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返歌

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sun shower

sun shower

やわらかな雨に降られて走りだし
少し前にはもう戻れない
滲みてくる雨に自分の体温を思いだす
こんなふうに抱きしめられたかった

鳥は教わらなくたっていつか飛ぶ
あたたかな地を目指して

びしょ濡れのまま踊りたい
雲もないのに降る雨は草木の夢見る1秒後
こんなふうに抱きしめよう まだ見ぬあなた
静かに打つ胸

光に向かって伸びていく野ばら
出し惜しみなんてしないよ

帰る場所がほしかった
だけど泣く

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「bad habit」

「bad habit」

あいつは右足をちょっと引いてポケットに手を突っ込む いい女がくるといつも
ハムみたいな女の履く9ドルのストッキング
優雅にカールさせたおくれ髪
鐘が鳴ると散っていく鳩たちの白い羽根

癖みたいなものを収集してる
分かりやすい闇ならいっそ親しみ深い
みんな同じさ

欲望に疲れてウォトカで爛れた壁を燃やす
もう触れられない肉体の火
熱い血もすっかり冷えてテーブルのシミになる

午後のソープオペラ
出入

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君の名前で僕を呼んで

君の名前で僕を呼んで

君の名前で僕を呼んで
僕の名前で君を呼ぶ

君の心のすみずみに 染みとおっていくこのよろこびは僕のもの
この手のなかにあるものはとどまることはない
川の流れみたいなもの

ここにいて
何も知らない僕を見つめて
はじめて僕が僕であることが誇らしいから

この世は怖いものだらけだ
泣くなって言われたから強いふりをすることには慣れたけど
何度も惹きつけられる
誰かを守るなんておこがましいね
ただ一緒にい

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ありふれた星 『リップヴァンウィンクルの花嫁』に寄せて

ありふれた星 『リップヴァンウィンクルの花嫁』に寄せて

眠ってばかりの夢の淵

誰かいてくれたらうれしいな

死なないように見張ってて

笑えるようにそばにいて

水が流れていくでしょ

それを見てると溶けだしちゃって

触りたいの じぶんのかたちを忘れそうだから

みんな真心をさらして歩いているの?

なんてことない顔して

ひとりで着替えているときも

暗くなってきて明かりをつけるときもね

ずっと見ていてくれるの

自分が勝手につくった神さま

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『たかが世界の終わり』への返歌

『たかが世界の終わり』への返歌

予感は常にあった

音楽と暗がりと中途半端なネオンのなかで

抱き合わないとやりきれなかった

出ていかなければ窒息してた

傷ついたのはどっちだ

誰かがねじを回して保ってきた

でも普段は忘れてるだろ

息の仕方や神の存在なんて

殺したいと思った

抱きしめられたいと思った

忘れているふりをしてきただけ

今晩帰るから

どこにいくの、どこにいるのと言わないで

たくさんの言い訳をなすりつ

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