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【思春期と鉄分】 思春期での貧血は、大人になっても影響する| 貧血との戦いはすでに始まっていた!

出典:https://pixabay.com/ja/


どうも♪たむ(@tam_tamco25)です^^


あなたが中学生や高校生の時、貧血と言われたことはありますか?

中学生や高校生の女子の方は、今貧血ですか?


私自身、最初に貧血であると診断を受けたのは、中学生の時でした。

それから、27歳にしっかり治療をするまでずっと貧血でした。


思春期で貧血であることは、大人になってからも影響を残していそう・・?

そんな疑問を元に、ここでは「思春期と鉄分」にポイントを置いて、リスクや影響についてご紹介します!

あなたがお子さんへバトンを渡す準備や、今あなたに必要なことを考える1つのきっかけになることができたら嬉しいです^^


勉強をするにしても、貧血を改善しておくことは重要です!と言う記事はこちら▼

>>【貧血と集中力】貧血改善で集中力は高くなる!? | 脳の動きを抑える鉄不足

思春期の貧血女子はどのくらいいるか?

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まず最初に、思春期の貧血女子はどのくらいいるでしょうか?


思春期の鉄欠乏症は、どのぐらいいるかというのを、以前に東京・足立区のご協力で取らせてもらった(図2)。中学生が対象だったので、ほとんどフェリチンも含めて見た。フェリチンが少ないというのは、明らかに鉄欠乏性貧血ということだ。
中学1年生の段階では、男女とも15%が鉄欠乏だった。3年生になると、女子の約4分の1が鉄欠乏。ただこれは、鉄欠乏ではあるが、貧血はまだないという段階。なぜかといえば、恐らく月経が始まっているためだ。   (引用:JFPA 日本家族計画協会、思春期の貧血にはさまざまな影響あり、2015年)

2015年のもので、古いもので恐縮なのですが、当時の中学生で鉄欠乏症(鉄分が不足している)の生徒の割合が出ています。

フェリチンは、「隠れ貧血(潜在性鉄欠乏)」の診断にも使われる貯蔵鉄(体内で貯金されている鉄分)です。


中学1年生時点では、男子・女子共に15%の生徒が鉄不足。

中学3年生時点では、男子は少し少なくなるのですが、女子の約25%が鉄不足でした。

つまり、女子中学生の4人に1人は鉄不足であるという結果です。


みなさんは、この数字をどう感じますか?


例えば、

クラスに、20人の女子がいたら、5人

学年に、100人の女子がいたら、25人。

女子校で、1000人の女子がいたら、250人。


もし、日本全体の女子中学生の人数「約150万人」で計算するとしたら・・?

こう考えると、想像以上の多さを感じられますよね。


どうしてこんなに鉄不足の女子中学生が多いのでしょう?

思春期の女子は貧血になりやすい

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もちろん、鉄不足が多いのは、女子中学生だけではなく女子高校生も同じです。

そんな思春期の女子に、鉄不足が多くなる理由は、大きく2つあります。


理由1:必要な鉄分量がそもそも多い

私自身も、日々「貧血ごはん日記」というチャレンジを行っているのですが、

食べ物から鉄分の推奨量を食べることは、本当に難しいです!

>>【貧血ごはん日記・2月】鉄分の多い食事はどれだ?|5ヶ月経過報告


現在は、成人の女性の推奨量を1つ目安としている私ですが、思春期の女子はより推奨量が多くなります。

一般成人に比べ、思春期の子どもは非常に多くの鉄分を必要とします。厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、1日あたりの推奨量は、成人の男性が7~7.5mg、女性が6~10.5mgであるのに対し、思春期の男性では9.5~11.5mg、女性は7~14mgと、成人の1.5〜2倍程度に増えていることがわかります。                 (引用:ニュータス、集中力、学力低下が危険なサイン。思春期と貧血の思わぬ関係、2018年1月9日)

成人女性は、6〜10.5mg

思春期の女性は、7〜14mg

の鉄分が1日の目安となります。


身体の成長に必要な栄養であることも1つの理由ですが、思春期の時期は本当に多くの鉄分が必要です!


私自身日々鉄分を意識していても、MAX1日10mgしか鉄分を摂ることができていません。

今だからこそ、「絶対思春期の頃は鉄分足りていなかった!」と断言できます!


あなたは日々どのくらいの鉄分を摂ることができているでしょうか?


理由2:部活やダイエットの影響も大きい

あなたは、以前部活やダイエットをしていましたか?

あなたは、部活やダイエットをしていますか?


「必要な鉄分量」以外にも大事なポイントがあります。

それが、「部活」や「ダイエット」の影響です。

思春期も好発年齢であるが最近はスクリーニング体制の欠如や不適切なダイエットにより増加傾向にあることから,鉄欠乏性貧血に対する正しい知識の啓蒙をはじめ,社会的取り組みが必要である              身体の急激な発育による鉄需要の増大が主要な要因である.また,スポーツによる運動量増 大に伴う鉄喪失・循環血漿量の増加・血管内溶血・亜鉛欠乏による“スポーツ貧血”がある. 女子では,月経による鉄喪失,ダイエットによる鉄摂取不足が原因となる.東京都の調査によると 1990年以降,中学校並びに高校女子生徒の貧血有病率は増加傾向にある.         (引用:日本内科学会雑誌第99巻第6号、2.小児と思春期の鉄欠乏性貧血、加藤 陽子、2010)

運動をすることは、身体を作っていくためにも大事なことですが、運動量が大きい時、汗や筋肉で使われる鉄分などが失われていきます。


また、ダイエットをしている思春期の女子は多いですよね。私もしていました。

食事制限でのダイエットをした時、自然と食べ物から摂るべき鉄分量が少なくなります。

もちろん、運動で頑張るダイエットも注意です!


「必要な鉄分量」を摂ることが、「部活」や「ダイエット」によって、より難しくなっています。

今時の女子中学生・女子高校生には、鉄不足となる危険が盛りだくさんです!

思春期での貧血は、20代を超えても影響がある!

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もし、鉄不足で貧血だった女子中学生が大人になった時、どんな影響があると思いますか?


「貧血」というと、鉄分をしっかり摂ったらOKという気持ちですよね。

私はそうでした。


しかし、そうではないと言うことが最近判明してきています!

研究チームは、『フィラデルフィア神経発達コホート』の1,500名以上の小児・若年成人(8-24歳)を対象に、MRI画像検査によって脳内の鉄含量を測定した。                              その結果、大脳基底核の鉄含量が発育中に増加し、2つの副領域において、成人期にまで増加を続けることを発見した。1つの副領域(被殻)において、鉄含量が減少すると、認知作業のパフォーマンスが低下することが明らかになり、脳内の鉄が健康な認知機能発達に必要であることが示唆されたという。                              (引用: LINK de DIET、健康的な認知能力の発達には鉄が必要?、2020年2月6日)

「大脳基底核」は、脳の一部です。

意思決定や学習・記憶・姿勢・運動など、さまざまな場面で活躍します。

 その結果、大脳基底核を構成する全ての領域で、脳の発達に応じて鉄濃度が増加したほか、情報入力系を担当する「被殻(ひかく)」の鉄不足は、推論や空間認識など認知機能の低下と関係することが示された。      先行研究では、大脳基底核の鉄濃度は20代半ばまでに急速に増加し、その後落ち着くことがわかっている。思春期~若年期の鉄分摂取が、将来の認知機能に影響する可能性があるわけだ。                 (引用:DIAMOND online、思春期に注意したい「鉄不足」、認知機能の発達に欠かせない、2020年3月4日)                 (論文:Neuroscience、The brain may need iron for healthy cognitive development、2020年2月27日)

25歳くらいまでに、「大脳基底核」に含まれる鉄分量がどんどん増えて、その後落ち着いていきます。

「大脳基底核」に含まれる鉄分量が少なくなってしまうと、意思決定や学習・記憶・姿勢・運動など、さまざまな場面でのパフォーマンスが落ちます。


そもそも鉄不足の身体では、どうしても「大脳基底核」に含まれる鉄分量が増やせず、逆に減っていってしまいます。


つまり、思春期〜25歳くらいまでの間に、「どれだけ鉄分をしっかり摂ることができたか?」と言うのは、

将来の意思決定や学習・記憶・姿勢・運動などさまざまな場面でのパフォーマンスに影響している!と言うことです。


ゾッとしませんでしたか?

もうみんなでゾッとしましょう。


そして、心の中で問いかけてみてほしいです。

あなたは、今、しっかり鉄分を摂ることができていますか?

あなたは、女子中学生・女子高生の時、鉄分をしっかり摂ることができていましたか?

まとめ

ここまで、「思春期と鉄分」にポイントを置いて、リスクや影響についてご紹介してきました。

・女子中学生の4人に1人は鉄不足

・思春期の時期は本当に多くの鉄分が必要!

・「必要な鉄分量」を摂ることが、「部活」や「ダイエット」によって、より難しくなっている!

・思春期〜25歳くらいまでの間に、「どれだけ鉄分をしっかり摂ることができたか?」と言うのは、将来の認知機能に影響している!

このようなことをお伝えしたい記事です。


私は、思春期〜25歳くらいまでの間、完全に鉄不足の状態で過ごしました。

なので、29歳である今現在、少なからず影響が出ているはずです。

なおかつ、鉄不足の状態が回復するまで、「記憶力のなさ」にとても悩んでいました。


『あの時、鉄分をしっかり摂っていたら、もっとできたのかもしれない。』

『あの時、しっかり貧血の治療を行うことができていたら、もっと元気だったのかもしれない。』


そんな後悔は、もう私くらいにしておきましょう!

そして、今気づいたのなら、今度はお子さんや周りの女子に教えてあげましょう!


みなさんの元気を応援しております!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!


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