空の青さがすきだった。
夏、夜7時半の空の色がすきだった。
見上げた空の左手側、
夕焼けもさって、星が見えるか見えないかくらいの静かな青。
右手側にむかうにつれて紺が深くなっていく、夜がやってくる色。
そんな、夜の手前の空がすきでした。
高校生のころ、家に帰るまでの道で見上げた空です。
わたしの高校は、日が落ちる時間にあわせて下校時間が変わります。
夏時間と冬時間。なんともざっくりとした分けかたです。
吹奏楽部にいたときは、下校時間に間にあうぎりぎりまで合奏の時間でした。
楽器をかたづけて、毎日おなじ時間の電車にのって帰る。
夏時間のときは、家の最寄り駅につくのが7時半でした。
帰り道、駅から出たときの、見上げる空がすきだった。
海のなかみたい。そんなことを思った日もありました。
わたしのなかで、その空は「7時半の空」と呼んでいます。
今でも、あの色を見ると高校の部活帰りを思い出します。
・ ・ ・
まうさんの記事を読んで、ある映画を思い出して、すきな空の色が浮かびました。
この記事、声をかけるのをためらうくらいにきれいな文章です。夏が終わる前にぜひ。
思い出した映画は、「空の青さを知る人よ」ってタイトルです。
「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。」のスタッフ陣の作品です。
画像は公式サイトからお借りしました。
あかねの、妹に対する心の深さに、思い出さずにはいられないことがあって引き込まれました。
見る人によって、共感できる心情や関係性が全くちがってくる作品じゃないかと思ってます。
この映画の、象徴ともいえる言葉もすきです。
「井の中の蛙大海を知らず。されど空の青さを知る。」
後半部分は出典がはっきりしていなさそうです。
創作だとしても、いい言葉ですよね。
映画のことは、また別のときに書けたらいいなと思います。
さて、散文ですが8月が終わる前にきりあげます。
9月が始まりますね。
ついつい、ラッドの「セプテンバーさん」が聞きたくなります。