一人暮らしをはじめたときに簡単な組み立て式のベッドを買ったんです それに付いてきた枕なんですよ、これも ベッド自体も、お金の無い学生向けに売られてるような安物のヤツだったんでね これも枕とは名ばかりの「ちょっと分厚い布」なんですよね 一週間くらい使うと中身の綿がすぐにヘタレてしまいましてね、そうなると枕無しで寝ているのと何ら変わりないみたいな寝心地なんですよ 昔から枕がある程度高くないと眠れない性分でして、ちゃんとした枕を買えばいいんですけど、お金も無いのでね あ
一点物のユニクロ 砂漠に降る雪 冥王星に咲く花 勤勉な猫 痛みのない成長 クールな自我 情熱的な裏切り 夜空に架かる虹 永遠 永遠 永遠
あぁ、初めまして。きみが今日から配属の子か 仕事のことはもう聞いてる? ああ、そう まあコーヒーでも飲みなよ、ほら うーん、じゃあとりあえず簡単に説明しておこうかな 我々がやることはたったひとつ、 スポーツの試合会場に犬を乱入させることさ ん?ああ、いや、マジだよ きみも見たことあるでしょ? プロサッカーの試合中に犬が飛び出してきて一時中止 ハハハ、ね、可愛いよねアレ あれを、仕事としてやっているのが我々の部署なんだ ん、なんでそんなことするのかって?
「甲??ロトはあなたを見ている!」 そう書かれたポスターの文字は消えかかっており、その一部は読めなくなっているが、革ジャンを着てひどく痩せた男の目だけは、今でも真新しいインクで刷られたような色をしている。その目は大きく見開かれていて、月のように白く輝いている。その写真は誰がどの角度から見ても目が合うように細工されているものだった。 甲??ロトはあなたを見ている。 ネオ岡山に雨は降らない。最後に梅雨が来てから二十年が過ぎた。海が季節風に乗せて送るラブレターは、北と南にそれぞれ
【困惑】人間、今日も自主的にお湯を溜めた箱に入る1: 名前はまだ無い 2022/2/12 あれ自分の匂い消えて嫌じゃないのか 2: 名前はまだ無い 2022/2/12 あいつらマヌケだから学習しないんだよ 3: 名前はまだ無い 2022/2/12 毎日毎日アホちゃうか 4: 名前はまだ無い 2022/2/12 あれ毎回心配で見に行ってしまうわ 5 名前はまだ無い 2022/2/12 >>4 やさしい 6: 名前はまだ無い 2022/2/12 >>4 濡れ
帰省したら、飼っていたカメが弟よりデカくなっていた。 元々は、小学生のとき、父の実家がある田舎の夏祭りに出ていた屋台で、500円で買ってもらったカメだった。 小さなプールに10㎝にも満たないほどの小さなカメがたくさん入っていて、無口なおじさんが素手でヒョイと掴んだそれを紙皿みたいなものに入れて持ち帰った。 最初は昔カブトムシを飼っていた小さな虫かごに入れていたが、段々大きく育って、僕が高校生になる頃には専用の大きな水槽を買ってもらい、のんびりした顔でエサを食べていた。
『ピンポン』がWi-FiのCMに使われる夢を見た。ペコが「反応!反射!音速!高速!」と言わされていた。
世界史選択者だった 「俺はいずれ世界に羽ばたく男だから」って理由だけで日本史ではなく世界史を選んだ 世界史の先生は仙人みたいな風貌をしていて僕は彼が好きだった、僕も仙人になりたかったから 先生は前歯が1本欠けてた 若いころ革命運動を起こして機動隊に折られたらしい 勉強は好きじゃなかったけど先生に気に入られたかったから世界史だけは頑張ってた というかとにかく見栄を張ってた 他のやつとは違うんだぞってとこを無理矢理見せようと日々奮闘していた だから先生の中で僕はイギリス
東京ではSuicaなんだって、最近知った 福岡だとSUGOCAっていうICカードで電車に乗る すごかって言ってるけど別に普通のカード 僕の地元はかなりの田舎で最寄り駅まで30分くらい かかるから駅まで行くのに交通手段が必要だった そんな環境だったから誰ひとり電車なんて乗らなかったもちろんそのSUGOCAだって持ってなかった でも僕はある日、SUGOCAを手に入れることになる 高校生の夏に彼女と花火を見に行くことになった 夏だよ、高校生の夏、いいでしょ ふたりで浴衣
本当は全然回ってなかったがガリレオのために回った地球 冥王星だけが招待されてない太陽系のLINEグループ 夕焼けは焼きすぎないのが大切で焦げた夕陽は夜と呼ばれる 綺麗だろ死んでるんだぜ亡骸になった地球を見下ろす宇宙 ビリヤード台だと気付いた太陽系弾けた火星が地球に迫る 手を伸ばし夜空の雲をかき回す指の隙間に星が挟まる 青空をバターナイフですくったら飛行機雲を塗りつぶす夏 Every day I listen to my heart 木星の歌が気化して響く どし