富士通フロンティアーズ FUJITSU FRONTIERS
富士通フロンティアーズの所属選手に関するコラムです。選手が持つドラマ、ストーリーに迫ります。
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「負けるのが嫌い、とにかく悔しい」。試合を振り返って、そう話すのは新人のDL #97水谷です。この日はスターターとして出場し、1タックルをマーク。課題も多く見つかりましたが、「プレーに絡めて、メイクできたのは自信につながった」と納得できるプレーもあったそうです。 なかでも、3Qにはもう少しでQBサックというプレーがありました。「うまくポジションを取れたのでハードヒット&ファンブルを狙っていったら、交わされてしまいました。相手の方が一枚上手でした」。イメージ通りのプレーも、最
ライズ戦でチームトップとなる4タックルを決めたのが、新人のDB#22阿部裕介です。この日はスターターとしてフィールドに立ちました。「何本か、要所でタックルを決めることができたのは良かった点ですが、相手レシーバーと1対1になる場面が多く、そこで力を出しきれなかったのが課題になりました」と、試合を振り返ります。 今は、その1対1で負けないことをテーマに取り組んでいます。「学生から社会人になって、レベルがグッと上がっていることを実感しています。レベルは上がっていますが、練習時間
キャタピラーズ戦を終えて「フロンティアーズの一員として、ゲームに出ることができて楽しかった」と話したのは新人のLB#51山田敦也です。この日は、2タックルを決めました。 「最初は緊張したけど、1プレー終えたら『やってやろう』って気持ちが入りました。先輩たちから『思い切りいけ』と言われていたので、自分らしいアグレッシブなプレーを心がけました。雨が強かったですが、ディフェンスにとっては、ボールを狙えるチャンスでもあります。プラスに考えてプレーできたのも良かったです」と、テーマと
試合後に「スタイルしていた新人が全員フィールドに立ったのは今日の収穫のひとつだった」と山本ヘッドコーチが語るように、キャタピラーズ戦では今季加入した新人選手たちのフレッシュなプレーが見られました。 そのなかで、チームが選ぶMVPに選ばれたのがランニングバックのRB#26横川豪士でした。このゲームでは、2Qに61ヤードの独走と、ゴール前シチュエーションでも、力強く走り2つのタッチダウンを上げました。 「2つともオフェンスラインやレシーバーの先輩たちがブロックしてくれたので、
今季、怪我からの復帰を目指す奥野は、入社してから怪我に悩まされ続け、「試合に出場したのは数えるほど」と、ほぼフィールド外からフロンティアーズの戦いを見てきました。そうした経験をこれから活かしていきたいと話しています。 「フィールドの外からフットボールを見ることで、視野が広くなったと思っています。以前はフィールドに入れば、一点に集中することがありましたが、いまは相手オフェンスの全体的な動きも考えながらプレーすることができています。自分自身のプレーの幅も広がり、手応えを感じてい
今季、6年目を迎える奥野は、怪我からの復帰を目指しています。 怪我からの復帰を目指す選手は、少なくないのですが、奥野は2回の前十字靭帯断裂を経験。1回ならず2回までも大怪我を負い、乗り越えてきました。その過程では、人一倍悔しい思いをしてきたのは、容易に想像がつきます。それだけに、今季にかける想いは強くなっています。 2018年の入社当初から怪我に悩まされてきました。「肉離れを繰り返していて、やっと治ったと思ったら、逆の足の肉離れが起きて、今振り返ると怪我ばかり。まともにシ
9年目を迎える張 リャンユッ。今季は再びスターターの座を奪取すべく、練習やトレーニングに励んでいます。そんな張の魅力は、持ち前の機動力を活かしたプレーです。特にランプレーでは、逆サイドに回って相手ディフェンスの2列目以降を抑えにいくプレーが決まると嬉しいと話します。 「いつもとは違った動きで刺激的なのと、相手のラインバッカーを抑えて、その脇をランニングバックが走っていくと、気分が上がります。ビッグプレーにつながりやすく、僕らラインが目立つのでやっていて本当に楽しいんです」。
アスリートにとって、いつかは訪れる引退の時。すべてを出し切り、やりきったと思って競技を終えるのは、多くのアスリートが目指す終着点ではないでしょうか。 2022年シーズンが始まる前に「もしかしたら今年が最後になる」と、引退が頭の片隅にあったという張。しかし、終盤に納得のいく結果を残すことができず、「悩んだけど、やると決めました」と、9年目を迎える2023年シーズンも挑戦を続けることを決意しました。 このままでは終われない。そう思わせたのは、2022年シーズンの終盤でした。1
2023年は、尊敬できる存在であり、ライバルでもあるトラショーン・ニクソン超えを目標に掲げているRB#21三宅。そのために、「やらなきゃいけないことは山積み」ですが、いまテーマにしている1つが、カットバックの強化です。カットバックとは、タックルを避けて長い距離をゲインするために、重要となる走る方向を変える技術。ランニングバックにとって、見せ場といってもいい瞬間です。 「ディフェンスと1対1になった時を想定して、いろいろな動きをイメージしながら練習しています」。社会人になっ
日本一がかかった今年のライスボウル。フロンティアーズのレシーブで試合がスタートすると、キックオフのボールをリターンした三宅昂輝。続くファーストプレーでは、スナップしたボールを直接受け取るワイルドキャットで4ヤードをゲイン。大事なゲームで、勝負の行方を左右するといってもいい開始早々のプレーを託されました。 このワイルドキャットのフォーメーションは、三宅ならではのプレーといってもいいでしょう。それまでフロンティアーズでは、あまり見ることのなかった作戦で、三宅が加入してから勝
入社1年目の2022年は、怪我でプレーする機会がなくスタッフとしてチームに帯同。今できることにフォーカスし、「チームを知ることができてよかった」と振り返る北川太陽。そんな北川とアメリカンフットボールとの出会いは、北川が小学4年生の時のことでした。 今年のライスボウルで活躍した2つ年上の#31髙岡拓稔と同じマンションに住んでいたことから、「試合を見にこないか」と誘われたのです。富士通フロンティアーズ・フラッグ・フットボール・クラブ(以下、FFFC)に所属していた髙岡の全国大会
決して喜ばしいことではありませんが、アスリートにとって怪我はつきものです。特にコンタクトスポーツであるアメリカンフットボールでは、程度はあるものの“怪我をしない”選手は滅多にいないでしょう。 昨年入社した北川太陽は、入社後すぐの5月の練習中に怪我を負ってしまいます。膝の半月板がかける大怪我で入院。手術を行い、退院後も思うようにヒザを伸ばせず、「デスクワークでずっと座っているのもしんどかった」と、日常生活にも影響が出るほど。社会人としてもスタートしたばかりで、様々な面で大変だ
悲願の勝利へ、あと一歩及ばなかった「JAPAN U.S. DREAM BOWL 2023」。コーナバックとしてフィールドに立ち、2 タックルを決め、パスディフェンスもマークした奥田凌大に試合後に話を聞きました。 「率直に悔しいですね。IYV リーグ選抜チームの選手とは、やってはやられてのせめぎ合い。特に#10 ライアン・クレーガン選手とは目が合うくらい意識し合っていました」と、紙一重のプレーが続いたそう。 試合が終わると互いの力を認め合い「握手した」という奥田。それでも負けた
惜しくも勝利に手が届かなかったIVYリーグ選抜チームとの「JAPAN U.S. DREAM BOWL 2023」。全日本選抜の主将を務めたのはフロンティアーズのキャプテン趙翔来でした。試合前から「自分たちのプレーをして勝利をつかみたい」と、チームのまとめ役として奮闘。当日はスターターに名を連ね、ラインバッカーとして熱いプレーを見せてくれました。 しかし最終Qに逆転を許すと、その後はIVYリーグ選抜チームに試合をコントロールされ、時間を残してオフェンスにボールを渡すことができ
フロンティアーズが逆転し1点リードで迎えたライスボウルの第4Q。3Qラストプレーでインパルスが53ヤードのビッグリターンを決め、その後もフロンティアーズ陣内でファーストダウンを更新。追い上げムードが高まる中、一気に流れを変えるプレーをしたのがDB#31髙岡です。タッチダウンを狙ったパスをインターセプトしたんです。 「一発狙ってくることを頭に入れて自分のプレーをしたら、たまたま飛んできました。ボールを落とさないことだけ考えて、あとは空いているところを走りました」と、33ヤード
逆転勝利を果たした1月3日のライスボウル。序盤はなかなかペースがつかめず、苦しい時間が続きました。特にオフェンスでは、オープニングシリーズの2プレー目が終わってタイムアウトを取り、2度目のシリーズでも連続でパスに失敗した後、タイムアウトを使うなど、大丈夫かと心配された方も少なくなかったと思います。そんな時、選手たちはどう思っていたのか。QB#18高木は「単純に言えば自滅でした。相手に上手くディフェンスされて、それに対して受け身になって、考えすぎた部分もあったのです」と話します