたので、ここに記録。

うちのオカンは構ってほしい&自己肯定感低すぎるタイプの親なので、距離を取るのがめちゃくちゃ大変だった。

親孝行じゃない、親と連絡取っておきなよ、と周りには言われるけど、リアルに会ったらまた取り込まれそうな怖さがある。会う勇気はまだない。

うーん、親と離れるって難しいね。

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