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怖い話

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#電車

1.5秒の誤算(怖・短編小説)

1.5秒の誤算(怖・短編小説)

《カン カン カン カン》

黒と黄色の竹竿が警告音と共に下がってくる。

(ハァ ハァ ハァ ハァ)

計画通りいけば大丈夫、、計画では上手くいく。

僕は何度も何度も心で繰り返し、恐怖心を抑えていた。

《カン  カン カン カン》

ツートンカラーの竹竿はすっかり下に下がり切り、上下に揺れて往来を制止する。

《カン カン カン カン》

(ふぅ ふぅ ふぅ ふぅ ふ、、今だ、、)

僕は竹

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自縛霊(怖・短編小説)

自縛霊(怖・短編小説)

ここは N市 N駅の1番線ホーム。

ホームは大変混雑していた。

『すいません。もう少しそちらに詰めてもらえませんか?』

隣の人が寄ってきたので、反対側の人にお願いした。

ここまで混雑すると隣の人と肌は接するし、他人の体臭や香水の匂いでもイライラしてくる。

『痛〜』

『すいません』

近くでも足を踏んでしまったのか、、色々とざわざわ聞こえてくる。

その時ホームに電車到着のアナウンスが響

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