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1人百人一首

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2022年9月の記事一覧

都々逸その4

あんたがいなけりゃ代わりはごまんとおおきにありがとまた来世

夏の終わりにこぼれる牡丹虚空に首振る扇風機

玉ねぎふたつ静かなキッチン1リットルの麦茶を飲み干す

嘘という名の本音をついて遊びだったよわかってる。

弱い男がふかした煙田んぼに力と書くのにね

そんなこんなで思い出したり嫌いになったり自由だね

苦虫数匹潰して飲めばこんなことでも思い出に

一人百人一首~後朝~

夢のあと生まれたままの我がいて覚めた部屋にはは独りぼっちで

頬をつけ遊び疲れて眠ってるふたつの裸に朝日が注ぐ

いるようないないようなそれくらい曖昧模糊なら終わりがないから

しかと見て助演女優の怪演をみんなが傷つくアンコール