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DXと人とIT、効率化が進まない理由

私が勤務している医療法人ではいくつかの業態があるのですが、なかなかDXが進みません。

患者さんの情報管理では電子カルテ、営業ではCRMやSFA、給与や勤怠管理では基幹システムを使うと思うのですが、そのどれも導入しておらずいくつかのミスが発生しています。

人を雇うことにより仕事をしてもらうメリット・デメリット、IT化のメリット・デメリットをまとめてみて、自分の考えを整理してみようと思います。


人を雇うことによるメリット

幅広い業務に対応することができる。
現在、多くのAIを活用したアプリが発明され、人間の仕事が奪われていくとは言われていますが、なかなか肉体労働のようなことまで代替するような技術革新は起きてはいません。

ちょっとした荷物を運ぶ。
配達された荷物の受け取り。
資料作成。
抽象的な仕事の進行。
などなど

人間は言葉で指示をすることにより色々な業務に対応することができます。
AIがいくら賢いとは言っても、思考とその応用力においてはまだまだ人間には勝てないでしょう。

人を雇うことによるデメリット

離職によるインパクト
人間なので、プライベートの出来事によって色々な影響があります。
出産等の家族構成の変化による勤務形態の変更、家族の転勤による離職。
純粋に頭数の人員が必要な仕事では、誰か一人が離職してしまった場合、その人が担っていた仕事を他の人が引き継がなくてはならず、その人の負担が増えてしまいます。

気分・モチベーション低下・怠慢による影響
人間なので、体調が優れない時は業務効率が低下しますし、風邪を引けば欠勤になり、仕事に飽きてればモチベーションも下がりサボろうとするかもしれません。
そのような状況を管理するために管理職がいるのかと思いますが、人が働く上では上記のようなリスクは必ず付きまといます。

仕事の属人化
これは離職によるインパクトにもつながるところはありますが、仕事が属人かしてしまうとその担当者がいないと仕事が進まない。
担当者に離職されてしまい仕事の引き継ぎが適切にされていないと、どうやればいいのかわからなってしまいます。

IT化のメリット

書類の保管や処分にかかるコストの削減
患者データ、営業の記録、日々の日報などをデータで管理することにより、コストを削減することができます。
患者のデータは保管義務があるので、6畳一部屋が必要になるくらい書類が溜まります。
その書類の保管にかかる家賃を考えたら年間で数十万になるかもしれません。

どこからでもアクセスすることができる
今は会社スマホやiPad、会社用のパソコンを貸与することが普通なので、営業先などで簡単にアクセスすることができるのは便利だと思います。
簡単に過去の情報をさかのぼって見ることができるのも助かります。

IT化のデメリット

学習コスト
新しいツールの使い方を覚えなければいけないため、年配のスタッフは嫌がる傾向にあります。
ITが導入された場合、若いスタッフの方が順応するのが早い傾向にあるため、年配のスタッフが逆に若いスタッフに教えてもらう状況になる可能性があるため、知識・経験のアドバンテージを活かして偉そうにしていた年配スタッフは嫌がる可能性があります。

災害時の対応・リスク
BCPの策定やセキュリティが大事だと考えています。
災害が起きて、停電になってしまったり・インターネットが使えなくなってしまった場合には、とりあえず紙で記録しておくという状況になる可能性は高いので、それなら最初から紙でやっておこうという思考になるのもわかります。
ランサムウエアによるサイバー攻撃を受けた医療機関が、診療ができなくなったというニュースもありました。

導入・移行・保守・運用にコストがかかる
人を雇った方が良いのか、ITで置き換えた方が良いのかは会社の規模によってもインパクトが変わってくるとは思いますが、基本24時間365日体調不良もなく、サボることもなく、モチベーションの低下もないのはコストをかける価値はあると思います。
雇用した人にやらせる仕事なのか、ITで代替する仕事なのかを明確に定義し業務範囲を決定する必要があると考えています。

今後の職場のDXに向けて、頭の中を整理しながら進めていきたいと思います。

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