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AIに代替されない写真家・フォトグラファーとは?これからの写真家に最も大切なコト。

いつもありがとう、藤澤一です。

「人間の仕事がAIに取られる」

そんな話をきっと一度は聞いたことがあるだろう。恐ろしく聞こえる話だ。

これは世間のビジネスに限った話ではない。AIと写真が賛否を生み議論になることが少なくないように、写真の世界にも遠くない未来の話だ。

伊藤園「お〜いお茶」のCMでAIモデルが起用され話題になった。もしこれがアタリマエになれば、フォトグラファーやモデルの仕事がAIに代替されることになる。

今回は「AIに代替されない写真家とは?」またAIの有無関係なく「これからの写真家に最も大切なコトは?」という話をしたい。

写真のみならず、モデル活動や、その他どんな仕事でも役立つ考え方になるので、ぜひ最後までお付き合いください。

「人間の仕事がAIに取られる」という議論

しばしば写真の世界でも議論になるこの話題。前書きとして、この議論について感じることを話したい。

結論は、議論することそのものがナンセンスだ。

なぜなら、議論の余地なくAIに一定の仕事が代替されることは"変えようのない未来"だからだ。あなたや僕が議論したところで、AIの台頭という猛スピードで迫ってくる未来は変わらない。個人の影響力の範囲を超えた話である。

TVCM、YouTubeの検索順位など、すでに僕らの日常にはAIが根付いているし、今後それは今以上のスピードで絶対に進む。ガラケーがiPhoneに変わったように、この流れが止まることは絶対にない。

「AIが作った画像が写真の仕事を奪うのではないか?」もし写真を仕事とする中でその賛否レベルから話そうとするなら、こんなにも参入障壁が低く争いが激しい写真業界で戦うのはすぐにやめた方がいい。

僕たちにできることは「AIが台頭する変えようのない未来で、どう生き抜くか。どう共存し、どう自分の武器としていくか」それだけだ。


AIに代替される仕事

2013年、オックスフォード大学教授のマイケル・オズボーン氏が発表した論文『仕事の未来』。

※出展:マイケル・オズボーン、カール・フレイ、野村総合研究所「日本におけるコンピューター化と仕事の未来(2015)」

「今後10〜20年で、49%の仕事がAIに代替されるー」2015年に発表され、世間を震撼させたこの論文の話は、ここ数年のAIチャット(chatGPTなど)、生成AIなどの急速な浸透で現実味も増してきた。

では、そんなAI時代の中で、どんな仕事・スキルがAIに代替されないのか?その答えの先に「AIに代替されない写真家・フォトグラファー」になるためのポイントがあると考えている。


AIに代替されないスキルとは?

結論、「人間力」こそがAIに代替されないために最も重要なスキルだ。

まず、人の基礎となるスキルは「活力」「知力」「人間力」の3つに分類される。「活力」「知力」「人間力」全てを備えた人がいたなら、その人はどこでも活躍できる人と言えるだろう。

では、このスキルをAIに当てはめて考えてみよう。まず「活力」はいわば無限。AIはどれだけ働いても活力に左右されることはない。次に「知力」も人より優れていると言えよう。ビッグデータをもとに様々なアウトプットを出すし、世界一難しいと言われるゲーム「囲碁」で囲碁AI『アルファ碁』が人類の世界王者に圧勝し話題になったのも5年以上前の話だ。「活力」「知力」で人間はAIに勝てない。でも、「人間力」がAIに生まれることはない。

「人間力」という言葉はあまりに抽象的なので、具体化してみよう。ここで言う人間力とは、「他者への共感」「他者や自然への思いやり」「交渉・説得」「他者への意欲喚起・育成」などが挙げられる。

例えば、電車でお年寄りに席を譲ること。強い思いを伝えて相手を動かすこと…誰かの何かに感動して人生を変えられた、そんな経験がある人もいるだろう。これは決してAIにはできないことだ。

そんな「人間力」こそがAIに最も代替されないために必要なものなのである。


「人間力」の高め方

「人間力」を高めるためには、何が必要なのか?大きく2つあると考えている。

1つは、"強い想い"。
「人・社会に◎◎な影響を与えたいんだ」「人生・社会はこうあるべきだ」そんな自身の主観的な強い想い・人生観を持って、社会に対して問題提起をし、発信・行動する。そんな主観的正義性を持った"強い想い"だ。

もう1つは、"他者・社会への愛"。
皆誰しも、ほとんどの人間は利己的だ。そんな、人間・自分は利己的だと受け入れた前提の上で、「利己と利他の葛藤の中で、他者の幸せや社会への貢献を意識的に優先する」こと。そんな”他者・社会への愛”だ。

”強い想い”と”他者・社会への愛”。この2つを持ち高めることが、AIに代替されない「人間力」を高めることに繋がるのだ。


AIに代替されない写真家・フォトグラファーになるために

今までの話を踏まえ、AIに代替されない写真家・フォトグラファーになるために、具体的に何をすればいいのか?

結論、「なぜ自分が写真を撮るのか?どんな写真を撮る・どんな活動をするのか?」を、人生の価値観から話せるようになろう。自身の”ステートメント”を話せるようになろうということだ。

(これは、写真以外でも言えるコト。モデルなら「なぜ映るのか?」ビジネスマンなら「なぜその仕事をするのか?」。モノが違っても同じだ。)

スマホで誰でも写真が撮れ、写真家・フォトグラファーが溢れる今、キレイな写真は練習すれば誰でも撮れる。それこそキレイなだけの写真なら、AIで作れる未来も遠くない。そうなれば、全ては代替されないにしても、一部の最上位プレイヤー以外は淘汰されていくだろう。

また、キレイな写真は誰でも撮れるからこそ、AIを抜きにしてもただキレイなだけの写真では無数のライバルの中で埋もれてしまう。

そんな今の時代に必要なのは「人間力」。"強い想い”である。

ちなみに僕、藤澤一の”強い想い”は以前公開したこのnoteに詳しく書いでいるので、また読んでみてほしい。

また”強い想い”の大切さは、僕のnoteで一番人気のこの記事でも伝わると思う。そう、全ては繋がっている。

「なぜ自分は写真を撮るのか?どんな写真を撮る・どんな活動をするのか?」を、人生の価値観から話せるようになろう。そうすることで”強い想い”が生まれ、どんどん挑戦したいことが絶対に出てくる。その挑戦を繰り返すうちに「AIに代替されない写真家・フォトグラファー」になっているはずだ。


最後に、ちょっと宣伝。

「なぜ自分が写真を撮るのか?どんな写真を撮る・どんな活動をするのか?」そんな僕のステートメント・想いを惜しみなく込めた新作写真集『GALA』。一度200部が完売したが、3月に博多で出展する写真展に向けて、重版発売する。

ただの写真集ではなく、僕の”強い想い”を写真と言葉にして詰め込んだ写真集になっている。まだの方は、ぜひ手に取っていただけると嬉しい。

↓写真集『GALA』購入フォーム↓

写真集『GALA』


また、今までは写真集という形だけだった『GALA』だが、3月16日-17日 福岡 博多・中州川端のリノベーションミュージアム冷泉荘にて開催される写真展『×(batten)』にて、『GALA』をテーマにした写真展を行なう。

僕も大好きなフォトグラファー「tsuchimasp」さんとの2人展。自身としても初の九州上陸となる。


写真集『GALA』をベースに、写真展に掲載した写真はもちろんのこと、写真集に未掲載、初のスナップ含めて「僕の人生価値観」をテーマに組んだ15枚組写真も展示予定だ。

写真展は、元バンドマンである僕にとっていわば"ライブ"。SNSはもちろん、写真集でも味わえない、特大サイズの大迫力の写真たちと、展示のために組んだ「僕の人生価値観」がテーマの新たな組写真作品。ぜひ足を運んでもらえると嬉しい。

写真展当日は一部の時間を除いて、2日間とも在廊予定。写真展や写真集に込めた僕のステートメントはもちろんのこと、いろんなことを直接お話しましょう。

ちなみに、この次の写真展はまだ大々的に言えないがパリの予定なので、ぜひ来やすいこの機会に会いに観に来てください。

3月16日、17日。九州の方はもちろん、全国からも、博多でお待ちしています。



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