書道の名称について
「書道」とは、文字を素材とした造形芸術のことで、単に「書」ともいいます。
書は、文字を書く行為、または書かれた筆跡そのものを指す場合もありますが、だいたい「書道」と同じ意味で使われています。
ところで「書道」という用語は、どうやら日本でしか使わないようです。漢字文化圏の国のうち、中国や台湾では「書法」、韓国では「書藝」と呼ばれています。
「法」「藝」、そして「道」とそれぞれに名称は異なりますが、比重の違いこそあれ、いずれも高い技術習得と精神の錬磨、そして人格の陶冶を目標としている点では一致しているといえるでしょう。
また日本では、「書写」や「習字」、古くは「書き方」「識字」などの名称もあります。
これらはどちらかというと書を芸術としてではなく、国語教育の範疇として位置付けています。
このように「書道」は、国によって、また目的や位置付けによって呼び名が違うようです。