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マウンテンランニングマスターズ世界選手権挑戦期⑦ ~レース中日のこと、マスターズのこと~

レースの間に1日挟んで、僕らのレースは2日間に分けて行われた。
金曜にUphill,日曜にLong Distanceという具合に。
中日である土曜日はオープンレース(年齢など関係なく誰でも出場可能、レースの時間帯に会場に行かなかったのでコースなどの詳細は不明)が行われた。

また、土日はこの街のお祭りがメイン会場に面した通りで行われており、大会のスケジュールはそれに合わせて組まれていたのだと思う。もしかしたら大会を行うのでそれに合わせてお祭りを立ち上げたのかも知れないけど、どちらが先かは不明。

ただ1つ言えるのは、閑散としている小さな町にどこから現れたのか!?というくらいにこの土日は人が集まり、交通整理の警官は大わらわ、路肩は路上駐車の列が途切れず駐車をするのは難儀した。地元の熱意と人々の熱気に溢れていたのは間違いない。


遅い夜明け

マデイラの日の出は遅く、8時過ぎ。
それまでは暗いので時間感覚が狂いそうになる。
日没が20時過ぎと遅いので、レースに出るのでなければ夜遅くまでのんびりと過ごし朝もゆっくり起きればいいのだけど、レースは朝からなので、朝型生活をしていた方がリズムを整えやすい。そんなわけで中日もまだ明るくなる前から起きていた。

妻となるなるが買い出した食材を活用して食事を作ってくれた。慣れ親しんだ味を楽しめたし、滞在費も抑えられて万々歳。ありがとう。


朝食を済ませ、近くに見晴らしがあるというので、翌日に向けて軽く体を動かすことに。見晴らしに行くと虹を見つけた。この島は通り雨も多いが、本当にたくさんの虹を見ることができる。島全体がのんびりとしていて素晴らしい景色に囲まれているので、ヨーロッパのリゾート地として人気があるのも頷ける。


市長とのランチへ

jogから戻ってゆっくりしていると、大会事務局から連絡が。
「市長が各チームの皆さんとランチをしたい。」との事で、チームリーダーをしている僕が代表して、参加することに。

少し離れていたので、アッキーに送ってもらう。彼はStravaのセグメントハンターでもあり、この後、近くのセグメントをとりにいったそうだ(セグメントは区間賞みたいなもので、ユーザーによって各地に設定されている。昨年のアイルランドでもセグメントをレースの合間に取得している)。

ランチ会場であるレストランに到着すると、急だったこともあり、参加国はあまり多くなかった。しかし、市長初め地元の皆さんとの交流もできたし、マウンテンランニング国際連盟(WMRA)会長のTomoさん初め(WMRA関係者)やマスターズ国際連盟(WMA)会長以下関係者の皆さんと終始話をすることが出来たので、僕にとっては大変有意義なランチであった。

僕はこう言う時間がとても好きだ。今回であれば「マウンテンランニング」と「マスターズ」をキーワードにそれに思いを馳せる人々が一堂に会し、オープンな議論をしながらランチを楽しむ。そして、そこで生まれたアイデアについてアクションが生まれる。

ここ2年の僕らのエントリーでも感じていたことだが、「マスターズ」には大きな可能性があるとともに課題があると思う。マウンテンランニングマスターズ世界選手権出場にあたり、「①陸連登録」と「②マスターズ登録」が大会参加要件では必要となっているが、日本の場合、日本マスターズから登録不要の回答を受け、その回答を持って大会側に了承され、エントリーを完了している。

35歳以上にあたる「マスターズ」はロードでもトレイルランニングでも大部分の人口を占めており、この世代が「マスターズ」という取り組み方を知ったら、マウンテンランニングだけではなく「走ることに通じるスポーツ全般」の楽しみの幅がもっと広がると強く感じている。「いくつになってもチャレンジすることの素晴らしさ」をもっと多くの人に知ってほしいし、いくつになっても楽しめるからだ。その可能性を感じるともに、「マスターズ」という楽しみ方がまだ周知されていないことが課題だと思う。ちなみに、この課題は日本に限ったことではなく同様の事例を持つ国は複数あるそうだ。WMA会長はそれを憂慮しており、改善していきたいと言う。僕にできることは限られているだろうが、こうした縁を大切に彼らの力になりたいと思った。

そんなわけで「ジュニア」に加えて、「マスターズ」への働きかけもどうにか取り組みたいという思いが沸々と湧いてきた大変刺激を受けたランチであった。


テクニカルミーティング再び

13時から始まったランチはゆったりと進む。食事もそうだけど、会話を楽しむからだ。15時を過ぎてやっとこさ、メイン料理のシュラスコを食べ終えた。ちなみにマデイラではシュラスコとともに出てきた刻んだ野菜やライス、これらをパンに挟んで手で食べるのが伝統的な食べ方だそうだ。「せっかく用意していただいたのだから、残したらもったいないじゃない。」と皆で随分たくさん食べたのだけど、それでも食べれば食べるほど追加されるので、僕らの完敗。翌日のレースのエネルギーは十二分に蓄え、夕飯が手につかないほどお腹いっぱいになった。

この場には大会ディレクターらも同席していたのだけど、移動を考えると流石にそろそろ16時からテクニカルミーティングが始まるに向け何名かは移動しなければならない。その旨を伝え移動しようとすると、「デザートとコーヒーがあるから、もう少しだけ。」と市長。すかさず、「それならば、それを大急ぎでいただいてから失礼します。」となる。急いでいるのだか、急いでいないのだかよくわからない展開だけれども、この辺りのやり取りはとても微笑ましく、無事に全ていただいてから移動することに。会場へはTomoさんに乗せてもらって大急ぎで移動。ピッタリ16時開始に到着。僕らの後から出たはずの大会ディレクターらは、すでに到着。どうやって移動したのか?さすが地元民。

はてさて、Long Distanceのテクニカルミーティングが始まった。テクニカルミーティングは別のnoteでどんなものか書いているので詳しくはそちらに譲る。Uphillレースに比べ、スムーズに進行して終了。終了に合わせて、チームメイトも会場に到着。彼らの見つけてきた見晴らしが素晴らしいというので、全員でそこへ行くことに。


大西洋を望む

レース会場からも見えていたのだが、灯台の麓には駐車場があり、そこから大西洋を眺めるビューポイントまで繋がっており、歩いて行けるようになっていた。その入り口には「注意!」の看板。でもそれがあるだけで、その先は行こうと思えば断崖絶壁とその先に延々と広がる大西洋を遮るものはない。あまりに遠くまで見えるので距離感がおかしくなりそうだ。何より日本ならば間違いなく柵を設置しているだろう。もちろん、端まで行けば危険ではあるが、「各人の良識のもと景色を楽しむべし」というこのスタンスは好きだ。

マウンテンランニングの世界は決して広くない。けれども、そのおかげで今回の旅は濃い時間を過ごすことが出来ている。いよいよ明日はこの旅の集大成、2つ目のレースLong Distance。noteももう少し続きます。


【お知らせ色々】

・10/15(日)第15回TOKYO Jr TRAILRUN
 兼 U-12ジュニアトレイルランチャンピオンシップ
(受付終了)
11/5(日) 逗子トレイル駅伝2023(受付中)
11/11(土)秋の収穫祭コンサート&マルシェ(受付中)

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