【時に刻まれる愛:2-4】父の背中
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つながりを抱いてそれにしても、本当に驚いた。
ボクと爺やが10年も住んでいる、あの湖のほとりの隠れ家。
その湖を、紺色のセーターの男性が、毎朝ゆっくりと船を漕いで行く。
夕方になると、その男性が、湖の向こうから、またゆっくりと戻って来る。
この光景を、よくボクは部屋の窓から眺めていた。
まだボクが、父の死のショックに耐えかねて、塞ぎ込んでいた時期に。
話したこともないし、今後もないだろう。
そう思いつつ・・・、でも、いつも、その光景を見ていた