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「いつか」は来ないかもしれない

シドニー現地時間午前1時。深夜なので、ちょっとだけ昔話をするね。

勝手に書いていくので暇だったら読み進めて。「The 無益 Media」深夜の書き殴りバージョンってことで。

約10年前、搭乗していた飛行機の機内で火災が起きて、エンジントラブル発生、千葉県上空で「あ、死ぬかも」って思った話。最近、よく思い出すんだ。思い出したくもない恐怖体験だったのに。

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そのフライトは成田発シドニー行き。一時帰国を終え、シドニーに戻るために乗ったの。離陸後まもなくビジネスクラスで火災が発生、エンジン系統に異常があるかも、ってことで、成田空港に引き返すことに。

でも飛行機ってガソリンの重量があると着陸できなくて、着陸できる軽さになるまで千葉上空を旋回。

少々の揺れで機内はパニック。女性たちの悲鳴や怒り狂うおっさんの怒号。私は一人、心細さと恐怖に心が支配されてしまい、目を閉じてこの時間をやり過ごすしかなかったの。

「エンジン系統の異常」がどれほどのものなのか乗客にはわからないんだから、そりゃぁ怖いよね。

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泣きそうな気持ちになりながらも「人はいつか死ぬし、いつ死ぬかなんてわからないんだよな」と自分でもびっくりするほど冷静に思っていたことをよく覚えてる。

「成田空港に無事到着したら、、、、」と今まで「いつかやろう」「いつでもできる」と思って先延ばしにしてたことに取り掛かることを決意した。

平常心をずいぶんと欠いた状態だったけど。

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そして飛行機は成田空港に到着。精神的な疲労はMAXのはずなのに「今からやってみたいことは全部やってやる」というおかしなテンションになってた。

航空会社が用意したホテルの一室で、ずっと「一緒に暮らそう」と言ってくれていた今のパートナーに「一緒に暮らしましょう」と連絡。

共同生活は私には無理、と決めつけて答えを避けてきたけど「経験してみなきゃわからない」という気分になっていたんだ。

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その数年後、私はいとも簡単に安定した正社員のポジションを捨てた。

「好き勝手に生きよう」

と、考え方がどんどん飛躍していったのね。

もともと人とのコミュニケーションが苦痛だったから「人と関わることなく引きこもりながらお金を稼げる方法」を模索し、WEBの仕事を模索した。

だから「どうしてもフリーランスになりたかった」ってわけじゃなくて、あくまでもお金を稼ぐためのツールなんだよね。

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今は行きたい場所や国には「行きたい」と思ったときに出かけ、なんだかおもしろそう、と思ったことは深く考えずに試す。

眠い時はいつまでも寝てるし、嫌いな人・合わない人から全力で距離を置くし、好きな人には徹底してなつく。

、、、、はたから見たら「どうしようもない大人」になってしまったけど、私は好き勝手に生きることに全身全霊を傾けたいと思っている。

今の生活は最高に楽しい。不安定な個人事業主だけど、お金は生活できるぶんだけ稼げればいいんだ。

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「いつか」は来ないかもしれない。

突然、人生の幕が閉じることもあるんだから「いつでもいい」「いつでもできる」じゃダメなんだ。

そんな当たり前のことを「現実」として受け止めた場所が千葉県上空を旋回していた飛行機の機内。

その時は怖くてしかたなかった。

でも、今思えば私の人生が好転するきっかけだったんだよな。

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