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マインドの仕事。

まいど、ACT(アクセプタンス&コミットメント セラピー)カウンセラーの藤田です。このnoteはACTについて知りたい、という方向けに書いています。

昨日の記事で、「考えたり感じたりする自分」と「観察する自分」と書きましたが、これからは「考えたり感じたりする自分」をマインドと名づけます。これは快側の思考や感情も、負側の思考や感情でも同じなんですけど、概ね負側で使うことが多いです。観察する自分はいい言葉が見つからないのでそのままいきます。「気づく自分」でもいいんですけどね。

では、今日はマインドの仕事、について書いていきます。

例えば「人に会いたくない」とマインドが言っています。では、なぜマインドは「人に会いたくない」と言っていると思いますか?

実はこれは防衛本能が働いているのです。人と会うことで今以上のネガティブな感情を味わってしまうと予期しているので、人に会いたくないと思っているんです。つまり、危険を察知して身を守ろうとする。これがマインドの仕事です。

場面を会社にして考えてみましょう。例えば上司にミスを指摘されたとします。でもそのミスは自分ではどうすることも出来ないミスで、こちらには非がありません。なのに、そのことを文句も反論も事実も言いません。黙って自分が悪者になっています。

この黙っている理由が「何を言ってもどうせ無理。何かしらの文句を言われて収拾つかなくなる」とするなら、これはその嫌な時間を避けるためにマインドは「黙って聞いて穏便に過ごそ」となり、それを選択します。


こう考えると、このような場面でのマインドは問題解決マシーンになります。人と会ってしんどい時間を過ごしそうだ。なら「会わない」という選択をするならしんどい思いはしなくなる。とか、黙って穏便にすませたらめんどくさい時間が減ると考え、それを実行します。

このように、マインドは問題解決が大好きです。その解決手法が正しいかどうかは関係なく、とにかく解決したがるんです。



で、自分の人生を健やかに、豊かに、高らかにするには監察する自分(気づく自分)が必要となります。

まずは、「人に会いたくない私がいる」と気づきます。そしてここからがACTにとって大切な考え方で


人に会わないという選択は、自分にとって有益なのか?と考えるんです。ここで、有益だと考えるなら会わないというのがベストな考えで、いや、やっぱり人と会った方がいいと思う、と考えるなら人に会うのがベストです。


一旦立ち止まって自分にとって役立つか考える。これがACTでは大変重要です。


ACTでは、じゃあどうやったら一旦立ち止まれるのか?自分にとって役立つとはどういうことなのか?も学びます。心理的スキルアップですね。


さて、こう考えると、ネガティブな思考や感情が出てきた時にはそのマインドには感謝です。感謝の内容は

これ以上僕を傷つけないように考えてくれたんだね。ありがとう、マインド。こんな感じです。

そして自分にとって有益な人生を歩みたいなら

ありがとうマインド。でもボクは自分の人生を良いものにしたいから、前に進むね。

となります。

何点か大切なことを書きましたが、今日一番伝えたかったことは、どんなネガティブな思考や感情があっても認めてあげてね、許してあげてねということでした。だってそのマインドは自分のために働いてくれてるのだから。




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