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★白いワンピース★

明日は同じ会社の玲奈ちゃんと付き合って初めてのデートの日。明日着ていく服も女子ウケするように定員さんにコーディネートしてもらった。全身ラルフローレンだ。あぁ楽しみすぎて眠れないや。
待てよ、、、、玲奈ちゃんも僕と同じくらい楽しみにしてくれてるのかな?
ダメだダメだ。相手に自分と同じものを求めちゃダメだ。これは恋愛の鉄の掟第三条にも書いてたじゃないか。でもやっぱり、、楽しみにしてくれてるといいな。



楽しみ過ぎて全然眠れなかった。待ち合わせの時計台に10分前に到着。本当は二時間前に着いて近くのスタバでお茶してたんだけどさ。

「おまたせ~」

玲奈ちゃんがきた!
白いワンピースに髪型もくるっと巻いている。
ん?待てよ。なんかいつもの玲奈ちゃんじゃないぞ。心なしかいつもより唇が光って見える。そんな事を考えてると玲奈ちゃんが言った。

「映画の時間までお茶しよっか。そこのスタバで」

スタバはまずいぞ…。さっき行った所だ。何かの拍子で二時間前からいたことがバレたら。
そんな事を考えてる間に断る理由も思い付かずスタバに向かう僕ら。その時ある事に気付いた。

玲奈ちゃんの着てるワンピースにタグが付いてる!!

Sサイズ。値段まではギリギリ見えない。
玲奈ちゃん今日のデートのためにおニューの服を着てくれたんだ。
巻いた髪の毛に新しい服に光る唇、、、、玲奈ちゃん今日すごく楽しみにしてくれたんだね。伝わるよ。
僕は思わず言った。

「玲奈ちゃん服にタ、、、、」



外はもう真っ暗。ホテルの窓から見える歓楽街のネオンの光がとてもキレイに見える。
横には玲奈ちゃんがベッドですやすやと寝ている。昼間は光っていた唇も今はいつもの玲奈ちゃんに戻っている。歓楽街のネオンが唇の光を奪っていったのだろうか。

僕はベッドの下に落ちた玲奈ちゃんのワンピースをソッと手に取り、タグをハサミで切ってゴミ箱に捨てた。


END

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