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SDGsジェンダー平等のための男性育休ではないと思えた話

「持続可能な開発のための2030アジェンダ」採択。
17ゴール・169ターゲットからなる持続可能な開発目標が策定。
早や6年。ようやく、SDGsについて考える時間をとってみました。

ジェンダー平等を実現するために

【ゴール5】
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
【ターゲット5.4】
公共のサービス、インフラ及び社会保障政策の提供、並びに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する。

国際連合(2015)「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」日本語(外務省仮訳)より

SDGsのロゴには、ゴールのひとつとして「ジェンダー平等を実現しよう」と書かれています。

SDGsと男性育休の関係は、ここにありそうです。

ターゲットをみると、「世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する」と。

男性の育児休業の取得推進が、ターゲットを達成するための取り組みのひとつだと考えられます。

性別に関係せず誰でも活躍できる環境を整備することで、持続可能な社会が実現します。

総務省統計局(2017)「平成 28 年社会生活基本調査 ― 生活時間に関する結果 ― 」によると、6歳未満の子どもを持つ共働き世帯で、夫が家事や育児を行う時間は46分/日、妻4時間54分/日。

世界経済フォーラム(2021)「The Global Gender Gap Report 2021」によると、日本の総合スコアは0.656、順位は156か国中120位。先進国の中で最低レベル。

「改正育児・介護休業法」が成立し、2022年10月から男性が子どもの生後8週間以内に最大4週間の育児休業を取得できる「出生時育児休業」がスタート。

独自の取り組みで、法改正前に男性の育休取得を推進している企業も増えてきています。

確かに、ジェンダー平等の実現や女性活躍推進に、男性育休は関連しています。

私が家事育児を担うことで、妻が仕事にも割けられる時間を作り出すことができます。

職場では、私が育休に入る時、女性の方に業務を引き継ぎました。

男性育休が広まっていけば、男性にも家事育児の大変さが理解され、ワーママの働き方が評価されるようになっていきます。

ジェンダー平等実現のために、男性の働き方や家庭での役割を変化させる法整備が必要です。

でも、少し違和感があるんです。

なぜなら、私は「ジェンダー平等を実現しよう」と思って、男性育休を取得したわけではないからです。

家族の機能

1 性的機能
2 生殖機能
3 扶養機能
4 経済的生産的機能
5 保護機能
6 教育的機能
7 宗教的機能
8 娯楽的機能
9 社会的地位付与機能

吉松和哉ら(2015)「精神看護学I 精神保健学 第6版」より

家族には9つの機能があるそうです。

時代の移り変わりや社会の変化とともに、家族の機能は変化します。

今は、これらすべてを家族だけでは機能させられません。

家族の定義や捉え方も多様です。

家族という形にこだわらなくても、これらの機能を果たすことができます。

そして、ライフステージとともに機能させるものが変わってきます。

子どものいる家庭の場合、子どもの発育発達や成長に応じて機能させるものが変わります。

最後は夫婦二人になる

私たち夫婦は、子どもを持つ前には、夫婦二人だけの生活をそれなりに楽しんでいました。

幸運なことに、長男が生まれ、生活は激変しました。

そして、数年後、次男が生まれ、育児の大変さは倍以上になりました。

育児って大人の都合ではどうにもならず、やらないといけないことに追われ続けている感じです。

でも、すごく幸せを感じます。

息子たちは、毎日、体も心も大きくなっていっています。

そして、息子たちは、いずれ小学生、中学生となり、自分の道を選択していきます。

18歳にもなれば、私たちの元を離れます。

そうしたら、何が残るか。

私たち夫婦が残ります。

最後は夫婦二人になります。

【SPGs】 Sustainable Partner Goals

私の目に映っているのは、私の生活のことです。

持続可能な開発のための目標がきちんと見えているのではなく、家庭や職場のことなど、身の回りのことが見えているだけです。

私にとって「Development」はあまりに壮大過ぎるため、見ようとしている「Partner」に置き換えてみました。

持続可能な夫婦のための目標。

夫婦って不思議です。

毎日必ず一緒にいるのに、見ようとしないと見えないんです。

働きながら、毎日の生活を繰り返しているだけでは、妻のことを理解することはできませんでした。

妻のことが見えていないことにも気付いていませんでした。

私にとって男性育休は、妻のことを理解しようとするきっかけになったと思います。

今でも見えないことはありますが・・・

いずれ、息子たちは私たちの元を離れ、最後には私たち夫婦二人になります。

いつか仕事もリタイヤし、年老いた私たちが、夫婦二人で生活する毎日。

妻と一緒に多くの時間を過ごすことになります。

SPGs 持続可能な夫婦のための目標
ゴール「パートナーのことをお互いに理解しよう」
ターゲット「妻のことを理解するきっかけとして男性育休を取得すること」




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