藤宇シロ

短編小説とエッセイを中心に執筆します。 目標は文学フリマに出店すること! 11月の文学…

藤宇シロ

短編小説とエッセイを中心に執筆します。 目標は文学フリマに出店すること! 11月の文学フリマ東京37には一般参加予定です。 皆さんの素敵な作品を読ませてください! 文学フリマに出店されている方、フォローさせて頂いてます!

マガジン

  • 【エッセイ】日常なんて笑ったもん勝ち

    主に家族のこと。大体ふざけて書いています。日常を面白おかしく書き記したい!そんな私の思いが詰まったエッセイ。

  • 小説

    恋愛小説中心。大人な恋愛を書くぞ!という意気込みで書いています。大体短編。

  • つぶやき

    ふとしたつぶやきや活動ノートです。

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【短編小説】悪い夢を待ちわびて

食べる夜は、今日こそくるだろう。 真夜中に梅干しを食べ、洗濯物を干し、爪を切って口笛を吹いた。 したらいけない、と言われる言い伝えをありったけ破った。 異様なうしろめたさを感じながら願う。 悪い夢を見ますようにと。 私が待つのは獏。夢を食べる獏。 鼻は象のように長く、体は豚のように丸々としている。 たてがみは雄ライオンのように雄大で、人間のように黒目が小さい。 シマウマのような縞模様の足、なぜか胴体にある水玉模様。 色々な資料からは様々な姿が描かれている。 幻の動物・獏。

    • 川のふれあいイベントにきたら地獄絵図だった

      もう二度と行かない。 来たる休日、私たち家族4人は川に来ていました。 目的はテレビ番組「池の水全部抜く」を体験できるかのようなイベントに参加すること。 (念のため言いますが番組とは全く関係ないです) 自然の川の脇に人工的に作った川(自然の川と繋がっている)の水を少し抜き、網で掬ってどんな生き物が生きているのかを観察するというものでした。 参加料も安く、比較的家の近くだったので魚とり網を購入していざ出発!です。 イベント会場についたころにはもう長蛇の列がありました。 人

      • 多忙を極めている……落ち着いたのでやっと色々書けそう。ホッと一息。

        • ジムに必ずいる主みたいなやつなんなんだよ

          30代も半ばに入り、段々と体が重力に逆らえなくなってきました。 以前は、マッチョな夫の通うジムの家族会員になり無料で通っていたのですが、ガチ勢が多くて居場所がありませんでした。 ジム。そうそれは体を鍛える場所。(なんか始まった) 大体いるのは、体を鍛えることを美徳としているマッチョ(タンクトップ)。 ボディメイクを主としたやたらお尻のでかい美女。 人生を変えようと汗水垂らしているふくよかな人。 おじいちゃん。 以上。 私みたいな「別に痩せたいとか体を鍛えたいとかいう目標は

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        【短編小説】悪い夢を待ちわびて

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        • 【エッセイ】日常なんて笑ったもん勝ち
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        • つぶやき
          4本

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          【短編小説】鍵の温度は36.8℃

          ──消えた鍵はたぶん、あそこにあるはずなんだけど。 通勤ラッシュ。地下鉄の中。スーツを着た人たちの頭頂部を視界の端に感じながら、真っ暗な景色に映った自分の顔を見て大きく息を吐いた。 少し、ため息に似ていた。不幸の空気に包まれた気がして反射的に息を吸い込む。 最近あまり眠れないことが原因なのか、窓ガラスに映る私は見るに堪えないほど疲れ果てた顔をしている。 安い照明を上から当てられたせいで、いつもより濃くなった目の下のクマが自尊心を傷つけていた。 こんなに体が疲れるようになった

          【短編小説】鍵の温度は36.8℃

          先週体調不良のため参加できなかったシロクマ文芸部のお題、今週は書けそう。 ひとまず話の流れは決めたので、今日は寝ます。

          先週体調不良のため参加できなかったシロクマ文芸部のお題、今週は書けそう。 ひとまず話の流れは決めたので、今日は寝ます。

          温泉を楽しんだらいつの間にかドッグランにいた

          私と夫は無類の温泉好きである。 人間の60%は水分で出来ているらしいが、その60%の水分のうち70%くらいは温泉で出来ている。といっても過言ではないくらい、温泉好きだ(過言)。 温泉好きになったのには理由がある。 何を隠そう、私たち夫婦は北海道出身。 北海道といえば自然や食べ物が一番最初に浮かぶだろうが、温泉街としても有名だ。 温泉街から車で30分程度の場所に住んでいた私たちは、当たり前に温泉との距離が近かった。 卒業旅行、親睦会と言ったら第一候補は温泉だ。むしろ第二候

          温泉を楽しんだらいつの間にかドッグランにいた

          娘→息子→夫→私とウイルスが移り瀕死状態の我が家でした。コロナではないです。 やっと明日にはみんな元気に各々の生活に戻れそう……。

          娘→息子→夫→私とウイルスが移り瀕死状態の我が家でした。コロナではないです。 やっと明日にはみんな元気に各々の生活に戻れそう……。

          今更ながら自己紹介文を作ってみました。 noteではこんなものを書いていくぞ!という意気込みです。

          今更ながら自己紹介文を作ってみました。 noteではこんなものを書いていくぞ!という意気込みです。

          【自己紹介】2023年Ver

          藤宇 シロってこんな人!をまとめます。 年齢:30代半ば 住み:関東圏 仕事に家事に子育てに……日々目まぐるしい時間を過ごしています。 趣味は幼い時から読書。初めて読んだ小説は「わたしのグランパ」です。 不思議な世界観に魅了され、活字のとりこに。 ずっと読むのが好きだと思っていましたが、最近「本当は書きたかったんだ」と気づき、noteでの活動を本格的に開始しました。 noteで書いていくもの短編小説 エッセイ こちらの2つを中心に書いていきます。 好き・得意なジ

          【自己紹介】2023年Ver

          【短編小説】クジラと一緒に沈む街|#シロクマ文芸部

          街クジラの寿命は100年程度だという。 「そろそろ、このクジラともサヨナラかあ」 同じクラスのユキと一緒に、海に繋がるクジラの端に立っていた。 何人かの男子生徒が命綱をしながら海水浴を楽しんでいる。 ユキはそろそろ来るはずの大事件を前にしながらも、のんきにあくびをしながら潮風を浴びていた。 「新しいクジラの上にも、学校あるかな」 ユキが不安そうに言う。一歩前に出て、ぱちゃんと水面を蹴った。命綱をした方がいいかな、と思う。 「多分あるでしょ」 「建てなきゃいけないのか

          【短編小説】クジラと一緒に沈む街|#シロクマ文芸部

          鳴き止めスプレーしたら車が大声で悲鳴を上げ始めた話

          車がやばいです。 数か月前からエンジンをかけるとキュルキュル……と金属音的なものが鳴っていた日産ノート。 私の愛車です。 急に壊れたらまずいよなぁ……とオートバックスに持っていったりしていましたが「ベルト取り替えるほど傷んでないよ」と言われ、原因がわかりませんでした。 そもそも鳴るときと鳴らないときがあり、持って行ったときは鳴らないときでした。 整備士さんも実際に鳴ったところを見てみないとわからないという回答で保留に……。 職場から帰るときも「きゅるきゅる……」 息子を

          鳴き止めスプレーしたら車が大声で悲鳴を上げ始めた話

          創作ノートとしてRollbahnのノートを買いました! 長編小説を書いていて、情景描写って苦手だなあと気付いたのでこれに書いて練習します。練習はデジタルより手書き派。 青いお花がとっても綺麗でお気に入り♡

          創作ノートとしてRollbahnのノートを買いました! 長編小説を書いていて、情景描写って苦手だなあと気付いたのでこれに書いて練習します。練習はデジタルより手書き派。 青いお花がとっても綺麗でお気に入り♡

          【短編小説】メロンパンみたいな恋だった

          ふらりと入ったパン屋さんで、メロンパンを見つけた。 「私には甘すぎる」という理由でいつの間にか遠のいていたメロンパン。小学生のころは毎日のように食べていたのに。 人気NO.3と書かれた赤い札を見たら、自然とトングが動いた。挟むと下のほうだけやわらかくて、沈む。雲をつかんでいるみたいだった。十数年ぶりのメロンパンをトレイに乗せてレジへ向かう。 透明なポリ袋に入れてもらって、ショルダーバッグの一番上に乗せた。 崩れないように、優しく。大切に。 社会人になって初めて買ったブラン

          【短編小説】メロンパンみたいな恋だった

          今日はどんな日でしたか? 私はカービィに会ってきました。ピンクで丸くてなんでも食べられるカービィ、かわいいですね。 明日からメモ帳を持参して思ったことを書き記していこうと思います。 皆の創作メモも読んでみたいな

          今日はどんな日でしたか? 私はカービィに会ってきました。ピンクで丸くてなんでも食べられるカービィ、かわいいですね。 明日からメモ帳を持参して思ったことを書き記していこうと思います。 皆の創作メモも読んでみたいな

          【短編小説】いつか結婚したい男と結婚にこだわらない女の話

          「無駄ってなんだよ」 さっきまで彼氏だった男が、こちらを睨みつけている。 「だって無駄じゃない? 拓ちゃん、結婚する気ないんでしょ?」 「今は、って話だろ。これからしたくなるかもしれないじゃん」 「でもそれって、したくならないかもしれないでしょ」 カチッ、カチッ。 知らないラブホテルの名前が書かれたライターの、フリントホイールを何度も回す。 つかない。 舌打ちをしようとしたのに、咥えたタバコに邪魔をされた。 ──帰りたい。 目の前にいる元カレは、それはそうだけど

          【短編小説】いつか結婚したい男と結婚にこだわらない女の話