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どのように感じてゆけるか

例えば、
目の前に広がる水平線。

いつも同じように見えるけれど、
その時々の感情で、違うように見えてくるものです。

それは「対象が変化」しているというよりは、
自分の「気持ちが変化」しているからなのでしょう。

朝日を迎えるにしても、
期待と喜びの一日を迎えるはずの陽の光が
悲しみと慰めの朝日に感じられることすらあります。

どのように感じていくかで
世界は全く違うようにみえる。


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何を見ていくか、
どの場所にいくか。

人は「外側にある対象」ばかりに向けて、
何かを求めていこうとするものですが、
実は「自分の感じ方」一つで、世界は大きく変わるのではないか。

僕はそんなことを最近考えています。

例えば、
皆同じものを見ているはずなのに、
人によって感じ方が違うということが多々ありますよね。

一つの絵画作品や映画、
小説を読んでいても受け止め方がまるで違う。

一人の人物を見ていても、
素敵な人だと感じる人もいれば、
嫌な奴だと感じてしまう人もいる。

大切なのは、
日常の中での対象を
「どのように感じてゆくか」なのかなと。


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日常のとある光景から
特別な何かを感じとり、
世の中の価値観を変えてしまうほどの
変革が起こるということがあります。

例えば、
数年前まで「報道の映像」というのは、
プロのカメラマンが撮影するものでした。

シャッターの切り方、
画面のトリミング、映像をつなぎ合わせる編集など、
映像を撮影して報道するということは、
そうした専門的な知識とともにプロの技術が必要だった。
世の中の報道映像の多くはそうしたプロの手によるものでした。

2004年。
スマトラ島沖のインド洋での大津波が起きた時、

そんな報道の世界に衝撃が起きます。
その時に世界中で報道された大津波の映像は、
偶然、その場に居合わせた一般人が撮影したものでした。

なぎ倒される木々、
流される人々、
不気味な水流の濁音。

被害者の手によって撮影されたその映像は 、
目の前に迫り来る大津波の様子を
リアルに映しだしていました。

そうして、
その素人の一般市民が撮影した映像が、
世界のトップニュースのを埋め尽くすという
今までの報道の世界にはなかった事態が起きたのです。

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その映像を見て、
ただただ衝撃を受けた
アメリカ人の青年がいました。

報道陣が居ない場所で、
これだけの映像と現実を世界に伝えることができるのかと、、
そして、彼の中に一つのアイデアがひらめきます。

「誰でも映像を投稿できるサイト」を作れば、
このように世界中の出来事を
いつでもどこでも共有できるのではないか。

そのアイデアを思いついた、
青年の名前はジョード・カリム。

当時、PayPalの従業員であったチャド・ハーリー、
スティーブ・チェンとともに彼は
「Youtube」として世界中に動画を広げていくという
画期的な発明をすることになるんです。


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あのスマトラ島沖での大津波の映像を目にした時に、
人々はそれぞれの思いを感じながら、
あの映像を見ていたはずです。

ある人は深い悲しみとともに、
ある人は強い衝撃で言葉を失っていたでしょう。

ですが、あの映像が
「世界を変えるほどのアイデア」になると
気づいた人はどれほどいたでしょうか。
また、それを実行できた人はいたか、、、、。

多くの人は、
日常生活の中で同じものを見ているものです。

でも、そこからどのように感じていくかで、
自分自身の生き方も変わっていきますし、
世の中を変えるほどのアイデアを見つけることだってできます。

次から次へと、
目に見えて分かり易いことばかりを
追いかけるのではなく、
日常、見慣れているものからどのように感じていくか。

そこに何かヒントがあるように感じます。


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この孤島での風景は、
ある意味では、誰にとっても見慣れたものです。

どこまでも広がる水平線、
そこから立ち昇る朝日や、流れ漂う雲。

日本にいる皆さんでも
見ることのできる光景ですよね。

多くの人が日常の忙しなさで
通り過ぎる風景だったとしても、
僕は、そうした「当たり前の光景」から
生きていくため、日常と深く向き合うための
大切なヒントを学んでいる気がします。

大切なのは、
どのように感じていくか。

いつまでも、どこにいても
大切にしておきたい感覚です。

新しい週の始まりです。


感じ方によっては、
新しい世界と出会うための始まりでもある。



どうか、
そんな素敵な一日になりますように。



遥か孤島から感謝を込めて。



いつもありがとうございます。





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