腐女子マーケティング研究所

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腐女子(BL)マーケティングを分かりやすく解説する≪腐女子マーケティング研究所≫公式note。 ウェビナーご参加ご希望月1回ウェビナーもおこなっております。 ■株式会社サンディアスHP https://sandias.jp/

最近の記事

世界で興行収入200億突破「名探偵コナン」から見る【腐女子・夢女子人気とコンテンツの寿命】

前回の記事で「腐女子・夢女子人気とコンテンツの寿命」について書きました。 今回は、劇場版の上映スタートから25年以上経過(2023年)して興行収入100億円突破を果たした「名探偵コナン」シリーズを題材に、コンテンツ寿命の重要な要素である「カップリング」について見ていきたいと思います。 2024年公開の劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』は6月末で150億円を突破し、シリーズ歴代1位の興行収入を記録。また8月から公開が始まった中国でも約2週間で40億円の興行収入を記録

    • 腐女子・夢女子人気がコンテンツの売上と寿命を決める!?

      人気ジャンルの移り変わりが激しいオタク向けコンテンツですが、長年に渡って人気の衰えない「ご長寿アニメ・漫画」にはある共通点があります。 ずばり、腐女子・夢女子の人気が高いことです! 以前、ちるちるユーザーを対象に行ったアンケートではBLを含めたオタク趣味全般の消費額は1ヵ月の平均が17,134円、1年の平均は205,608円となっていました。 さらに、オタク趣味に月5万円以上使うという方が回答者全体の1割程度もおり、女性オタク(特に、ちるちるユーザーのメイン層である腐女子

      • 商業BL 10年史 ~トレンドはどう変わったか~

        1970年代、当時は『少年愛』と呼ばれた広義としてのBLが誕生して50年余。 男性同士の恋愛を描いたボーイズラブは日本を代表するサブカルチャーとして進化と発展を遂げています。 今回は、商業BL10年史と題して2014年から2024年上半期までの商業BLの変遷を辿っていきたいと思います。 直近10年の商業BLコミック発行数パンデミックが流行した2020年を除いて、コミック発行数は右肩上がりで推移しています。 特に2014→2015と2016→2017の伸びが著しく、2010

        • 【人気作品の攻め受け傾向】2024年上半期トレンド最前線②

          2024年上半期トレンド最前線 、今回は作品の供給とユーザーの需要についてです! ちるちるユーザーが実際に検索している属性タグと人気作品の攻め受け属性の傾向を照らし合わせて、BL需給バランスについて見ていきたいと思います。 【需要】2024年上半期タグ検索数ランキング まずは需要から。 2024年上半期の属性タグ検索数ランキングを見てみると、H度の強さを表すタグがTOP3を独占! やはり、エロは正義ですね。 攻め属性は「執着」「10代」「スパダリ」のタグ検索が上昇傾向に

        世界で興行収入200億突破「名探偵コナン」から見る【腐女子・夢女子人気とコンテンツの寿命】

          なぜ日本実写BLは海外でウケるのか?

          2023年からBLの実写ドラマ化が活発になっていますよね! また、最近の傾向として日本よりも海外での人気が高い作品も生まれるようになりました。 日本のドラマコンテンツの海外輸出を目指すのであれば、今一番可能性のあるジャンルは「BL」なのではないでしょうか。 しかし……日本人気=海外人気とは限らないなど、今後実写BLコンテンツを制作していくうえで一筋縄ではいかない問題も浮かび上がっています。 また、商業BLネイティブのファンの間では「実写化」は今でも議論が耐えない話題となって

          なぜ日本実写BLは海外でウケるのか?

          【人気BL作品の傾向は?】2024年上半期トレンド最前線

          早いもので2024年も後半戦に突入しましたね!早すぎる…! 推し作品の実写化から始まり、イベント参加や新刊のチェックなどなど目まぐるしくも充実したBLライフを満喫している筆者です。 ということで今回はちるちる的2024上半期の人気BL作品と各出版社のカラーについて分析してみました。 それでは早速見てみましょう! 2024年上半期/ちるちるで人気上位のBLコミックピュアきゅん青春から濃密えちラブ、はたまたドムサブまで幅広いジャンルの作品が勢揃い! 特定の出版社やレーベルに

          【人気BL作品の傾向は?】2024年上半期トレンド最前線

          世界各地でBLは「どう」愛されている?

          2020年に爆発的ブームを起こしたタイBLドラマをはじめ、韓国発祥のタテヨミ漫画、中国のBL・ブロマンス小説……などなど、現在世界各国で様々なBLの受容がなされていますよね。 日本のBL漫画や小説も海外で翻訳されて刊行されていたり、ドラマ『美しい彼』や『体感予報』がアジア各国でも大人気を博している今日。果たして、世界のBL事情はどのようなものなのでしょうか……? ということで、国別のBLトレンドや人気の媒体などを調査してみました! 調査してみると、想像もしなかった文化が明

          世界各地でBLは「どう」愛されている?

          歴戦のBLファンが選ぶ「アニメ化してほしいBL」ランキング大発表!

          先日、BLソムリエXアカウントにて、皆さんの「アニメ化してほしいBL」を募集しました! 非常にバラエティ豊かな作品たちをお寄せいただきありがとうございました♪ 推し作品のアニメ化はすなわち、大好きな作品の知名度が爆上がりする絶好の機会! いつでも布教に飢えている筆者(アニオタ)にとって「アニメ化」は最強のカードであり、人生のご褒美級に嬉しいことです。 AnimeJapan主催「アニメ化してほしいマンガランキング」でも、近年はBL作品がノミネート&ランクインすることが多数あ

          歴戦のBLファンが選ぶ「アニメ化してほしいBL」ランキング大発表!

          好きな少年漫画からわかる!オススメBLチャート

          週刊少年ジャンプ。それは私の全ての始まり――……。 叔父の家で読んだ「SLAM DUNK」、アニメからハマってイッキ買いした「HUNTER×HUNTER」、リングを死ぬ気で集めた「家庭教師ヒットマンREBORN!」……。思い出せばキリがないですね。人生の大事なことを少年漫画から学んだという方も多いのではないでしょうか。 「幽遊白書」「封神演義」などの作品から、最近では「ブルーロック」「僕のヒーローアカデミア」など、新旧色褪せない作品がたくさんの年代の読者から愛されています。

          好きな少年漫画からわかる!オススメBLチャート

          なぜ2020年まで『少年ジャンプ』だけが二次創作の供給元だったのか?

          腐女子と切っても切り離せない存在なのが二次創作。 これまで数多くのコミックが出版され、さらにそれらを題材とした二次創作が多く生み出されてきました。 その中でも特に人気を誇っていたのがいわゆる「ジャンプ系」の漫画といっても過言ではないでしょう。 しかし、そんなジャンプ系も2020年の『呪術廻戦』以降、腐女子に人気のある作品が少なくなっているような気がしませんか? 今回はその理由を検証・解説していこうと思います。 少年雑誌の文化的傾向の比較まずは『少年ジャンプ』とその他少年

          なぜ2020年まで『少年ジャンプ』だけが二次創作の供給元だったのか?

          【実写BL年表あり】あなたは一番最初に制作された国内実写BLの主演を知っていますか?

          あなたの実写BLはどこから? 私は『性の劇薬』から! ・・・ということで皆さん、実写BLライフ楽しんでますか? 3次元に降臨した推しカプの恋愛模様に音楽が付いて、カットが切り替わって、視点の変化もあって……。実写化は紛れもない超特大供給。 推しCPがテレビに出てる! と思わず画面に食らいついてしまいます。 『おっさんずラブ』の盛り上がりを皮切りに、オリジナルBL映画・ドラマも続々登場していますよね。 BL専門レーベルも登場して、世はまさに、推しカプ3次元時代!! 日本に

          【実写BL年表あり】あなたは一番最初に制作された国内実写BLの主演を知っていますか?

          【年表あり】総数120作以上!?1987年~現在までの膨大すぎるBLアニメ年表を大放出

          BLアニメ化、最近多くない…!? 最高すぎる事実に気づいてしまった今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。 数える程しかBLアニメがなかったあの頃を思うと、嬉しい悲鳴が止まりません。 ところで、2024年現在では多数のBLアニメが制作されていますが、皆さんがリアタイで観ていたアニメはなんでしたか? 興味本位でBLアニメ史を遡ってみたところ、どうやら1987年から存在していたようなのです! 今回は、そんな古より受け継がれしBLアニメの歴史を年表にまとめてみました。 各

          【年表あり】総数120作以上!?1987年~現在までの膨大すぎるBLアニメ年表を大放出

          海外版BL「M/M」ってなに?入門編にぴったりの短編小説6選

          皆さんはM/Mというジャンルをご存知でしょうか? M/Mとは、主に英語圏で出版されている男同士の恋愛を描いた物語のこと。MがMale(男性)、「/」は日本でいう「×」を表しています。 ジョシュ・ラニヨンの『アドリアン・イングリッシュ』シリーズなど日本でも話題になった作品も多く出版されているので、ご存知の方も多いと思います。 しかし、これらの人気作はシリーズものが多く、長いし気になるけど手が出せない……という方もいるのではないでしょうか? 今回はそんな方に朗報!日本語版で読

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          BLアワード2024の深層 『40までにしたい10のこと』はなぜ全世代で1位を獲得したのか

          今年の有効投票数は、驚異の22,536票! 改めて、ご参加いただいた皆様に感謝申し上げます。 去年に引き続き、「BLアワード2024」の投票結果からユーザーインサイトを探ってみようと思います! 昨年の記事はコチラ。 BLアワード投票者のユーザー層投票ユーザーの年齢分布は昨年と同様となっており、20代の投票者が最も多く、次いで10代からの投票が多い結果となりました。 10代・20代の投票数を合わせると全体投票数の50%を超え、依然として若年層からの支持が厚くなっています。

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          【in中国】中国BLをネット小説からみる、黎明期から今までの略史

          弊サイト「ちるちる」でも何度か取り上げている、中国BL界隈の不幸。 中にはBL作家の逮捕ニュースや、BLの中国語タグである「耽美」の使用が禁じられ、「純愛」というタグ付けになってしまった……などのニュースが記憶に残っている方もいらっしゃるかと思います。 しかし近年、日本では『魔道祖師』を始めとする中国BL小説が流行し、新たなジャンルとして確立しつつあるのもまた事実。日本では盛り上がりを見せていますが、本場中国では今どのような状況なのでしょうか? というわけで、今回は中国の

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          【15年にのぼる実写化BL史を紐解く】今急増中の「実写化BL」って何から始まったの?

          BLの実写化が頻繁に話題に上がる今日この頃。実写化について、BLファンの皆さんの見解は人それぞれだと思います。 筆者は積極的に観る方で(むしろかなり好き)、自分の好きな作品が実写化されると必ずチェックします。 特に2021年に放送された『美しい彼』にはかなり沼ってしまいまして……ドラマの感想記事をオタク特有の早口がごとく書きなぐったのは記憶に新しいです。 供給が絶えない令和の実写化BL、じゃあこれより前の実写化BLってどうだったの? そう思った筆者が考えたのはこちら!

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