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公園でよく見かける樹「ニセアカシア」の名前の由来は?

ライターマガジン「日刊かきあつめ」の今回のテーマは「#嘘」。

嘘と言えば、偽物だ!ということで、「ニセアカシア」という樹木の名前の由来がずっと気になっていたので、ヒミツを探っていきたいと思います!!

ニセアカシアとは

ニセアカシア(和名:ハリエンジュ)は、マメ科ハリエンジュ属の落葉高木です。落葉高木とは、秋冬になると葉を落とす、樹高が3m以上になる木のこと。

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5~6月に咲く、香りの良い真っ白な花が印象的な樹です。まだ見かけたことはないのですが、ピンク色の花が咲く品種もあるみたい。

あと、葉がまん丸な形をしていて可愛いんですよ~。(ちなみに、葉が丸いのはマメ科の植物あるあるです)

かなり大きくなるニセアカシアは、庭木というより、公園の植栽や街路樹でよく見かけるかも。お庭では、園芸品種の「フリーシア」のほうがよく使われていますね。フリーシアは、葉がライムグリーン色でとってもキレイな品種です。

適当すぎる「ニセアカシア」の名前の由来

そんな素敵な樹木なのに、なんで「ニセアカシア」なんて、まるでまがい物であるかのような変な名前が付いているのか、めちゃくちゃ気になっていて…(笑)

図鑑やインターネットで調べてみたところ、名前の由来があっさりと判明しました。


学名「pseudoacacia」(ラテン語)を直訳した結果「ニセアカシア」と呼ばれるようになった。
(pseudo=ニセの・疑似の、acacia=アカシア(植物名))

いやこれは、適当すぎるだろーww

アカシアは、同じマメ科の樹木で、さまざまな品種がありますが、日本ではギンヨウアカシア(国際女性デーのシンボルでもあるミモザ)が有名です。ほか、アカシア・フロリバンダとかアカシア・モニカといった樹木もありますが、どれも花は黄色く、葉は針のような形なので、ニセアカシアとは全然似ていません。

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こちらがミモザ(ギンヨウアカシア)全然似てないよね。

学名が命名された外国では、ニセアカシアに似たアカシアの樹があるんだろうか…。

それにしても、ニセアカシアが日本に渡来したのは明治時代なのだそうですが、翻訳が適当すぎる気が…(笑)明治ではどうだったのかわからないけど、令和では「ニセ」という言葉のイメージは良くないですし、もっと他の名前を付けられたのではないかなと思ってしまいます。

また、本来なら「アカシア」といえばマメ科アカシア属のミモザなどの樹を指すはずが、「ニセアカシア」なんて名前が付いているため、単にアカシアというとニセアカシアを連想してしまう人も多いようです。適当な翻訳が、後世の混乱も呼ぶとはね(笑)

もし私が新種の植物に名前を与えられる機会があれば、後世への影響まで熟考して命名したいと思います。

ちなみに、ニセアカシアの和名は「ハリエンジュ」です。これはマメ科の樹木「エンジュ(槐)」に姿が似ていて、ニセアカシアのほうは葉に細かい針が生えていることからつけられたのだとか。

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こちらがエンジュ。エンジュとニセアカシアは本当に似ているので、納得です。和名を付けた人には共感できました。

執筆:らいむ

編集:アカ ヨシロウ

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