富士通フロンティアーズ FUJITSU FRONTIERS
富士通フロンティアーズの所属選手に関するコラムです。選手が持つドラマ、ストーリーに迫ります。
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9年目を迎える張 リャンユッ。今季は再びスターターの座を奪取すべく、練習やトレーニングに励んでいます。そんな張の魅力は、持ち前の機動力を活かしたプレーです。特にランプレーでは、逆サイドに回って相手ディフェンスの2列目以降を抑えにいくプレーが決まると嬉しいと話します。 「いつもとは違った動きで刺激的なのと、相手のラインバッカーを抑えて、その脇をランニングバックが走っていくと、気分が上がります。ビッグプレーにつながりやすく、僕らラインが目立つのでやっていて本当に楽しいんです」。
アスリートにとって、いつかは訪れる引退の時。すべてを出し切り、やりきったと思って競技を終えるのは、多くのアスリートが目指す終着点ではないでしょうか。 2022年シーズンが始まる前に「もしかしたら今年が最後になる」と、引退が頭の片隅にあったという張。しかし、終盤に納得のいく結果を残すことができず、「悩んだけど、やると決めました」と、9年目を迎える2023年シーズンも挑戦を続けることを決意しました。 このままでは終われない。そう思わせたのは、2022年シーズンの終盤でした。1
2023年は、尊敬できる存在であり、ライバルでもあるトラショーン・ニクソン超えを目標に掲げているRB#21三宅。そのために、「やらなきゃいけないことは山積み」ですが、いまテーマにしている1つが、カットバックの強化です。カットバックとは、タックルを避けて長い距離をゲインするために、重要となる走る方向を変える技術。ランニングバックにとって、見せ場といってもいい瞬間です。 「ディフェンスと1対1になった時を想定して、いろいろな動きをイメージしながら練習しています」。社会人になっ
日本一がかかった今年のライスボウル。フロンティアーズのレシーブで試合がスタートすると、キックオフのボールをリターンした三宅昂輝。続くファーストプレーでは、スナップしたボールを直接受け取るワイルドキャットで4ヤードをゲイン。大事なゲームで、勝負の行方を左右するといってもいい開始早々のプレーを託されました。 このワイルドキャットのフォーメーションは、三宅ならではのプレーといってもいいでしょう。それまでフロンティアーズでは、あまり見ることのなかった作戦で、三宅が加入してから勝
入社1年目の2022年は、怪我でプレーする機会がなくスタッフとしてチームに帯同。今できることにフォーカスし、「チームを知ることができてよかった」と振り返る北川太陽。そんな北川とアメリカンフットボールとの出会いは、北川が小学4年生の時のことでした。 今年のライスボウルで活躍した2つ年上の#31髙岡拓稔と同じマンションに住んでいたことから、「試合を見にこないか」と誘われたのです。富士通フロンティアーズ・フラッグ・フットボール・クラブ(以下、FFFC)に所属していた髙岡の全国大会
決して喜ばしいことではありませんが、アスリートにとって怪我はつきものです。特にコンタクトスポーツであるアメリカンフットボールでは、程度はあるものの“怪我をしない”選手は滅多にいないでしょう。 昨年入社した北川太陽は、入社後すぐの5月の練習中に怪我を負ってしまいます。膝の半月板がかける大怪我で入院。手術を行い、退院後も思うようにヒザを伸ばせず、「デスクワークでずっと座っているのもしんどかった」と、日常生活にも影響が出るほど。社会人としてもスタートしたばかりで、様々な面で大変だ
悲願の勝利へ、あと一歩及ばなかった「JAPAN U.S. DREAM BOWL 2023」。コーナバックとしてフィールドに立ち、2 タックルを決め、パスディフェンスもマークした奥田凌大に試合後に話を聞きました。 「率直に悔しいですね。IYV リーグ選抜チームの選手とは、やってはやられてのせめぎ合い。特に#10 ライアン・クレーガン選手とは目が合うくらい意識し合っていました」と、紙一重のプレーが続いたそう。 試合が終わると互いの力を認め合い「握手した」という奥田。それでも負けた
惜しくも勝利に手が届かなかったIVYリーグ選抜チームとの「JAPAN U.S. DREAM BOWL 2023」。全日本選抜の主将を務めたのはフロンティアーズのキャプテン趙翔来でした。試合前から「自分たちのプレーをして勝利をつかみたい」と、チームのまとめ役として奮闘。当日はスターターに名を連ね、ラインバッカーとして熱いプレーを見せてくれました。 しかし最終Qに逆転を許すと、その後はIVYリーグ選抜チームに試合をコントロールされ、時間を残してオフェンスにボールを渡すことができ
フロンティアーズが逆転し1点リードで迎えたライスボウルの第4Q。3Qラストプレーでインパルスが53ヤードのビッグリターンを決め、その後もフロンティアーズ陣内でファーストダウンを更新。追い上げムードが高まる中、一気に流れを変えるプレーをしたのがDB#31髙岡です。タッチダウンを狙ったパスをインターセプトしたんです。 「一発狙ってくることを頭に入れて自分のプレーをしたら、たまたま飛んできました。ボールを落とさないことだけ考えて、あとは空いているところを走りました」と、33ヤード
逆転勝利を果たした1月3日のライスボウル。序盤はなかなかペースがつかめず、苦しい時間が続きました。特にオフェンスでは、オープニングシリーズの2プレー目が終わってタイムアウトを取り、2度目のシリーズでも連続でパスに失敗した後、タイムアウトを使うなど、大丈夫かと心配された方も少なくなかったと思います。そんな時、選手たちはどう思っていたのか。QB#18高木は「単純に言えば自滅でした。相手に上手くディフェンスされて、それに対して受け身になって、考えすぎた部分もあったのです」と話します
セミファイナルでは、4 つのタッチダウンと 4 本のフィールドゴールを決め 39 点を挙げたフロンティアーズ。8 度あった攻撃機会をすべて得点に結び付け、ランで 154 ヤード、パス261 ヤード、計 415 ヤードを獲得しています。そんなオフェンスを牽引したのがオフェンスラインです。レフトガードの#70 臼井に試合後に話を聞きました。 「シーズンが深まるほど総力戦となりますが、オフェンスラインはフィールドに立った 5 人がしっかりとコミュニケーションをとって、やりたいこと、
ファイニーズとのセミファイナルで4本のフィールドゴールを決めたキッカーの#5納所。1Qの1本目は42ヤード、前半終了間際には29ヤード、後半は49ヤード、4Qには仕上げの40ヤードと、この日は成功率100%。1試合で4本のフィールドゴールを決めたのは初めてのことでした。 「練習から1本1本を大事にすることを意識してやってきたので、それが結果に結びついて自信になりました。今日のゲームでは1Qの1本目を決められたので乗っていけました」と振り返ります。 そのキック成功のポイントは
負ければ終わりのポストシーズンは、何としてでも勝利を挙げるため、様々なプレーが見られるのも醍醐味です。シルバースターは試合開始のキックオフからオンサイドキックを蹴り奇襲攻撃を仕掛けたり、フロンティアーズがタッチダウンした後のキックオフでもキャッチしにくいスクイブキック(グラウンダーのキック)を蹴るなど、いつもとはちょっと違ったプレーが見られました。 今シーズン主にスペシャルチームで頭角を現している2年目のDB#45吉井勇輔は、「(試合開始時のオンサイドキックは)ある程度予想
雨の中、自分たちのプレーをして勝利を上げたクォーターファイナル。そのシルバースター戦を待ち望んでいた一人がDB#29林奎佑です。シルバースターのレシーバーには8つ歳上の兄・林雄太さんがおり、「楽しみにしていた」という兄弟対決が実現しました。 「やっぱり特別な意識はありましたね。自分が小学生の頃に兄がアメフトをはじめて今がありますから。ゲームでは抜かれないようにって思っていましたが、1本抜かれてしまって『今のは抜かれているな』って兄にぼそっといわれました」。雄太さんと1対1とな
逆転勝利を上げたシーガルズ戦。ディフェンスではインターセプトを決めたDB#23奥田が印象的でしたが、オフェンスではこの日ランプレーで178ヤードを獲得したRB#2トラショーン・ニクソンが目立っていました。インターセプトが決まった時は「勝つチャンスがきた! 勝つしかない!!」と思ったというRB#2ニクソンに試合後話を聞きました。 「いいゲームでした。とてもタフな試合でしたが勝てたことが何よりも良かったです。(ランプレーで178ヤードを獲得した)自分の数字は素直に嬉しく思うけど
劇的な幕切れとなったリーグ戦最終節のシーガルズ戦。序盤は思うようなプレーができずリードを広げられましたが、徐々に自分たちのリズムを取り戻し4Q には同点に。勝たなければ1位通過できないシーガルズにプレッシャーをかけられたことで、逆転で勝利を掴むことができました。 その足がかりとなったDB#23 奥田のパスインターセプトをみて「しびれた」というのはOLの#71郭 宇寧です。「最後にディフェンス頼みの展開になってしまったのは申し訳ないなって思っていた矢先のインターセプトで、チー