子どもの勉強、親ができることはすべきことを明確化したら、あとは見守るだけかもしれない。
#20230424-85
2023年4月24日(月)
ノコ(娘小4)が学校に行っているあいだに、手書きのノコのスケジュール表をPCで作り直し、プリントアウトした。欄外にノコが週明けに「後まわし」にしたすべき項目を移しておく。項目は付箋紙に書いてあるので貼りかえは困らない。
下校したノコがスケジュール表を目にしてはしゃぐ。
「ママ、作ってくれたんだ!」
嬉しそうなうちに付箋紙を自分でよく考えて貼るよう促す。
おやつを食べるノコはご機嫌で、どんどん付箋紙を貼っていく。1時間でそれだけの量をこなすのは無理だろう、と思うが、そういってしまうと機嫌――いや、やる気を損ねるのでお口にチャック。
「もし予定通りできなかったら、付箋紙を移動させてね」
それだけに留める。
学校から持ち帰ったプリントのなかに、「理想の自分」を書くマンダラチャートのようなものがあった。「おうちの人から」という欄にコメントを書いて提出するという。
「理想の自分」は、こんな自分になりたい姿でも将来の夢でもいいとある。
そこにはなんと「い者になってみんなの命を守りたい。」とあった。
お医者さんになりたいというのは初耳だ。今まではケーキ屋さんやTV番組のキャラクター、ラーメン屋さん、学校の先生、大好きなママを癒したいからとマッサージ屋さん、最新の夢は漫画家だった。
どうしたんだ?
お医者さんになりたいのなら勉強が嫌だなんていってられないぞ。
新しいノコの夢に内心ビックリしたが、勉強にはふれない。
「あら、お医者さんを目指すんだね。ママもパパも応援するよ」
そういって、にっこり笑っておく。
「だってね、だってね、たくさんの人を助けたら褒められるでしょ。私、褒められたいの!」
褒められて嬉しいのはわかる。
でも、そこに重きを置くとのちのち苦しくなったり、道を見失ったりしそうだ。それもまた今いうべきことではないので、お口にチャック。
「ノコさんはいっぱいの人に褒められたいんだね」
「うん!」
ノコが力強くうなずいた。
おやつを終えると、すぐにピアノの練習をはじめ、それから宿題に取り掛かる。ここまでは流れるように進んだ。宿題は何度か「ママ、わからない」と夕飯作りの手を止めたが、怒って投げ出すことはなかった。
夕飯後、宿題を再開するかと思いきやノコは踊りはじめた。
食べた直後なのに、よくそんなに激しく動けるものだと感心してしまう。CDプレイヤーから音楽を流し、それに合わせて即興で踊る。側転のような――できてはいない――動きも取り入れて、飛んだり跳ねたり、ノコの入浴時間まで30分間踊り続けた。
そんなノコの姿を見やりながら、私はむーくん(夫)にささやく。
「いわれなくてもダンスはやるから、やっぱり好きなんだよねぇ」
ほかの小学4年生の実態を知らないので、なんともいえないが、幼児でもだんだん遊戯要素があるTV番組に合わせて動かなるという。ノコは幼児向けだろうが、大人向けだろうが、TV画面に踊る人あればすぐ真似る。
まったく踊れない私から見ると、あの瞬時にコピーするノコの能力は奇々怪々でしかない。
お風呂から上がったノコはダンスが抜けないのか、また踊りだす。
宿題からの現実逃避だろうか。
時計の針は20時を過ぎた。夜更かしをさせたくないが、今日は催促しないと決めている。
ノコの後、私もお風呂をいただく。私が居間へ戻ると、ソファーでノコが家用のキャラクターがついたノートに熱心に書いていた。体の仕組みの本を写している。
「もったいない。自主学習のノートに書けば宿題がひとつ終わるのに」
多分咎められると思ったのか、私の予想外の言葉にノコが目を見開く。
「…だって、家用に取っておきたかったんだもん。こういうのでもいいの?」
「自分の興味があることを調べたんでしょ。ダメなら先生が教えてくれるよ。それを書いて叱られることはない」
ノコがふうと息を吐いた。
「じゃあ、これを書こうかな。ママ、お医者さんって算数も国語も英語もいろんな勉強がいるよね」
「そうだと思うよ」
ノコはダイニングテーブルに戻ると、自主学習ノートに体内の臓器の働きを書きだした。
そして、22時になると、「もう眠いから寝る」と自らいい、残りの宿題は明朝1時間早く起床してやるという。
まだこの方法がいいとは判断できない。
でも、今日のノコを見る限り、親はなぁんもなんもいわないほうがいいのかもしれない。
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