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こどもとおとなの間。保育士さん。

その姿勢のひとつひとつが
こどもみたいにまっすぐで、勇敢で。
でもあったかい、おおらかな愛があるおとな。
保育士さんはすごい。

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昨日、多摩市のウィズチャイルドさくらがおかこども園という保育園で
保育士さんを対象にした、umumワークショップをしてきました。
モンテッソーリ教育をベースに、子どもたちの主体性を大切にしている
多摩川沿いのおうちみたいなあたたかい保育園です。

ワークショップの目的は
こどもたちの、よりよい表現活動を考えること。
そのために、保育士のみなさんにも表現の面白さや多様性を体感してもらうこと。




120分のワークショップに集まってくださったのは10名の保育士さん。
お仕事をしながら参加してくださった方もいたため
冒頭に少し質問タイムを設けました。

「年齢に応じたおすすめの画材はなに?」
「活動に消極的なこどもに、どのような声かけをしたら?」
「完成作品にどれだけフォーカスすべき?」
「遊びと自由な表現の境目はどこ?」
「画材コーナーの良い配置は?」
「絵の具活動が嫌いにならない片付け方は?」

などなど
開始早々、ほんとーーーに様々な質問をいただき
これまでの自分の経験をあくまで一つの例としながら
私の意見や実践をお伝えしました。

質問がぎーーーーっしり詰まった紙を用意してくださったり
みなさん私の話を一生懸命聞いてメモしまくってくださったり
その姿勢にまず感動....!!!涙
これは濃厚な時間になりそうだ...!!



この日のワークショップは、umumアトリエで開催している
「自分の感性を知ろう!」というプログラムの内容を
保育士のみなさんが現場で使えるようにアレンジしてお届け。

まずは1人1冊、クロッキー帳をお配りし
わたしが持ち込んだ画材と
園で実際に子どもたちが使っている画材の両方で
「点」と「線」をテーマに画材体験をしました。


「たのしい!」
「この画材おもしろい!」
と言いながら、いろいろ試してみるみなさん

躊躇がない!思い切りがいい!!勇敢!!!

慣れ親しんだ職場(保育園)での開催ということもあったやもですが
とにかく自己解放の早さにびっくりしました。

「この絵、すごくきれい〜〜〜!!」
と、自分の表現を肯定する意見も。
「わたし絵の才能ない」バイアスが、早速がしがし壊されます。

ペンよりも絵の具や鉛筆
筆よりも海綿やこっぱなど
触感へのアプローチがある画材や道具が人気。
みなさん積極的にどんどんどんどん表現し
1時間でクロッキー帳を10ページくらい使う方もいました。



後半は、花や植物、木、土、電化製品など
あらゆるもので感じた印象を表現する
自分の感性に向き合う時間。

気になったモチーフを選び、自分との対話が始まります。
一気にみなさんの空気に緊張感がうまれ
静かに集中する空気に。

まるでこどもみたいに(褒めてます)しんっっけんな、みなさん。
様々な表現が生まれた90分が終了しました。



最後の30分は鑑賞会。
ひとりひとり、クロッキー帳を1ページ目から振り返り
感じたことや発見を共有しました。
(読み聞かせのようにページをめくる所作も、さすが保育士さん!)

前半の点と線では
色の組み合わせが素敵な方
画面いっぱいに丁寧に描く方
自分が普段選ばない色を選んでみる方
すべての画材に挑戦した探求心の強い方

後半の印象の表現では
花の蕾の要素を抽出して描く方
くるみを手で触りながら、クレヨンを自由に動かす方
スケッチの上に、印象にあった画材を重ねる方
気に入った画材での表現を追求する方
モチーフをきっかけに、ご自身の記憶を表現する方
などなど
作風や姿勢、そして対話の違いが現れ
「おもしろい〜〜〜!!」
「きれい〜〜〜!」
「性格でる〜〜!」
とみなさん感動していました。


最後に私から
こどもたちの表現への幅広い声かけと
この園の大きな軸である
モンテッソーリ教育を生かした表現活動をご提案。
この園ならではの表現活動を考えました。

その上で、また質問タイムを設けたのですが

まさかの、質問は0!!


自由な表現を、ご自身で体験することで
子どもたち目線での気づきや発見があり
質問の答えが自然と見つかったようでした。

保育園にお邪魔し、現場での疑問や課題、悩みを共有し
保育士さんと一緒に考え、活動したumumワークショップ。

活動中の保育士さんの
「〇〇くん、これ好きそう!」
「この画材いいけど、▲▲ちゃんは絶対たべちゃうな...」
などのことばに、こどもたちへの愛情を感じました。
なかには
「あの時の、□□くんの絵の意味がわかった!」
という発見も。

本当に毎日、こどもたちと真っ向勝負をしているんだな、と実感し
おとなとこどもの魅力を兼ね備えた保育士さんを
改めて尊敬しました。

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教育や保育は思想です。
その出発点は、こどもたちへの愛情であり
正解や不正解はないと思っています。

だからこそ、これからも現場に訪問するときは
その環境で大切にされていることを尊重し
子どもたちをよく知る現場のみなさんと
「その園だからできる活動」を探る時間を
一緒に作りたいと思っています。


たくさんの気づき、学び、そして自信をいただいた時間でした。
これからも、この園でのワークショップは定期的に開催予定です。

みなさまありがとうございました!!!


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