パーソナルトレーナー藤井自伝21
初めての夜のお仕事スタート
たこ焼きの営業を途中で抜け、夜の18時にキャバクラのボーイの面接に向かう。
自転車で10分もあれば着く距離である。
面接場所はキャバクラ上の事務所であった。
そこではギャル男ばりに真っ黒に顔が焼けている「専務」が待っていた。
一言で言えばめちゃくちゃ人相は悪い。
「キミが藤井くんね?経験はあるの?」
「いや、初めてです」
「そっか、んでいつから働ける?」
「今からでも働けます!」
「よしじゃあ今日から働いてもらおうか」
本当にやり取りはこんなものである。
すぐに事務所近くのキャバクラ店舗に回された。
そこで待っていたのは、長身でヒゲがダンディーなこれまた顔が真っ黒なナイスミドルな店長だった。
「この子藤井くん、今日からこの店舗で働いてもらうから、今からzaraでスーツ用意してあげて」
ということで、店長と近くのzaraへ。
夜の世界はこんなにトントン拍子に進んでいくものなのか?
スーツ上下にワイシャツに靴と揃えさっそく初めてのボーイ仕事の始まりだ。
基本的にボーイのやるべき仕事は他の飲食店とそこまで変わらない。
お客さんの案内・オーダー・配膳・会計・片付けだ。
そしてキャバクラなのでお触りなど不適切な行為がないか邪魔にならないところから見張っている。
通常のボーイであればこれが大部分だ。
正社員になれば女の子の管理を行う場合もある。
しかしこの店舗、いやグループでは1人前のボーイとして認められるために他社では行われていない仕事がある。
それがまた特殊でもあり他のボーイよりもやりがいがあり、また良い経験にもなるのである。
続く
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