筆先三寸/むしまる

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筆先三寸/むしまる

前世紀の末ごろより、ネットの片隅で「筆先三寸」という雑文サイトを運営していましたが、ISPのHP公開サービスが終了したため、旧サイトのコンテンツをnoteに移転しました。 新しい文章も増やしていきたいので、よろしくお願いします。 (ちなみにAmazonアフィリエイト参加中です。)

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「やぎさんゆうびん」の謎

本作は、1999年7月23日に【講座:ペンとともに考える】の第1作として公開したものである。  まずここで、「やぎさんゆうびん」(作詞:まどみちお)なる童謡の歌詞を提示しておく。  1 白やぎさんからお手紙着いた    黒やぎさんたら読まずに食べた    仕方がないのでお手紙書いた    さっきの手紙のご用事なあに  2 黒やぎさんからお手紙着いた    白やぎさんたら読まずに食べた    仕方がないのでお手紙書いた    さっきの手紙のご用事なあに         

    • しろなすび

      あらすじ  文房具商社の課長である沢田は最近妻を亡くしたが、それ以来、身の回りに真っ白な茄子のような生き物が現れるようになる。その生き物は神と名乗り、どこにでも現れて沢田に話しかけてきた。  ある日、沢田のもとへ佐々木という課長補佐が転勤してくる。傲岸不遜で上司を上司とも思わない佐々木は、沢田を軽んじて会社の仕事を引っ掻き回すが、暴力事件に巻き込まれて残酷な死を遂げる。白茄子は自分が殺してやったという。  他にも不思議なことが起きるが、ある夜、白茄子のヒントで妻とのやり取りを

      • 現代短歌の楽しみ(歌集を紹介するよ)

         「現代短歌」とはいうものの、現代の人にあまりなじみのあるものではない。  おおかたの人は、せいぜい「あーね。五七五七七のあれね」と言うくらいのもので、それらしい一首を覚えているわけでもない。そもそも私がそうだ。三十一文字を口に出せるといっても、百人一首をいくつか覚えていればいいい方だろう。そしてそれは「和歌」であって、現代短歌ではない。  とはいえ、俵万智の『サラダ記念日』を思い出すことができれば、現代短歌はぐっと身近になるだろう。  この味がいいねと君が言ったから七月

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        • 「うさぎとかめ」の謎

          【講座 ペンとともに考える 4】 1.はじめに まず例によって、大元となる歌詞を提示する。  まず誰もが気づくであろう最大の疑問は、二連目にある。 「亀はどうしてうさぎに競走を挑んだのか」という疑問である。  「歩くのが遅い」と言われて不愉快だったのはわかるが、なにしろ亀である。なにをどうしたところで、競走でうさぎにかなうわけがない。  ここはこう言い返すべきではなかったか。 「なにこら、お前なんか背中ふわふわやないかボケ。アブに刺されても泣くくせに、なめたことぬかすなア

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          ある夜の出来事

           深夜一時。グレートタワーと呼ばれるマンションの一室。  由貴は肩で息をしながら、山岡の死体を見下ろしていた。この日のために用意した細いナイロンザイルは山岡の首に巻きついたままだ。目を見開いたままの山岡の顔は、赤紫色にうっ血し、醜く膨れ上がっていた。  水沢由貴と山岡信夫が出会ったのは、もちろん仕事の現場だった。  由貴が課長のお供で、山岡のコンサルタント会社に出向いたときに見初められたのだ。  その晩の接待で早速口説かれたが、それは宴席の座興のようなもので、その日はそれきり

          「筆先三寸」日記再録 2010年1月~3月+α

          旧サイトの日記はこれで最後になります。 2010年1月5日(火)  新年最初の更新ということで、みなさま本年もどうぞよろしくお願いいたします(うーん、こないだ不幸があったばっかなもんで、さすがにおめでとうは言いにくいなあ。職場でも言われる分には気になんないんだけど)。  HPのJornada720こそ知りませんが、テキスト打ちのためだけに、モバイルギアIIやシグマリオンIIIというモバイル端末の名機を使ってきた身なれば、ポメラはやはり気になるマシンだったわけです。  し

          「筆先三寸」日記再録 2010年1月~3月+α

          「筆先三寸」日記再録 2009年10月~12月

          2009年10月3日(土)  当時者以外にはあまり知られていないと思うが、就職の面接における「不適切な質問」というものがある。  「あなたの支持政党はどこですか?」なんてのがまずいのは、だれだってわかるだろう。同じデンで、もちろん宗教やセクシャリティに関する質問もNGである。  話はずれるけれども、最近「性癖」という言葉を、セクシャリティやフェティッシュと一義的に結び付けて使う例が目につく。「ジャンクスポーツ」あたりでダウンタウン浜田がそういう風に使ったのがきっかけで広まっ

          「筆先三寸」日記再録 2009年10月~12月

          「筆先三寸」日記再録 2009年8月~9月

          2009年5月~7月は、日記の更新はありませんでした。 2009年8月9日(日)  ご無沙汰しております。  4月からこっち、ちょっと面倒な仕事を抱えておりまして、今回ばかりはちょっと気持ちを引き締めないと、ということで「更新断ち」をしておりました。  ここ1、2年は、本気で数ヶ月さぼるってなこともしょっちゅうだったんですが、この4ヶ月はまあそういうことでした。  で、その仕事もめどはついたので、まあぼちぼち、と。  それにしましても、久しぶりの日記ですのでお目だるいと

          「筆先三寸」日記再録 2009年8月~9月

          「筆先三寸」日記再録 2009年1月~4月

          2008年4~12月は、日記の更新はありませんでした。 2009年1月1日(木)  あけましておめでとうございます。  昨年は、3月からすっぱり更新も途絶えておりまして、大変失礼いたしました。  更新のタイミングはいろいろあったと思うのですが、どれもこれも見送ってしまいました。  というところで、年末ぎりぎりにトップページのカウンターが70万ヒットを超えましたので、やっぱり年初からの更新がよかろうと思い至った次第でございます。  今年もぼちぼち、ほんとまあ何回更新できる

          「筆先三寸」日記再録 2009年1月~4月

          「筆先三寸」日記再録 2008年1月~3月

          2008年1月3日(木)  あけましておめでとうございます。  明日から仕事で(あさっても仕事で)、思いっきりげんなりしているむしまるです。  それでも元日には、今年のテーマを「誠実と謙虚」と定めましたので(そこ笑わない)、仕事関係はひとまずその線でいってみようかと思います。  ちなみに、正月2日のアニメイトの初売りで、「GWAVE2007 1st Drivers」なんてものを購入してしまいました。ええもう、もちろん、千円よけいに出して「店頭版テレカセット」ですよ(テレ

          「筆先三寸」日記再録 2008年1月~3月

          「筆先三寸」日記再録 2007年9月~12月

          7月と8月は更新してないのでログもありません。すいません。 2007年9月21日(金) ▼とりあえず仕事の方は今年最大(だといいな)の山を越えまして、ぼちぼち復活もアリかな、ということで。  しかしまあ、この2ヶ月ほどは、仕事持って帰ってカンテツとかも何回かあったし、睡眠時間も3日分足してやっと10時間とか普通だったり、君らもうほんま公務員なめたらあかんでの世界でした。家でやってる分はもちろんサービスだし。  ま、われながらよくやったということでひとつ。 ▼先日、わが社

          「筆先三寸」日記再録 2007年9月~12月

          「筆先三寸」日記再録 2007年2月~6月

          2007年1月の日記はありません。 2007年2月25日(日)  昨日無事に義父の四十九日を済ませることができまして、別に喪に服してたとか殊勝ぶるつもりはないのですが、そろそろ更新も再開していこうかと思います。当面は、この二ヶ月のうちにあったことなども織り交ぜながら、相変わらずのマイペースで参りますので、ひとつよろしくお願いしたします。 2007年2月26日(月)  亡くなったお義父さんはもともと大工だった。私がサイとつき合いはじめたころには、すでに自分の工務店もたた

          「筆先三寸」日記再録 2007年2月~6月

          「筆先三寸」日記再録 2006年10月~12月

          2006年10月11日(水) ▼ジーンズのポケットに入れて持ち歩ける筆記具を探していて、街の文房具屋でLAMY pico(黒)を衝動買いしてしまった。ワンノックでびょんと伸びるアクションがムダに面白いのはともかく、期待してなかったリフィルの具合がとてもいい。LAMYは水性油性を問わず、どうもボールペンのリフィル、すなわちインクの評判が悪いのだけど、pico用の独自リフィルは最後発にふさわしく、かなり研究されていると見た。  かなり滑らかな書き味で、わざと筆圧をかけずに書いて

          「筆先三寸」日記再録 2006年10月~12月

          「筆先三寸」日記再録 2006年7月~9月

          2006年7月2日(日)  いよいよ、というわけでもないが、インクの話である。  といっても、私としては実用一点張りのインク探しなので、プライベートリザーブの多彩な色やヤンセンのハンドメイドインクに関心はない。  私が、基本的に万年筆のインクに求めるのは以下の4点である。 (1) 発色の良いブルー(もしくはシックなブルーブラック)であること。  仕事上の公文書を書く場合は別として、資料やノートやレジュメに書き込むのが主用途なので、印刷部分とはっきり識別できる青系のインクの

          「筆先三寸」日記再録 2006年7月~9月

          「筆先三寸」日記再録 2006年5月~6月

          2006年3月と4月は日記の更新はありませんでした。 2006年5月1日(月) ▼3月と4月は、更新をお休みしたので日記のログはありません。 ▼画像ネタは決して使うまい、と決心してはじめたサイトなのだけれど、こればかりは仕方ないのでちょっとおつき合いを願いたい(しかも、WindowsXPに限るネタで、重ね重ね申しわけない)。  WindowsXPには、デフォルトで用意されているデスクトップの壁紙がいくつかあって、そのうちのひとつに「ロングバケーション」というものがある

          「筆先三寸」日記再録 2006年5月~6月

          「筆先三寸」日記再録 2006年1月~2月

          2006年1月3日(火)  新年あけましておめでとうございます。  私事で恐縮ではありますが、やっとのことで厄年も終わりまして(せやからおっさんいうな)、今年からはなんとかちょっとでもましな人生を送りたいなあ、と天井に映った星々を見上げて心の中でつぶやいております(あれもこれもぜんぶおっぽりだして蒸発でもしちまいてーやべらんめえこんちきしょー、ともつぶやいてるというのはしみつ)  サイトのほうは今年ももぼちぼちとやっていきますので、旧年に変わらずよろしくご愛顧のほどお願

          「筆先三寸」日記再録 2006年1月~2月