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2023年スロヴェニア紀行18~イタリア国境沿いに伸びるAlpe Adria Trailへ~

この日は、スロヴェニアの西部イタリアとの国境にあるNova Gorica(ノヴァ・ゴリツァ)へと足を伸ばした。バス停に到着するのと待っていたのはこの日のガイドKatarinaさん。Goriška Brda(ゴリシュカ・ブルダ)地区を案内してくれると言う。これから向かうエリアはワインの名産地でぶどう畑の広がる風光明媚な場所でそこをハイキングしながら現地について知ることができる。大雑把にそのように把握していたので、てっきり僕は連れ回してくれるものだと思い込んでいた。

解説をしてくれながらクネクネと曲がり続け緩やかにのぼり下りしながらワイン畑の広がる丘陵地帯を車で進む。「これからハイキングをするけど、地図は持ってる?」「地図を持って、飲み物と傘があれば心配ないわね。」「え、食料もある?それなら完璧ね。」返事をするにつれなんだか話が噛み合わなくなってきた。

Dobrovoという街にあるトレイルヘッドがこの日のハイキングの起点。駐車場にある地図を確認し…って、張り出してあるのは概念図!!それを見ながら説明を始めるKatarinaさん。「サインを見ながらこの数字の3番のルートを進んで行くと、展望台からアドリア海まで見えるわよ。私は終点になるŠmartnoにいるから、着いたら連絡してね。じゃあ、いってらっしゃい♪」

この地図を見ながら説明して、「頑張れ!」と送り出されました。


Alpe Adria Trailをハイキング

取り付く島もないまま車に乗り込んで出発したKatarinaさん。ポツンと駐車場にて取り残された僕は唖然としていたが、置いて行かれてしまったのだから、頑張って目的地に辿り着くしかない。気を取り直して、目的地を確認していざ出発。

ここはいくつかのルートの起点になっている。


起点にあったのは道標と黄色の中に白い丸。どうやらこれがこのルートのサインのようだ。これらを探しながらまずは畑に向かって下っていく。すぐに舗装路を跨ぐのだけど、そこにも道標。なかなか親切だ。道を跨いだ先にもどちらにいくのか地面に線が引いてある。こちらも黄色の線。シンプルだけど、どこがルートかどちらに行くべきは明快だ。加えて、黄色はよく見えるので見つけやすく助かる。序盤からマーキングは豊富なので道迷いへの不安は残るが少し楽しくなってきた。

塀などマーキングするのが難しい場合はこのように足元にサインがある。


マーキングのこと

「分岐でキョロキョロすれば必ずサインがあり、どちらに行くべきか明快である。」これがマーキングする際の鉄則であると僕は考えている。今回のルートは、このスタンスで明快にマーキングされていたので土地勘がなく距離感などが分からないなりにもしっかりと楽しむことが出来た。いわゆる道標のように「〇〇→ 何km」というようなサインがないので現在地が分からないのは悩ましいが、自分がルートから外れていないのが確認できたのはありがたい。知らない場所を歩くことは大会におけるマーキングを考える際に大変役に立つ。どの程度の頻度であると安心か?どのようなマーキングが見やすいのかなど考えながら歩いた。マーキングについては日本に限らずトレイルランの大会では大会オフィシャルのマーキングテープを枝などにぶら下げるのが主流に感じるが(作業効率などもあるだろう)、僕は矢印をきちんと設置して案内するマウンテンランニングスタイルが好きだ。マウンテンランニングのレースでコースアウトの話を聞かないのは、この辺りの要因が大きいと考えている。


再び、ハイキングのこと

コースはワイン畑を横目に緩やかに登り時々くだる。晴れていたので日差しは厳しく汗ばむ陽気であったが、ハイキングを楽しんだ。

2つの集落を超え、たどり着いたのはViewing Tower。これが目印で「ここからの景色が素晴らしいのよ。アドリア海が見えるはず。」その言葉を思い出して登ってみる。果たして僕は高所恐怖症だ。登り始めて数秒で後悔する。手すりが心許ない。中央に伸びる柱にしがみつくようにして、手すりから少しでも離れるように周りの景色を見ないように(何のために登っているのか!)しながらともかく頂上を目指す。踊り場を3つ4つ超え23m登った先にある頂上へ到着。少し広くなっていたのでホッと息つく思い。ぐるりと360度見渡して山のない方角を見つけた。残念ながら少し雲があり、思うようにアドリア海を眺めることが出来なかったが、「海は日本とも繋がっているからアドリア海が見えると良いわね。」そういって送り出してくれたのを思い出した。


ランチタイム

Viewing Towerからフィニッシュに当たるŠmartnoは目と鼻の先であった。思ったより早く辿り着けたのでカフェで時間を潰す。こうした時間は滞在の振り返りをするようにしている。養蜂のことはじめマメにメモをしておき、今書いているnoteなどに反映するためだ。養蜂ツアーのレクチャーもガイドさんはバンバン話をし、textを使った座学でもないので自身がどれだけ覚えるかメモするかによって成果が全く違ったものになる。漠然とした滞在で終わらせたくないのでこの点はすごく気を使った。

カフェについてすぐWhatsappを送っておいたが、1時間待っても返事がない。帰りのバスの時間もあるので、電話をしてみる。「今ランチ作っているの、すぐ近くの店だから探して来て!」言われるままに歩いていくと近くに教えてもらった名前のお店が。お店に入ると、ニコニコしながらKatarinaさんが出迎えてくれた。「たくさん汗をかいたでしょう。今から食べるランチを楽しむためにもハイキングして少し疲れたぐらいがちょうどいいわ。さぁ、食事にしましょう。」なんだかキツネにつままれたような気分であったがこの為に僕は置いていかれたのかと納得しつつランチを楽しんだ。


オリーブオイルテイスティング

Katarinaさんはオリーブオイル料理の名人であり、この地域でオリーブオイルを広める役割を果たしている。そんなこともあって、料理にはふんだんにオリーブオイルが使われていた。デザートのケーキもオリーブオイルをかけていただいたが確かにフルーツケーキとの相性は素晴らしい。

食後にはオリーブオイルのテイスティングの仕方を教えていただいた。上質なものは香りはフルーティーなアロマのよう。味はビターで喉越しはスパイシーでこれが良質な証なのだそうだ。いくつもの味をテストしたがその際はスライスしたりんごとお水で都度口をすすぎながら行った。そして、宿題を出された。自宅にあるオリーブオイルとスーパーなどで売っているオリーブオイルがどんなものか調べてみることだ。はちみつもそうだけど、どこで取れてどのように詰められているか関心を持つことは大切だ。これらは調べて彼女にフィードバックしようと思う。

帰路、タクシーを呼んでもらっていたがいつまで経ってもタクシーが来ない。すると、お店のスタッフの子が「バスに間に合わないのは困るから僕が送ります。」と申し出てくれた。バスの本数も少ないので大変助かった。この旅に限ったことではないが、困っていると誰かが「なんとかしなきゃ」とアクションを起こしてくれる。これに本当に助けられている。僕も日本に遊びに来てくれた人がすこしんでも楽しんでくれるように心がけるのはこうした体験に基づいている。

彼のおかげで無事にバスに乗り、リュブリャナへの帰路につくことができた。旅は終盤ですが、紀行はもうしばらく続きます。



今回の渡航について

今回の滞在では観光要素を含め5日間のApitourをアレンジしてもらっている他、輸入元の養蜂家を訪ねたり、Medexという蜂蜜最大手を訪ねたりと色々な縁で旅をしています。そうした辺りも触れることで「"養蜂伝統国スロヴェニア"について、様々な側面から掘り下げて行きたい!!」そんな思いで連日更新しています。養蜂関連を中心に引き続き滞在の様子を発信しますのでお楽しみに!

スロヴェニア産はちみつはオンラインストアにて購入いただけます。旅の記録を通じてスロヴェニアとスロヴェニアのはちみつにも興味を持っていただけたら嬉しいです。


旅の目的とスロヴェニア愛について

マウンテンランナー改め、今回ははちみつ屋さんメインで渡航しています。詳しくは下記noteをぜひお読みください!あと僕のスロヴェニア愛についても!


【お知らせ色々】

9/24(日) 第8回NAGANO Jr TRAILRUN
 兼 U-15ジュニアトレイルランチャンピオンシップ in 富士見高原
(受付中)
・1
0/15(日)第15回TOKYO Jr TRAILRUN
 兼 U-12ジュニアトレイルランチャンピオンシップ
(受付中)
11/5(日) 逗子トレイル駅伝2023(受付中)

「RUNNING ZUSHI」
逗子市内池子の森自然公園内400mトラックを拠点にしたランニングチームです。

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【スロヴェニアに対する旅の記録】
◎スロヴェニア紀行(旅の記録色々)

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