見出し画像

#001「今の仕事がつまらないんです」

星の降るこの時間。


僕は空に広がる星々を眺めながら、
人々の悩みに耳を傾けます。

今夜も、世界の一隅で、
悩みを抱える方の声が届きました。

その人のために少しでもお力になればと。

僕も共に学んでゆきたい。

星の降る夜のもと、
一つの明かりを灯すように。


画像2



「公務員」25歳 女性 

はじめまして。
私は都内の役所で事務の仕事をしています。

この職場には配属されたばかりで、
特に専門的なことをするわけではなく、
新人として書類の整理や窓口での対応に終われる日々です。

希望を持って今の職業を選びましたが、
正直、こんな単調な毎日が続くのかと自分の人生の先が見えてしまい、
仕事にも物足りなさを感じています。

市民のためになりたいと思いこの職業を選びましたが、
とにかく毎日が単調でつまらない。
その一言です。

もしかしたら自分には公務員は向いていないのか、
いっそ民間会社に転職しようとも考えています。

どうしたら仕事と楽しく向き合えるのでしょうか?


画像3



はじめまして、
遥か孤島から失礼します。


ご質問ありがとうございます。


単調な仕事を楽しめないことで悩んでいるようですね。

人は人生の多くを仕事に費やしますから。
これはなかなか大きなテーマです。

僕もそうでしたが、
誰にでも自分の仕事に対しての不満があったり、
そういった思いを持つ時期は必ずあんだと思うんですね。
大人になれば誰でも通る道なのかと。



そもそも働くってことは
どういうことだと思いますか?


世の中の多くの人は、
お金を「稼ぐため」に仕事をしているのも事実ですが、
その一方で、人はお金を稼ぐということ以上に、
時間という大切な資産をその仕事に投じているわけですよね。

それは長い年月をかけた自分への投資活動ですし、
また、その人の生き方そのものを表しています。

大切なことは、
あなたが「どのような仕事」をしているかではなく、
その単調とも言える仕事に対して、
「どのように」向き合えているかなのだと思います。


そこを、越えていくことができなければ、
おそらく、どの職種に転職したとしても、
同じ部分で再び悩むことになると思うんです。


画像2



一つ大切なヒントがあります。

それは、
「言葉に縛られない事」です。

仕事をしていくと、
それを取り巻く多くの言葉に影響されてしまうもの。

まずは「職種」。
あなたは「お役所」の仕事がつまらないというけれど、
もしかしたら「お役所や公務員」という言葉に
自分で勝手なイメージを与えていないでしょうか?

また「役職」による言葉もあります。
あなたは「新人」という自分の立場によって、
自分の役割とは「これくらいのものだ」と決めつけてはいないでしょうか?

人は意外と、言葉によるラベリングで
物事を決めつけてしまうものだと思うんですね。

世の中の仕事に、
社員だから大変だとか、
バイトだから楽ということはありません。

また、社長だから真剣に向き合って、
パートだから適当にやればいいってものでもない。

あなたは単純作業が嫌だと言いますが、
人が羨むような、どんな華やかな職種でも、
あなたと同じような仕事、
つまり「単純作業」をしていている人々はたくさんいるんです。

大切なのはその仕事とどう向き合い、
何を得ていこうとするのかだと思うんです。


✳︎ ✳︎ ✳︎ 


僕もサラリーマンとして会社勤めをしていた事がありますが、
最初の数年は、あなたと同じように単調な雑務ばかりしていました。

また、ひたすら上司の企画書の誤字脱字チェックばかりをしていて
同じような悩みを持っていたこともあるんです。

でも、そんな状況の中で、
「人はやはり考え方なんだ」ということに行き着いたんですね。

例えば、コピー一枚でも、より正確に歪みの無いよう、
インクの濃度も適切に複写できるようにと工夫をしてみる。
そうしていくだけで、
何事もよりよく工夫していきたいと考える姿勢が身につきます。

また、企画書のチェックをしていると、
その作業を通して、多くの先輩社員の考えに触れることができるわけです。
そうした機会を利用して、彼らの考え方を丸ごと身につけることもできます。

そのような視点を持って仕事をしてみると、
どんな環境にいても、何かを吸収していくことはできますし、
世の中のどんな仕事にも「単純作業」なんてないことに気がつきますよ。

何かを学ぶことも、何かを学ばないのも、
あなたの仕事に対する向き合い方次第なのだと思います。


画像4



逆にあなたの職業である
お役所での仕事の「魅力」は何でしょうか?

そこに一つのヒントがあるのかもしれません。

あなたは人の役に立ちたいとおっしゃっていますが、
役所での事務や窓口という仕事ほど、他の仕事に比べて、
市民や国民に直接的に関われる仕事はないと思うんですね。

あなたの行為によって間違いなく、
市民の生活は支えられているわけですから、
そうした恵まれた場所に、今は居るのだということを自覚すると
目の前の仕事が違うように見えてくるかもしれません。

例えば、メーカーの社員は消費者を相手にすることはできますが、
直接、市民に働きかけることはできません。
大手の企業に勤めれば、その多くの相手は生活者ではなく、
他部署の人間だったり、上司だったりします。

あなたは、市民の役に立ちたいという当初の思いを叶えるために
今もっとも恵まれた環境にいることを忘れないでください。

この悩みを抱えていることは、
あなたが大きく変わるチャンスを得ているのだと思います。

もしも本当に転職を考えているのであれば、
一つの実験として今の環境で、
今お伝えしたようなことを試してみてください。

それからの転職活動でも遅くはないですよ。


些細なアドバイスではありますが、
何かのヒントになればと思います。




お互いに頑張って行きましょう。






星降る夜に、想いを込めて。






いつもありがとうございます。





この記事が参加している募集

#習慣にしていること

130,707件

最後までお読みいただきありがとうございます。毎日時間を積み重ねながら、この場所から多くの人の毎日に影響を与えるものを発信できたらと。みなさんの良き日々を願って。