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小さな悩みが小さくない理由。

*あるグループの、SNSやメディア等から伝わる魅力を、フィクションストーリーに載せて発信。

自分らしさってなんだと思いますか?

個性を持つこと?

自由に生きること?

女性だから女性らしくってこと?

私も今までは分からなかった。

でも、彼女たちの音楽に出逢って、

自分らしさがわかった気する。

みんなにも知ってほしい、

彼女たちの音楽、

そして"自分らしさ"の意味を。

私の経験をお話しします。

3分ばかりお時間ください♪

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この日は、辛いことばかりだった。

「ミミ、お疲れ〜。スタバ行こ!」

半年前に私の会社に転職してきた、数少ない女性で同じ94年組のユキから誘われ、会社から2,3駅先にあるスタバに来た。

「ミミ、いつものフラペでしょ?今日はコーチングしてもらうからおごるよ!代わりに席取ってて!」

ほんのり香る甘い匂いにさまよい、入り口に近い席をとった。

「ねえ聞いてよ〜、今日もめちゃムカつく取引先がいてね!私、係長なのに、部下のヒロキくんに先に名刺渡したんだよ!」

こうやっていつものように”コーチンング"が始まる。数ヶ月前にコーチングに興味持ちはじめて、オンラインスクールに通って、この前、無事に修了した。

仕事は、工作機械メーカーのシステム開発エンジニアで、部下もいないので、対話を通して人材を育てるコーチングは、仕事では使い道がなかったが、ユキがこのことを知って以来、「コーチングして!」と言ってきて、こういう機会を時々作っている。ただ、結局、コーチングという名の、ムカつく取引先トークを聞いて、ユキの気分をスッキリさせる愚痴タイムになっている。

2時間後、スカっとした表情のユキとバイバイし、電車に身を任せて家に帰る。

「コウイチ、ただいま。」

コウイチと同棲して半年になる。同じ会社でユキと同じ購買部。

「あ、今日もユキの愚痴聞いてたの?それはお疲れだね。じゃあこれ。」

そう言って、私の好きなブランドの、かわいらしいピンク色の化粧ポーチを渡してくれた。

「え、突然、何?」

「コーチングスクール、修了したんでしょ?そのお祝い。」

「俺、明日早いから先寝るね。」

「コウイチ、本当にありがとう。うん、おやすみ。」

コウイチはやさしい。会社で使い道がなくて、将来のためにならないかもしれないからとスクールに通うことに踏みとどまってた私の背中をコウイチが押してくれた。いつも私の喜怒哀楽を察してくれて、支えてくれる。

ありがとうの気持ちを抱きながら、部屋に行こうと廊下に戻ると、玄関のそばに荷物があることに気づいた。

「あ、カオリからだ。」

半年前から突然、定期的に地元の静岡にいる姉から食べ物や服が送られてくる。私が静岡支社から東京本社に異動して、一人だけ上京しているのが心配なのだろう。

静岡のお茶、私の大好きなうなぎパイ、そしてかわいらしいワンピ。

部屋に戻ると、体がどっと重くなり、ベッドに倒れ込んだ。

ため息をつき、私は目を閉じた。

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これが、私の悩み多き1日。

多分、みんなには悩みなんてないじゃん!って思うかもしれないけど。

ユキとのスタバ。

当然甘いもの好きってユキは思ってる。

でも、私は、甘いのが好きじゃない。

コウイチのプレゼント。

いつも決まってピンク色を選ぶ。

でも、私は、ピンクじゃなくて水色が好き。

そして、姉カオリからの送り物。

服は大抵、ワンピとかスカート。

でも、私は、ヒラヒラした服じゃなくてズボンが好き。

きっとこんなの小さな悩みだよね?

ただの私のわがままかな。。。

ユキもコウイチも姉もとっても優しいし、

身体が拒絶するってわけじゃないから、なんか言うのは申し訳なくって。

私さえ、ちょっと我慢すれば、それで済む。

そんな小さな、小さな悩み。

寝る前にちょっとため息つけば、

朝はもう忘れて、「今日も頑張ろう!」って元気出せる。

そんな小さな、小さな悩み。

そう思って、半年くらい過ごしてきた。

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しかし、事件が起きた。

私は、全社で活用する人事システムを導入する、大きいプロジェクトに関わっていた。

プロジェクトも終盤になり、最終段階のシステム動作確認を実施している時に、プログラム上の重要な設計部分で、私がいくつもミスしていたことが発覚した。

上司や同僚は特に私を責めず、「まあそういう時もある!」と言って、何日も遅くまで一緒に残業して、修正を手伝ってくれた。

そんな残業の日々を経て、2021年9月7日、

修正も動作確認も終えて、無事に社長に完了報告を終えることができた。ただ、私は、今までそんなにミスをしたことがなかったのに、なんでそんなミスをしてしまったか分からなくて、そんな自分が悔しくて悔しくて、私の気持ちは、もうめちゃめちゃだった。

そんな私の中の気持ちをコウイチにぶつけてしまった。

21時頃、家に帰ると、コウイチは家をキレイに掃除していて、テーブルには2人分の夕飯を用意してくれた。

「おかえり!ご飯食べる?それか、先に風呂にする?」

めちゃ優しいコウイチ。

でもその時は、私の気持ちがめちゃめちゃで、なぜか怒りのような感情が込み上げてしまって、、、、

「コウイチの仕事は、いつも早く終わる楽で簡単な仕事でいいね!」

つい口から出た一言。
本当にそんなふうに思ってないよ。。。

なんか自分自身が怖くなって、
コウイチの顔が見れなくて、
家を飛び出した。

ああ、もうわけわかんない。。。

何やってんの、私。。。

あてもなく駅に向かい、

泣く資格もないのに涙を流し、

あてもなく電車に乗り、

人の多い街を、

あてもなくさまよった。

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そよ風に涙が奪われ、枯れた表情で歩いていると、タワーレコードがふと目に入った。

社会人になってからあまり音楽聴かない私だったが、入り口に、かわいらしいアイドルみたいな二人組の女性が映った広告が妙に目立っていてふと気になった。

店内に入り、ウロウロしていると、入り口にあった広告の二人組を特集している大きなポップが見えた。

“店長激推し!
ジェンダーレスアイドル「MM」!
最新シングル「イロトリドリノヒビ」全力PR中!
MVをヘッドホンで聞いてくれ!”

メイメイと呼ぶらしい。

ジェンダーレスアイドルという聞いたこともない響きと、改めて見ると、かわいくてなんだか眩しい二人組。

店長の愛溢れるポップの言葉に押され、
そばに置いてる試聴機のヘッドホンを手に取って聴いてみた。。。

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そう、この時、

自分らしさの意味を知った。

MM(メイメイ)ってアイドルの、

「イロトリドリノヒビ(色とりどりの日々)」を聴いて。

味の好みとか色とか服とか、

そんな小さな悩み。

だけど、もっと自分の気持ちに素直になればよかったんだよね?

小さな悩みだからと自分の気持ちに目を向けず、私の気持ちが実は苦しんでいることに私は気づかなった。

コーチングも、本当はちゃんと仕事としてやってみたかった。

でも、会社では使い道ないから、
お悩み解消程度でしか私は使えないから。

ただの趣味なんだと自分に嘘をついて、自分の気持ちを抑え込んでいた。

だけど、もっと自分の気持ちに素直になればよかったんだよね?

自分の悩みなんだから、自分の中で抑え込められたらいいけど、こういう小さな悩みの積み重ねは、結局、最後は、何かを失敗したり、誰かにぶつかったりしちゃう。

自分の気持ちを自分が大切にしないと、

自分も、

大切な人も、

傷つけてしまうかもしれないよね?

ありのままの自分を自分が愛さないと、

いつまでも前に進めないし、

大切な人の手を離してしまうかもしれないよね?

だからね、

自分の気持ちを自分が大切にする。

ありのままの自分を自分が愛する。

これが自分らしいってことなんだよね?

この曲が私にこのことを教えてくれた。

素敵な曲をありがとう、

メイメイちゃん。

終わり。

【今回ご紹介したアイドルさん】
・ジェンダーレスアイドル MM
・ぎんしゃむさんとぷうたんさんの二人組アイドル
・現在、新メンバーオーディション応募受付中(〆切:2021年11月30日)


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