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【雑感】東京都の『昼間人口』

(このnoteは2分で読めます。約1,500文字)
『昼間人口』という言葉をご存じでしょうか?私は最初『昼間人口』を『ひるまじんこう』と読んでいましたが、正しい読み方は『ちゅうかんじんこう』だそうです。『昼間人口』があるということは、当然『夜間人口』があるということです。

『人口』という言葉は知っていましたが、『昼間人口』や『夜間人口』という概念があることは『統計Today』を読んで初めて知りました。『統計Today』は総務省統計局が統計作成に携わる職員から統計の利用者、調査の対象者にあててお送りするメッセージとして、平成21年1月からホームページで掲載しているものです。様々な統計データとそれについての意見に触れることができ、なかなか面白いものです。

このnoteでは、2022年9月20日に掲載された『我が国の昼間人口の状況 ~令和2年国勢調査 従業地・通学地集計の結果から~』を引用しつつ、東京都の『昼間人口』について見てみます。

✅1、『昼間人口』とは

改めて『人口』とは何かを問われると案外回答に窮するものです。『人口』とはつまるところ人の数ですが、どの時点における人の数かによって『人口』は変化します。確かに、人口台帳に載っている数を数えることも有効ですが、地域ごとの『人口』を数えるときは、それが1日のいつ時点の『人口』かによって結果が変わります。

多くの方は、通学や通勤によって家から離れます。神奈川県に住んでいる方が東京都へ通勤することもあるでしょう。この時、その方は東京都と神奈川県どちらの人口としてカウントされるのでしょうか。当然、住民票がある地域でカウントされることは間違いないのですが、昼間にいる場所と夜間にいる場所を考えると必ずしも住民票の場所が『人口』として正しいわけではない気がします。

この点について着目している概念が『昼間人口』と言うわけです。『昼間人口』は、夜間人口から流出人口(当該地域から当該地域以外への通勤・通学者数)を減じ、流入人口当該地域以外から当該地域への通勤・通学者数を加えたものです。

『昼間人口』は、その地域で ふだん活動している人の規模を表すため、防災計画や交通政策などに役立てられているそうです。


✅2、東京都の『昼間人口』とベッドタウン埼玉県

では、東京都の『昼間人口』はどうでしょうか。

総務省統計局 統計 Today No.187 P1 図1より

このように見てみると『昼間人口』も『夜間人口』も東京都が圧倒的です。そして東京都は、『昼間人口』の方が『夜間人口』よりも200万人ほど多くなっています。これはなんとなく理解できます。

一方、ベットタウンと呼ばれる埼玉県はどうでしょうか。『埼玉県はベットタウン』と言われても違和感はないかと思います。私も埼玉県はベットタウンのイメージが強いです。しかし、データを見てみると『昼間人口』と『夜間人口』の差はせいぜい50万人ほどでしょう。確かに『夜間人口』の方が多いのですが、『思ったほど多くはないな』という感覚なのは私だけでしょうか。


✅3、まとめ

2022年9月20日に掲載された『統計Today』の『我が国の昼間人口の状況 ~令和2年国勢調査 従業地・通学地集計の結果から~』から『昼間人口』というキーワードを中心に雑感を書きました。個人的には『統計Today』かなり面白いと思いますので、興味がある方はぜひ読んでみてください。

https://www.stat.go.jp/info/today/pdf/187.pdf

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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