筆坊の書道教室

書道に関する徒然記。古典臨書を中心に動画やお手本も紹介しています。書き方のコツも満載!…

筆坊の書道教室

書道に関する徒然記。古典臨書を中心に動画やお手本も紹介しています。書き方のコツも満載!! 都内で書道教室を運営、初心者はもちろん、書道科を目指す受験生、有段者や指導者の方などお気軽にお問合せください。 筑波大学大学院芸術研究科書分野修了(詳しくは自己紹介の記事へ)

最近の記事

臨書とその種類

前稿にて、「書の古典」について、自分なりに思うところを述べました。 そして現在、書道愛好家の多くが、古典古典と言って、書の古典を習っています。 ところで、お手本を見ながら書くこと、またそうして出来た書を「臨書」といいます。 どのような筆跡であれ、何かの筆跡をお手本にすれば、それは立派な「臨書」といえますが、どちらかといえば古典を対象とした時に使われる事の方が多いです。 一般に臨書は、「形臨」「意臨」「背臨」の三種に分類されているようです。 ちなみにWikipedia

    • 書の古典──時代を超えた書の美

      先人の書のうち、各時代の厳しい審美眼を乗り越えた、技術的にも芸術的にも優れた筆跡のことを、「書の古典」と呼んでいます。 つまり、「評価の定まった筆跡=お手本としての機能と価値を備えた筆跡」ですね。 天災や人災など幾多の危機的状況を経てなお現在に残された書の古典。 当然、私たちが知り得ない、時代の波に消えてしまった名筆も数多く存在したはずです。 そう考えると、今残されている名筆がいかに貴重であるかが分かります。その一つ一つに壮大なドラマを感じますね。 ところで書の古典

      • 書の学習方法③

        (前回の続き) 前回の投稿で、書の学習においては、基本的に、 お手本を真似るべき と書きました。そしてその理由を、語学の習得を例に挙げて説明しました。 しかし、もしもその発音が好ましくなかったり、スムーズな言い回しでなかったらどうでしょうか。 当然、相手には伝わらないですよね。 それはつまり、「お手本としての機能と価値を備えていないお手本」ということになります。 では、それらを満たすお手本とは、どういうお手本でしょうか。 それは、一言で言えば「評価の定まった筆跡

        • 書の勉強方法②

          (前回の続き) では次に、②お手本を見たまま、そのまま真似るべきなのか、という問題。 この答えには色んな意見がありますが、私は敢えて、 「そのまま真似るべき」 とお答えしておきます。 なぜなら、そのお手本は、自分が良いと決めて、勉強のために選んだはずだからです。 自分で決めたお手本に対して、少なくとも初歩の段階で②のような態度で臨むこと自体、おかしなことではないでしょうか。 例えば、語学の習得をイメージしてください。 語学は、お手本となる言葉やフレーズを耳で聞き

        臨書とその種類

          書の勉強方法①

          「字を上手に書きたい」という願いは、およそ日本人ならば誰もが抱いていることではないでしょうか。 もちろん、私もその一人です(^-^) では、何を、どのように勉強すればよいのでしょうか。 それは、誰かの筆跡をお手本として、見たままをそのまま、真似て書いてみることです。 ここで、問題が二つ生じます。 ①誰の筆跡をお手本とするのか。 ②本当に見たままをそのまま真似るべきか。 まず、①の私なりの答え。 それは、実は誰の筆跡でも構いません。自分が良いと思えば、それが立派な

          書の勉強方法①

          書道の名称について

          「書道」とは、文字を素材とした造形芸術のことで、単に「書」ともいいます。 書は、文字を書く行為、または書かれた筆跡そのものを指す場合もありますが、だいたい「書道」と同じ意味で使われています。 ところで「書道」という用語は、どうやら日本でしか使わないようです。漢字文化圏の国のうち、中国や台湾では「書法」、韓国では「書藝」と呼ばれています。 「法」「藝」、そして「道」とそれぞれに名称は異なりますが、比重の違いこそあれ、いずれも高い技術習得と精神の錬磨、そして人格の陶冶を目標

          書道の名称について

          #自己紹介

          はじめまして、筆坊と申します。 書道の、とりわけ伝統的な書の素晴らしさをより多くの皆様に知っていただきたく、このたびnoteを始めさせていただきました。 これから書に関するさまざまな事柄を記事にする一方で、動画や作例も多数投稿していく予定です。 皆様どうぞよろしくお願いいたします。