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【メタバース解説】ヒューマノイドは電脳羊の夢を見るか?

僕は血を見るのではないかと思います。

どうもヤマネコです。

タイトルは某有名小説のタイトルからハイシャク。
今回は最近ホットなバズワード、『メタバース』のリアルと未来について考えていきたいと思います。

◾️そもそもメタバースってなんじゃらほい

概念です。特定のモノやコトを指してはいません。
ここで皆さんおなじみWikipedia先生に登場してもらいましょう。

メタバース (英: Metaverse) は、コンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された現実世界とは異なる3次元の仮想空間やそのサービスのことを指す。

https://ja.wikipedia.org/wiki/メタバース

言葉で言われると分かりづらいですが、マトリックスやレディ・プレイヤーワン、サマーウォーズのOzなどを見たことがある人はあのイメージで差し支えないと思います。
メタバースというデジタル上に作られた世界に、各ユーザーが自分の分身であるアバターで入り、その世界の中で活動することができます。
皆さんは日本国民であると同時に、メタバースというデジタル国家内の一市民となる時代が来るかもしれません。

◾️最近メタバースがホットになってるのはなんで?

一番の要因は大企業が金になると踏んだから、でしょう。
2021年10月28日、超巨大IT企業フェイスブックは社名を『Meta』に変更しました。これはメタバースこそがSNSに代わって人と人とを繋ぐツールになる!だから今後は社を懸けてメタバース事業に取り組むぞ!という姿勢の表れです(どうでもいいけどGAFAはGAMA🐸になるんだろうか…)。

その他にも、Microsoftがメタバースプラットフォームである『Microsoft Mesh』を始めたり、日本ではSonyやGREEなどがメタバース事業に今後注力していくと宣言しています。

なーんか夢も希望もない回答だな、と思われるかもしれませし、実際現時点ではある意味バブル的な、噂や楽観的予測が先行しすぎている感は否めません。

ではメタバースで我々一般ピープルの日常はどう変わるのでしょうか?

◾️ゲームの中で現実の生活が完結する?!

メタバース=3Dゲームという訳ではありませんが、みんながやっているゲーム内でゲーム内通貨を稼ぎ(ドラクエで言うG)、そのお金を現実世界で使える円やビットコインなんかに換金して生活できる人が増えてくるかもしれません。

ゲーム内のお金を現実世界のお金に換金?そんなことできるの?と思うかもしれませんが、これは結構古くから行われています。2003年にリリースされた『Seccond Life』というゲームでは、実際にゲーム内で稼いだ通貨を現実世界のお金に換金していたユーザーが多数おり、2009年11月の間にSecond Life内で5000ドル(50万円くらい?)以上を稼いだユーザーが211人いたといいます(Wikipedia先生談)。

もちろん現実世界の重要性がそれで失われるわけではありませんが、メタバースの広がりによって、仮想空間内で生活のほとんどが完結してしまう人が増えていくのは確実でしょう。

これは個人的予想ですが、現在人気の有名なゲームタイトルも同一のメタバースプラットフォーム上に構築されていくようになり、違うゲームで稼いだ通貨をこれまた別のゲームで使ったりすること(ドラクエのGがFFで使えたりとか)もできるようになるかもしれません。

また、メタバース=3Dゲームではないと前述しましたが、メタバースの3D空間は別のさまざまな分野でも普及していくでしょう。
イメージしやすいのは、現在zoomやSkypeで行っている会議やリモートワークなど。これらもメタバース空間内で完結するようになるかもしれません。仕事からゲーム空間への移行もシームレスに行うことが可能になるでしょう。

もうここまでくると、メタバースは仮想空間というよりも『第二の現実世界』と言えるのかもしれません。

◾️メタバース最高!メタバース最強?

ここまで読んでくださった殊勝な読者の皆様は『乗るしかない このビッグウェーブに』となっているかと思いますが、ここでメタバースの普及したディストピア的未来予測についてもお話ししておきましょう。

先述した通りゲーム内通貨を稼ぐことによって、現実の生活の収入を得られる可能性があるメタバースですが、ゲーム内通貨を得るために、ゲーム内で労働をする未来が来るかもしれません。

例えばメタバース内のアバターの着せ替え衣装をゲーム内で作って販売するとしましょう。衣装を作るためには、フィールド探索に出てそのゲーム内で素材を集めないといけない、という仕様の場合、素材を集めて売る第一次産業役のユーザーから素材を買って、時間を懸けてデザインして衣装を作って、お金を出してそういった衣装を売るマーケットプレイスに出品するというように、現実世界と同じような産業構造に組み込まれてしまうことになるかもしれません。

現実世界では人の仕事はどんどんAIに取って代わられると言われていますが、その頃には我々人間はアバターを使ってメタバース内で延々と仕事をロールプレイングするようになっているかもしれません。
このようななんとも言えないシュールな世界が近づいているのかもしれないのです。

◾️ヒューマノイドは電脳羊の夢を見るか?

タイトル回収。
冒頭で私は血を見ると書きました。

我々はアバターを作ってメタバースの中で暮らすことによって、
より幸せになれるのでしょうか。

メタバースが我々にとって第二の現実となったとき、そこには新たな社会ができて、今までにない生きづらさも同時に生まれるのではないかと思います。

もちろんメタバース内では物理的な移動がないので、人と会うのに電車代はかからないし場所も取らないなどのメリットはあります。
現実世界に出歩かなければ物理的な死に遭遇する可能性も下がるでしょう(交通事故とかおやじ狩りとか)。
ただ我々はメタバースの中で、現実世界と同じように時間を消費して労働をし、人間関係に頭を抱えることになるかもしれません。

メタバースの中でも我々は傷つき、見えない血を流すことになるのです。

メタバース世界拡大の過渡期に生きる現代の我々は、メタバースに対して過剰な期待を持たず、迫りくるビッグウェーブに呑まれるのを静かに待ち詫びるのが「現実的」なのかもしれません。

、、、とはいえ、やっぱりメタバースに一度は浸かってみてえ!ってなりますよね。
メタバースに期待する気持ちはよくわかります(こんなこと書いておきながら筆者もその一人です)。
メタバースというビッグウェーブがほぼ確でくるのはわかった!俺は波に乗るための準備をしたんだ!という方もいると思います。
かく言う筆者もメタバースの一つと言われている『VR Chat』を体験してきましたので、メタバースの始め方や個人的感想などをまた別記事にて紹介したいと思います。

今回はこれまで!
また次にお会いしましょう。サラダバー。

本文・イラスト:ヤマネコ


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