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アコギ練習譚 その① 出会い編
とあるラジオ配信アプリをキッカケにアコギを始めて昨日で丸3か月。高校のとき室内楽部に所属していたのだけれど、卒業してからはすっかりご無沙汰だった。何かしら楽器をやりたいと言う漠然とした思いを常に抱えてはいたものの、実行に移すことなく何年も経過してしまっていた。
アコギに出会った当初は、配信主さんの弾き語りを聴いているだけで満足だった。けれど次第に、自分の歌いたいときに歌いたい曲を歌える自由さと、おひとりさまで楽しめる気軽さ、そして何よりみんなが純粋に音楽を心から楽しんでいる姿にすっかり魅了されてしまった。(カラオケ代が浮くと言うよこしまな気持ちもある。ただし満足に弾けるようになるまでめちゃくちゃ時間がかかる)
わたしは熱しやすく冷めやすいのに加えて他人の影響を受けやすい性格だから、しばらくしたら興味も薄れるだろうと思っていたのだけれど、日を経ても日を経ても「わたしもやりたい!」と言ううずうずが治る気配を見せなかったので、父に頼んで車を出してもらった。(田舎だから近所に品揃え豊富な楽器屋さんがない)
アコギをお迎えしてとにかくびっくりしたのは、ケースにしまいっぱなしNGであること。3か月が経過したいまでも埃が気になって仕方がない。
わたしは新しくものを買ったときと愛用の品を資源回収に出すとき、必ず挨拶をする。これからよろしくね。いままでありがとう。傍から見たらめちゃくちゃ気持ち悪いと思う。アコギって、グランドピアノほどではないにしてもそこそこの大きさがあるし、それが常に視界に入る場所にどんっと鎮座しているからだと思うのだけれど、どうにも楽器と言うより同居人と言ったほうがしっくりくる。いまは「おはよう」と「おやすみ」、「いってきます」と「ただいま」の挨拶をアコギにしている。傍から見たらめちゃくちゃ気持ち悪いと思う。
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