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その事業は、どんな顧客を創造しているのでしょう。未来の顧客の姿を想像できなければ、事業は衰退してしまいます。[事業編 #15]

事業の目的は顧客の創造である。買わないことを選択できる第三者が、喜んで自らの購買力と交換してくれるものを供給することである。

創造する経営者』第Ⅰ部 事業の何たるかを理解する
第6章 顧客が事業である p114より


生きていく中で顧客として、買う、という選択をしています。
他の商品との差別化の内容を熟慮して買う場合もあるでしょうし、安いからという理由で選択する場合もあります。
そのサービスそのもの、商品そのものと縁をもたない、買わない、という選択もできます。

なぜその選択をしたのでしょうか。

同じ商品を買っていたとしても、購買理由は千差万別でしょう。
安い商品なら購入してみて、使ってみて、今後の選択をどうするか決めることもできますが、家電製品などの高額商品だと、なかなか比較も難しいですよね。
お店で試してみても、自宅に置いてみると気づかなかった違和感とか使いにくさが顕著になったりもします。

多少の使いにくさがあったとしても、その商品の作成プロセスに共感して購入した場合は、使いにくさなんて気にもならないかもしれません。

その商品を手に取ってもらったとき、そこにくっついている感情が、その商品とのその後のお付き合いを決めます。

喜んで自らの購買力と交換してくれることが、社会から組織存続が求められる理由になります。


第三者が、喜んで自らの購買力と交換したいので供給を続けてくれ、と懇願されたのがくすみ書房さんだったのかな、と思ったので『奇跡の本屋をつくりたい くすみ書房のオヤジが残したもの』(久住邦晴 著 ミシマ社)をご紹介します。

町の本屋さん、あったけど行ったことはありませんでした。
お小遣いの中で本を買う、という習慣が形成されていなかったこともありましたし、なんだか入ってはいけない雰囲気もあったので、隣町の大きな本屋さんに行って立ち読みばかりしていました(;^_^A
今より立ち読みに対して寛容な時代だったんですね。

実際の書店の運営がこんなにも大変なものなのか、と知ることもできましたし、久住さんの夢である(仮)「THE BOOKS green」はいつ実現されるのか、ワクワクします。

本との出合いが今のわたしを動かしているのは間違いありません。
だからこそ、こんな出合いの場を拡げられたら……と、Foyer(ホワイエ)さんを推しておきます( *´艸`)

Foyerさんを知ったのはこの記事でした。

洋服も家具も食品も提供されているようなショップには一角に本も並んでいることがあります。
カフェでも本が買えることもあります。
大型書店でぼんやり背表紙を眺め続ける楽しみがありますが、このお店だとこのセレクトになるのか……と考える楽しみもあります。
2013年をピークに減少していますが、年間7万冊ものタイトルが出版されています。
すべての本に出合うことは難しいでしょう。
だからこそ、小さな町の本屋さんが出合いを後押ししてくれたりするんですよね。
喜んで自らの購買力と交換してくれるものの一つとして、いつまでも形のある「本」が残っていってくれたらいいなぁ、と思っています。


モノがあふれ、価値観も大きな変化を遂げようとしている日々の中で、買わないことを選択できる第三者が、喜んで自らの購買力と交換したくなるものを生み出すには、自らを変化させ続けるしかありません。
「変わらない」ということは「後退する」ことを選択しています。
後退しているものを提供し続けることは、社会から求められていませんので、組織としても、その事業そのものも、継続して存続することができなくなります。

出版業界も、返本制度を変えていかなければ、存続しない未来が待っているように感じます。

ビジネス本を買うときに、情報スピードを気にするようになりました。
変化のスピードが依然と比較し、格段に速くなっています。
ちょっと積読期間を経て読み始めると、社会が変化していて、そこに詰め込まれた情報をどう活用していいかわからない本も多くあります。
即時性が必要ならば、インターネット上の記事で良いのかもしれません。
定点観測が必要ならば、どこかの段階で製本されたものが欲しくなるかもしれませんが、インターネット上に情報が蓄積されて、その情報へのアクセスのしやすさが高まれば十分かもしれません。
だからこそ、本という物質に詰め込まれた情報・知識は、普遍的なもので、繰り返し読むことに価値があるものを詰め込んでほしい、と思うのです。

……インターネット上の浮遊するこの記事には、どんな価値があるのかな、と改めて感じてしまいました(;^_^A

あなた自身は、顧客としてどのように創造されていると思いますか?
あなた自身は、顧客をどのようにとらえていますか?
あなたの事業は、どのようにして顧客を創造していますか?


『実践するドラッカー【事業編】』 
PART1 理論編 chapter2 顧客が事業である p36 #15


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