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なぜオックスフォードは世界一の大学なのか コリン・ジョイス

おはようございます。
フリーライダーです。

今回は、教育関係の本について紹介します。
私は、現在、家庭教師として学生を教える立場にいるので、教育関係の本も時々読んでいます。

そこで、今回は、コリン・ジョイスさんの「なぜオックスフォードは世界一の大学なのか」を紹介しようと考えています。
オックスフォードは、とても優秀な人材を輩出することで知られているので、その制度を学びたいと思いこの本を読んでみました。
学生への教育だけでなく、会社での部下に対する教育などにも応用できると思うのでぜひ皆様も読んでみて下さい。

1,カレッジ

オックスフォードの特徴は、カレッジにあります。
カレッジとは、日本でいうところの大学とは異なり、寄宿舎にとても近い存在です。
カレッジは、学生や先生が、食事をしたり、部屋があったり、勉強したりとメンバーが生活を行う場所のことなのです。
また、一つ一つのカレッジはとても小規模で学部生は300人前後しかいません。
このカレッジとは、王様や貴族などの寄付により、自然発生的に出来たものなのです。
それが、何百年もの時間をかけて、それぞれのカレッジに特徴的な歴史と伝統が出来上がりました。
学生や先生が切磋琢磨して勉強に励めるのは、一つの共同体として、自分達のカレッジに誇りを持っているからなのかもしれません。

2,チュートリアル

二つ目の特徴に、チュートリアルがあります。
チュートリアルとは、先生による個人レッスンのことで、1対1か1対2で行うものです。
オックスフォードは、履修科目がとても少なく、1週間に1時間しかない学期もあるのですが、このチュートリアルは毎学期あります。
このことからも、オックスフォードがいかにチュートリアルを重要視しているかが見て取れます。
このチュートリアルは、とても厳しいことで知られていて、出された課題が終わっていなかったら容赦なく叱責されてしまいます。
さらに、出された課題に対しては、週の間で先生が手助けしてくれることはありません。
課題は全て自分の頭で考えてこなさなければならないものなのです。
チュートリアルは、1時間の授業というよりは、その週に勉強したことの集大成といった位置づけにあります。
このチュートリアルによって、オックスフォードの学生は、自分で考えて答えを出す力を養っているのかも知れませんね。

3,学生間の競争

三つ目の特徴として、学生間の競争があります。
オックスフォードには、1年生の時と3年生の時の2回テストがあります。
このテストで、ファーストを取ることがオックスフォードでは重要なのです。
2回ともファーストの成績を取ったらダブルファースト(二冠)といい、とても優秀であることが認められ、奨学金を取ることができるのです。
この奨学金は、金額は100ポンドであり非常に少ないのですが、とても栄誉ある賞です。
夕食の時に、奨学生用の特別なガウンを着ることが出来たり、ハイテーブルという先生たちが食事をする場所で一緒に食事をすることが出来るようになります。
階級社会であるイギリスっぽい話ですが、この階級は、出自とは全く関係なく、学業が優れているかどうかで決まるものでありとても公平なものなのです。
オックスフォードでは、実力で優劣を決める制度があるために学生同士が切磋琢磨するのかもしれませんね。


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