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飛び込み営業から転職して18ヶ月で 「THE MODEL」 全部やってみたお話

はじめまして。
株式会社overflowにて、プロダクト開発人材の採用プラットフォーム「Offers」というサービスのRevenue Managerをしています深見と申します。

はじめましての方も多いかなと思いますので、
簡単に自己紹介させてください。

出身は徳島県、野球をして育ちました。大学は京都でアカペラをしていました。
新卒でオフィス家具系の専門商社に入社するも半年で退職、キャッシュレス決済会社に転職。キャッシュレス決済会社では主に法人新規開拓営業を担当しアポ取りから運用支援までいろいろやってました。ありがたいことにマネージャーの経験もさせていただき、もう1段階昇格できるというタイミングで、overflowに転職してきました(在籍期間6ヶ月)。まさか1年で2回も転職すると思ってませんでした。(なんで転職したの?的な話は↓にて記してありますのでご興味ある方は)

overflowに入社してからはFS→IS→Mkt→CS→Revenueとあらゆる部門を経験し、今に至ります。

Noteを書こうと思ったきっかけ

実務的な理由とキャリア的な理由2つあります。

まず、前者の実務的な理由ですが、昨今話題の「THE MODEL」型の組織について、Marketing~Sales~Customer Success全部かじってみたからこそわかることを今の僕視点でまとめておきたかったため。

後者のキャリア的な理由として、僕は今年で社会人歴3年目を迎えています。
新卒3年目、というと就職時に「まず入った会社で3年勤めなさい」という石の上にも3年理論(と僕は呼んでいます)のちょうど区切りとなる年で、そろそろはじめに入った会社からの転職を考えている人が多いのかなと思います。スタートアップへのキャリアパスなど何かしらの参考になれば幸いです。

想定している読者さま

THE MODEL型組織にて、
・マーケ~CSのどれかを一通り経験した人
・キャリア軸の進み方をスペシャリストorジェネラリストで悩んでいる人
その他社会人1~3年目の方で漠然とキャリアを考えている人

なぜoverflowに入ったのか

ちょっとはしょりすぎてしまったので、
「なぜoverflowを選んだのか」というところだけ詳細記載します。

キャッシュレス決済会社で一定昇格の機会がみえたタイミングで、「あれ?これサービスの認知度があるから営業しやすい/結果が残せているのでは」とふと気づきました。
まず営業として何かしらの実績を作りたいという1→2社目の転職理由は一定達成したこともあり、「もっと有名じゃないサービス/商材でも営業できるのか?」と不安になりました。そこで、とりあえずベンチャー企業に行こう、と安直に思いました。

ありがたいことにベンチャー企業さま複数社から内定いただきいよいよ選択すべきタイミングとなりました。

結論、overflowを選んだ理由は
①役員会食で一番ウケを取れたから(=カルチャーフィット)
②働き方の選択肢を増やす未来にワクワクしたから
です。

①についてはインタビュー記事にも記載ありましたが、僕自身なんか生き急いでる感から周りから浮いちゃいがち(と勝手に思っている)ですけど、弊社の役員3名はそれを真正面から受け止めてくれて、「期待」という評価をいただいたのがとても嬉しかったです。(鍋もおいしかったです)

②はまさに自分のこれまでのキャリアと照らし合わせたときに「ミスマッチ」があったから転職をしていたからです。
※これは企業が良い/悪いのはなしではなく、お互いの相互理解の話です。

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「複業転職」とは
いきなり転職ではなく、複業期間をはさみお互いの納得感を醸成する、という造語です。入社当時は人材業界に対して全く詳しくなかったですが、この考え方はこれまでの人材採用の考え方を変える、とワクワクしたというのが2つめの理由になります。

今やっているRevenue Managerってなに?

さて、話を戻す前にもう1つ「Revenue Managerってなんだろう?」と思われた方が多いと思うのでざっくりご説明すると、事業を仕組みで伸ばすことに責任を持つポジションです。

主な業務内容

・プライシングの変更
・事業計画達成に向けたチーム作り/各ファンクションの調和醸成
・組織ボトルネックの特定と解消
・各種プロジェクト業務のPM(プロジェクトマネジメント)

※日本では有名な職種ではないですが、海外ではCRO(Chief Revenue Officer)という役職があるほど、「全体」を俯瞰するポジションの重要性は増しています。

参照


overflowに入社してからは、Field Sales→Inside Sales→Marketing→Customer Success→Revenueと、1年半で多くのポジションを経験しました。愛読書の「THE MODEL」を片手に携えながら。

ということで今回は、昨今話題の「THE MODEL」型の組織について、全部かじってみたからこそわかることを今の僕視点でまとめてみたいと思います。

THE MODELとは何か

それでは最初に、THE MODELについて簡単にご説明します。

THE MODELとはビジネスプロセスのモデルです。これまでは「営業」に属する人が自らアポイントを獲得~商談~導入支援まで行うフローが当たり前でした。しかしこのフローだと、基本的に営業のKPIは新規収益を生み出す「受注数」となりがちで後半の「クライアントサクセス」部分がないがしろになります。

<The Modelの特徴>

営業プロセスを切り分け、各段階での情報を数値化・可視化する
各段階を担当する部門間が連携することで、顧客満足の向上を図る

THE MODELとは言い換えると、
「クライアントサクセスを一次終点として、売上を拡大する仕組み」であると考えております。一次終点と表現したのはそこが終点ではないからです。


参照


THE MODELやってみた感想

早速ですが、実践してみて感じたことを綴りたいと思います。

まずは、ごく当たり前のことですが、「各部門がつながっているために、良くも悪くも前後に影響を及ぼす」ことを実感しました。

良い点
前後、特に前のファネルが好調であると後ろのファネルにも良い影響を与えます。基本的に各ファンクションのKPIが達成しやすくなる構図が生まれます。

良いスパイラルの例

Mkt→IS:リード数増加→IS:対応企業数増加→FS:商談数増加
IS→FS:アポ獲得数増加→FS:商談対応数増加→FS:受注数増加
CS→:受注数増加→FS:対応企業数増加→CS:クライアントサクセス数増加

ろうと(ファネル)は上から下に流れていくので、無意識的な流れとも言えます。


悪い点
「ろうと(ファネル)は上から下に流れていく」と前述しましたが、逆流するには意識が必要ということです。(=有意識な流れを作る必要)
例えば、カヌーで川を下るのは簡単ですが、逆流するのは大変です。


先程の例を再掲し、比較してみます。

良いスパイラルの例

Mkt→IS:リード数増加→IS:対応企業数増加→FS:商談数増加
IS→FS:アポ獲得数増加→FS:商談対応数増加→FS:受注数増加
CS→:受注数増加→FS:対応企業数増加→CS:クライアントサクセス数増加

悪いスパイラルの例

Mkt:→IS:リード数増加→IS:対応企業数増加→IS:商談転換率【減少】
IS→FS:アポ獲得数増加→FS商談対応数増加→FS:受注率【減少】
CS→:FS:受注数増加→CS:対応企業数増加→CS:クライアントサクセス率【減少】

ある部門の数値が向上したからといって喜んでいると、「負のスパイラル」に陥る可能性があります。
例えば、FSはアポイント対応に追われ、フィードバックをしないままにすると、次々となかなか受注できないアポばかり対応することになります。
しっかりとフィードバックの機会を設けることが大切です。


また昨今話題になりつつあるCSとMarketingを繋ぐ、「カスタマーマーケティング」もやはり実践にはパワーが必要ですが、やりきれると資産になると思います。


弊社では大々的に実践はできていないものの「採用成功企業の事例インタビュー」などは
Marketingサイド:こういう事例ほしい
CSサイド:企業選定~インタビューディレクション
と実践していますが、しっかり「やる!」と決めておかないと既存の業務に追われ優先順位が下がりがちです。

解決策

THE MODELを通して見えてきた、良い点と悪い点。
前述した「有意識的な流れを作る」ために、2つの施策が考えられるのではないかと思います。

施策例

①統括部門を設置(弊社例:Revenue)
②逆流の仕組み(ex. フィードバックサイクル,定例Sync)を作る


①統括部門を設置(弊社例:Revenue)

「セールスの受注率を上げよう」などと収益に近い部分から取り組むケースがありますが、企業として収益を上げるためには、それだけが「手段」ではありません。前述の通り、そもそも供給されているアポイントの質に問題があればいくらセールスの能力が高くなったとしても改善幅に上限があるためです。「収益を上げるためには?」という俯瞰した視点で見られる部署としてRevenue部門の設立を弊社では策定しました。※Revenue部門は独立


②逆流の仕組みを開催

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例えばFS→ISへアポイントの質のフィードバックなど通常のマーケ~セールス~CSの流れに沿うのではなく、あえて逆流させる仕組みを作ることです。
前述の通り、これは無意識では実践が難しいため、「意識的」に行うことが大切です。


以下弊社FSからISへのフィードバック
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弊社ではMiitelを活用し、IS→FSの事前情報共有だけではなく、FS→ISへのフィードバックも行っています(FSは商談前にMiitel録音を必ず確認するフローにしています)。

まとめ
以下解決策のイメージ図です。
①レベニュー部門(黄色)
②逆流の仕組み(ピンク)

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えらそうに記載しましたが、弊社ではまさにWIPで実践中です。また、「自社ではこんなのやってるよー」という方ぜひ情報交換させてください!

参照


キャリアについて思うこと

またキャリアの話に戻りますが、自身の市場価値を高めるという観点で
教育改革実践家/元リクルート社フェロー藤原さんの「100万人の1人の人材になれ」のロジックを意識しています。

「まず、ある分野で集中して仕事をして、100人に1人の希少性を確保しましょう。次に、違う分野で仕事をして100人に1人の希少性を確保できれば、もう掛け算すれば1万人に1人の希少性を確保できたことになります。
 ここまできたら、あと1つの分野で仕事をして100人に1人の希少性を達成すれば、100分の1×100分の1×100分の1=100万分の1の希少性が実現します。100万人に1人はオリンピックのメダリスト級のレアさだし、同世代でたった1人の存在になるから、「雇われる力」が飛躍的に高まり、必ず稼げる大人になれます。」


インサイドセールスやカスタマーサクセスは最近できた職種であることもあり、まずスペシャリストになるキャリアを選択するケースが多いと感じています。(=「縦軸」)

ただ、今後スペシャリストが多くなっていくからこそ「横軸」を通せるジェネラリストの価値は高まっていくのではないかと半ば強引に信じつつキャリア選択をしています。(メンタルモデルが「欠陥欠損」タイプでじっとしていられないということも大きいです)


最後に

スタートアップにおいてアクションを積み重ねることは前提とても大切です。ただ、それが「部分最適」にうもれると前述の通り、負のスパイラルに陥ってしまう可能性があります。

「部分最適」の特徴は以下となります。

①手段思考
②Howを当てはめること(答えがわかっているからそれをあてはめる)

逆に「全体最適」の特徴は以下となります。

①目的思考
②Whyを問うこと(答えがわからないからそもそも問から考える)



↑の中でも
従業員1人1人が事業を大局観で理解する=問をみつけることで、自由な発想が生まれるとされています。

全員が全員ジェネラリストである必要はありませんが、
視座を1つ高め「全体的なイシューは何だろう?」「ほかの部署の人は何をやっているのだろう」と気にかけることからなにか気づきが生まれると考えます。その気づきが意外と事業を伸ばすヒントになるやもしれません。


ベラベラ述べましたが、
overflowでは現在採用強化中です!

カジュアル面談/複業からなど入り口はたくさん用意しておりますので、興味ある方はこちらをチェックいただけると幸いです!


単純に深見と話してくださる心優しい方は下記Meetyか

Twitterからいつでも連絡ください!


長文にお付き合いいただきありがとうございました!
良いお年を!



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