大人女子、将来不安になった時に読みたい作品【#マンガ感想文】

何とも言えない満ち足りた気持ちになって、ほぅとため息をついて本を閉じる。
あっという間に読み終えてしまった。
だけど、すごく穏やかな気持ちだ。

seko koseko・著『マダムたちのルームシェア』を読んだ。

マダムたちのルームシェア

キャリアウーマンの沙苗さん
離婚して子連れとなった栞さん
未亡人となり、離れて暮らす息子夫婦と孫を持つ晴子さん

この歩んだ人生バラバラの元同級生３人が、ルームシェアする話だ。

学生時代に戻って、パジャマパーティーや花札大会。わちゃわちゃ楽しく、それでいてお互いの気持ちを押し付け合わない、落ち着いた大人の関係が、読んでいてすごく心地よい。
こんな関係っていいなぁ。

最近、４０オーバーの従姉妹４人で会食する機会があった。
遠く離れて暮らす私たち。一同に会するのは、多分はじめてだったと思う。

正直、会う前はユーウツだった。
「いったい何話せばいいのよ」とか、
独身の私は「なんで結婚しないの？」って
言われるんじゃないかとか。

でも会ってみれば、そんな不安はぜーんぜんカンケーなかった。
独身１名、バツイチ子持ち２名、既婚子持ち１名。

なんか、みんなそれぞれ違う人生を歩んでいて、それぞれ尊重し合って、すごく楽しかった。

子どもの話、仕事の話、住む場所も全然違うから、刺激的で話が尽きなかった。

最後には、LINEなんか交換したりして。
人生１周回ると、みんな同じところに戻ってくるんだねって思った。

子どもがいてもいなくても、結婚しててもしてなくても、みんな違ってみんないい。

この本を読みながら、そう思った。

この作品、周囲が結婚や子育てで、どんどん仲良いお友達と疎遠になっちゃって、不安な気持ちのアラサーくらいの方に読んで欲しいなぁ。

先のことって、考え出したらキリがない。
親のこと、自分の健康やお金のこと。

淡い優しい色使いと、悪い人が誰も出てこないマンガだ。
ドラマチックな展開なんてない。

だけど、将来がちょっとばかり明るく感じられて、きっと元気が出るんじゃないかなと思う。