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「やなせたかしおとうとものがたり」がスゴイ


アンパンマンのオープニングテーマが「特攻隊で死んだ弟の歌」という都市伝説が気になってて、詩集「やなせたかしおとうとものがたり」を読んだ。ダークすぎる。やなせたかしの自伝と弟への鎮魂歌である。

1ページめで父が亡くなり、
3ページ目で母が家を出ていき、弟が伯父の家に養子にいく。
7歳で戸籍謄本が自分だけになるというハードな人生だったようだ。その後、弟の養子先である伯父の家に居候して生きていたようだ。あくまで居候なので、弟と別の部屋で寝起きしていたという。やなせたかしの家族は不幸が続く。

父→やなせたかしが5歳の時に死亡
母→やなせたかしが7歳時に家を出る(再婚)。
伯父→やなせたかしが21歳の時に死亡。
弟→やなせたかしが26歳の時に京大卒で特攻隊で死亡。

弟は京都大学に入って、特攻隊に志願したが、輸送中に船が沈没して、亡くなったようだ。

「なんのために生まれて なにをして生きるのかこたえられないなんて そんなのはいやだ」

やなせたかしにとって、弟は最後に最後に残った家族であったので、非常に思い入れが強かったようだ。

ただ、ダークに書かれているが、冷静によく読むと居候先の伯父の家が、かなり裕福だったので、あまり経済的な苦労はしていないように見える。

おれの人生つらいな、やってらんないなーと思ったときは手元においておきたい本。


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