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世界はどんどん悪くなってる

衝撃を受ける本に出会うことは人生でそんなに多くはない。
だからそんな本に出会ったら、大切にすべきだ。
しかし、更新もされるべきだ。

ボクが中学生の時に衝撃を受けた本は、世界がもし100人の村だったらという本。

それはまさにこの世界の途上国と発展国のコントラストを見せ、この世界の分断は広がっていると読者のボクに思わせた。
それ以来ボクの目につく言葉は、「1日1ドル以下で生活する人」とか「3秒に1人が餓死する」なんていうキャッチコピーだった。

だから小さな子供をみるたびに、世界の裏側にいる恵まれない子供のことも心の片隅に思い出していた。

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分断は広がり、戦争は増え、人口は増え続け、食糧困難に陥る。
漠然とした不安がニュースを聞くたびに思い出されていた。

中学生の時に受けた衝撃を超える本に出会ったのは、あの時から10年後だった。
それがファクトフルネス。


著者は正確な数字から世界は良くなっていることを示す。

極度の貧困の中で暮らす人々(1日2ドル以下で世界する人)の割合は、20年前には人口の29%だったが、現在は9%まで下がった。ほとんどの人が地獄から脱出したということだ。
(ファクトフルネス頁68)

それもそのはず。
20年前、日本で携帯電話持っている人はわずかだった。(しかもガラケー!)
でも今はどうだろうか。
小学生でさえスマートフォンを持っている時代だ。
日本がこんなにも変わっているのに世界が変わっていないはずがない。

それなのになぜボクたちは、世界は悪くなっていると思い込んでしまうのだろうか。
それは、人間の10の本能が関係していると著者は語る。
さらにそこにメディアの力が加わっている。

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人口の1%が極度の貧困から脱出したことよりも、100人の経験な宗教家が過激派に虐殺されたニュースの方が視聴者を釘付けにするのだ。

ボクが中学生の時に衝撃を受けた世界は今、ここに、存在していない。
世界は前に進んでいるのだ。

人口は爆発しない。戦争やテロの犠牲者は減っている。
世界の人口の80%の人は電気を自由に使える。

あなたは、そんなはずがない。と思うだろうか。
世界はあなたが思っているよりずっとずっと良くなっている。
あなたは自分で作り上げた悲惨な世界に取り残されている。
より良くなっている世界の加わろうではないか。

衝撃を受けた本は、大切にすべきだ。
そしてそれに基づいた考えを膨らませることは、人生をゆたかにする。
しかし、更新もされるべきだ。
ボクはこの本を読んでそう思わされた。
さあ、ファクトフルネスしよう!

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