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毎日書評100日目「露伴のじぃちゃん、あのときはごめんね。」



読者のみなさま!いつもお世話になっております!

ふみくら倶楽部 5代目 部長 岡村真衣です!

なんと、今日で毎日書評100日目だそうです!!!(パチパチパチ)


読者のみなさま本当にいつもありがとうございます!


そして!ここで【お知らせ】があります!!


この毎日書評は、本日100日を境にして、これからは週刊書評に変更となります!!


書評の日は毎週金曜日です!週末に読書好きのみなさんとお会いできるのを楽しみにしております!



というわけで、
本日の書評いっきまーーーーーーーすっ!!


『些細なやうで重大な事』
幸田露伴 著
岩波書店
1980.3


明治時代を代表する文学者、幸田露伴が「物に接する心がけの大切さ」を説いた随筆です♪(『露伴全集 別巻 下』に収録されています。)

この本を初めて読んだ高校3年生のときは、何を言っているのか正直よくわかりませんでした。(笑)大学生4年生になった今、当時よりは読めているのではないかと思います!

そんなよくわからない本にどうやって出会ったかというと、電子書籍です。(電子書籍、便利ですね。1000冊の本をおよそ200gで持ち歩けるなんて信じられないですね。)


電子書籍を読んでいると「あなたにおすすめの本」というのが表示されます。その中に幸田露伴がいました。


怖いですねぇ、フィルターバブル。(笑)


当時の私は少し捻くれていましたので、

太宰治や夏目漱石、芥川龍之介や坂口安吾、宮沢賢治、夢野久作、中原中也、織田作之助、梶井基次郎、国木田独歩、小林多喜二、高村光太郎、菊池寛...

など、文豪と呼ばれる人たちの本を読み漁っていました。

本好きのみなさんなら、あの、文豪にかぶれていた時期も共感してくださるのではないでしょうか。(笑)

さて、そんなおすすめに出てきた幸田露伴を何気なく読んでみました。だって素敵な題名でしょう?「些細なやうで重大な事」だなんて。気になっちゃうじゃない。


そしてめくった1ページ目。


 人間には色々の仕草があるがつゞめて言へば、事に処すると、物に接するとの二ツになる、事に処すると云ふは、其処に生じて来た或る事情に対して、如何云ふ様に自分の態度を執るか、了見を定めるか、口を利くか、身体を動かすか、智慧を回らすか、力を用ふるかといふ事である。事に処するは、非常に多端である。何となれば、其処に生ずる事情は、際限なく種々様々な形を以て現はれて来るから、之に対する道も決して一通りや二通りでない訳で、大体は道理の正しきに従ひ、人情の美しきに従ふべきではあるが、さりとて一様に言ひ切れぬ。或時は手強く、或時は誠実一方で、亦或時は便宜に従ふを宜しいとする場合もある。


うーーーん。

難しくなーーーい???(笑)


17歳の小生意気な娘には少し早いようでした。

そして、4年経った今。


生意気な娘がこの文章を読むと...。

露伴のじぃちゃん、めっちゃイイコト言ってない!?

てかもう真理じゃーーーん!

やだー。もう一回自分を見つめ直すわー。

じぃちゃんごめんねー。あの当時はー。あんな横暴で斜に構えた態度でーーー!


わたしも物を愛する心を育むね!!


となるのであった。


本書を読み進めていくと、物を愛し、その物を理解し、正しく取り扱うことは義であり、物に接するには仁義が第一だったということが伝わってくる。


本書以外にも『五重塔』『運命』などの数多くの名書があります。ぜひ一度読んでみてください。


どうもありがとうございました。


まい

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