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アジャイル開発のヘルシーさは成果につながるのか?を考える--ミニ座談会--


はじめに

こんにちは、富士通デザインセンター情報発信チームのコバです。

 最近、デザインの現場でも「アジャイル」という言葉を耳にするようになりました。富士通デザインセンター内にもいくつかのアジャイルチームが稼働しています。

情報発信チームでも以前、アジャイルの現場を記事化しました。そこでは、あるチームから別のチームに短期留学(という名のお手伝い)をしたメンバーがアジャイルの気付きを深めていく様子をリアルにお伝えしました。

今回は上の記事で「短期留学した人」と「受け入れた人」をお呼びして、アジャイルのことを教えていだたきました。といっても、すでにnote上にはアジャイルやスクラム開発のノウハウや知見はたくさんあると思うので、今回はカルチャーやマインドの部分に注目してお届けします。

参考:アジャイルマニュフェスト


インタビュイー

サカモト:「デザイン×アジャイルを学ぶ」で短期留学した人。MPチームのSE。もともとは富士通グループのSI会社のSEだったが、2022年2月にチームごとデザインセンターに異動してきた。

オオモリ:「デザイン×アジャイルを学ぶ」で留学を受け入れた人。Appチームのプロダクトオーナーとプロモーションを担当。2022年2月にデザインセンターに転職。前職ではプロジェクトマネジメント/情報設計を中心に、システム開発・大規模Webサイト案件を経験。

インタビュアー

コバ:富士通デザインセンター 情報発信チーム所属。社内向けに公開された「デザイン×アジャイルを学ぶ」で二人のファンになり、今回の対談を実施する。前職で大規模webサイトの設計、開発、運用、プロモーションなどの経験があり、開発とヘルシーの両立には若干懐疑的 。


アジャイルの良いところを教えてください


コバ:こんにちは。今日はアジャイルについて教えてください。よろしくお願いします!まずは、お二人ともデザインセンターにジョインして1年半くらいです。
この富士通デザインセンターという組織は、お二人にはどう見えていますか?

サカモト:私は富士通グループのSI会社に長くいましたが、そこでデザインセンターやその前身の富士通デザイン株式会社とお仕事をした経験があります。その時はキラキラした人や組織という印象だったので、異動が決まったときは、デザイナーキラキラしてるよなあ~、異動してやっていけるのかなあ~、SEなんて本当は市民権ないんじゃないの・・・とびくびくしてました(笑)。

実際に来てみると、SEに対する役割も把握されていて、しかも精神的負荷なくチームに参加させてもらい、ああ、市民権がある・・・!と、今は安心してお仕事しています。。

加えて、このデザインセンターという組織で、スクラムや開発のあれこれについて学べていることは、この組織の良いところですし、なんというかすごい場所だなと感じています。

オオモリ:私は転職組なのでデザインセンターに対する先入観やイメージは特にありませんでした。
いままでお仕事してきたたくさんのデザイン会社・デザイン組織と比べると、富士通デザインセンターはみなさんの経験や専門が多彩で、自分もそこに受け入れられていると感じます。
それとは別に、みなさんSEや開発に対する理解があります。それは富士通という会社だからかもしれないですね。

コバ:私もいわゆるデザイナー職ではありませんが、普通に楽しく仕事しているので、みなさんも同じで安心しました。
では本題のアジャイルの話を。まずは「アジャイルやスクラム開発の良いところ」ってどこにあると思いますか?

弊社はリモートワークが中心。そんな状況でのアジャイル開発の意義ってなんでしょうか


オオモリ:コミュニケーションコストの低さでしょうか。デザインも開発もみんな同じチームにいるので。
進捗も良いし、お互いの関心ごともわかるからやりとりがスムーズ。変更や修正の対応も素早い。
チーム運営には知識や認識をチーム内でそろえることが必要で、そこは継続的に取り組んでいます。
スクラム開発はみんなの知恵を集めて仕様や方針を決めるシーンが出てくるので、ひとりひとりのスキルも能動性も必要ですね。


サカモト:デザイナーとSEが別組織だと「よくわからないけどSEさんに任せとけば大丈夫だろう」ということがあり、しかし齟齬がどうしても発生してしまうことが多々あるので手戻りはしょうがないと考えていました。
しかし、同じスクラムメンバーとして密なコミュニケーションをとるとそのコストが解消されるんですよね。スクラム開発の良いところだと思います。

あとは決められたタイムボックスの中で稼働するという手法なので、苦しんだりメンタルを壊したりすることがないのが・・・・これがいいですね。

逆にここ以外でこんなにアジャイルがうまくいくなんてことがあるのかな、って不安になるくらい。
ひょっとしたらここは夢の世界ですかね?!

アジャイルのあれこれを実践するのは大変ですが、ヘルシーさを保つには効果的だと感じています


ヘルシーであることが成果につながるって本当ですか


コバ:(笑) その「メンタル」に関することですが、アジャイルでは「ヘルシーに働く」ことが推奨されますよね。

今日一番聞きたいのがここですが、「ヘルシーに働くことは、成果物のクオリティの向上に直結する」と思いますか。

ヘルシーと成果物のクオリティは両立しそうですが、ヘルシーだから成果物のクオリティが良くなる、とは言えるでしょうか。ヘルシー=メンバーが快適に働くのも大事ですが、会社なので仕事の成果物が良いことはもっと大事。この部分、お二人の実感としてはどうでしょう。

オオモリ:ヘルシーさというか、無理な業務をしないということに加えて、チーミングを丁寧に行うことで心理的安全性が高い状態ではありますね。
コミュニケーションを密にして、インプットもきっちりやる文化ですね。 

サカモト:そうですね。コミュニケーションは本当に大事で、インプットがあればあるほど理解や納得が早くなります。あとは信頼関係も作られるので、質問や意見もしやすい。
業務上必要なコミュニケーションの質が上がるので、成果物にも反映されていると思います。ひとつのチームで開発する良さですね。

オオモリ:あとは、チーム内のトラブルが発生しづらいと思います。
チームって別に仲良しグループじゃなくてもいいんですが、仲悪いと実際、仕事上も難しい場面が出てきますよね。

誰かの反対意見にちゃんと向き合う、受け止め合うという心理的安全性は、正しい意見交換につながりますし、これはもう、仕事を進めるうえではすごく大事。

スプリントの振り返り会では、良いことも良くないこともどんどん共有

コバ:ちょっとわかってきました。
ヘルシーな職場環境やチーミングでお互い良いメンタルを保つことに加えて、普段からの密なコミュニケーションがある。
それが反対意見も含めた様々な情報の風通しを良くすることにつながる。
チーム内の情報の質が高まるから成果物の質も高まる、ということですか。

オオモリ:大体そんな理解でOKです。「ヘルシーな雰囲気」「アジャイル手法を採用するだけ」では多分ダメで、反対意見も受け止めることをひとりひとりが心掛けることも必要ですし、前提としてスクラム開発はメンバー全員のスキルや自律があってこそです。

コバ:なるほど。ヘルシーさを保つためのコスト、例えば進捗管理やコミュニケーションのコストなどはもちろん必要だと。それらを具体的にどう実行されていて、サカモトさんやオオモリさんがどう考えているのかというと・・・ 

サカモト:その経験をまとめたのが「デザイン×アジャイルを学ぶ」ですね。
留学先のオオモリさんのチームは、私が見たことのない世界でした・・・
私がオオモリさんのチームで学んだことが、こんな風にみんなに知っていただけてうれしいです。

オオモリ:サカモトさん、こんな風におっしゃるんですが、留学でこのチームに来ていただいて、できればそのまま残っていただきたかったなー。本当にいいんですよ、サカモトさん。

コバ:わかります、いいですよね、このページのサカモトさん・・・良すぎて社内向けコンテンツを社外に出しちゃいましたもん。

さいごに

今回、サカモトさんやオオモリさんにお二人が実践してきたアジャイルについてお話をお聞きしました。デザインセンターやチームの雰囲気や大事にしていることが少しでも伝わったなら嬉しいです。
 
下記のリンク先の記事では、具体的なアジャイルの手法や、サカモトさんの気づきが詳しく書いてあります。ぜひこちらもお読みください!

二人がいるチームのプロダクトマネージャーのnoteもどうぞ~。




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