「普通の家庭」という縛り――容疑者の生い立ちに思うこと

ちょっとー愚痴っていいですか?

なんか、今の状況キツイなーと思いまして。
思わぬ真実が明らかになって、多くの人が「え………!(シーン)」みたいになってるじゃない?

そして、パズルのピースが埋まるように、いろんなことが腑に落ちていくんですよね。

だけど、この段階で「1を聞いて10を知る」人と「1を聞いたら1しか知れない人」、「1を聞いて5~7くらい分かっちゃったんだけど、信じたくなくて拒絶してる人」に分かれるし、多くの人にとって「真実」は自分がよって立つ土台を揺るがす大事件だったりするので、皆とても心がザワザワしていて落ち着かない。

そして、来年にかけて(来年になると?)、まだまだ「え!(ガーーーーン!)」って事実が出てくると思うのだけど、そうなるとますますみんな落ち着かなくなるじゃない?

信じたくないことはなるべくギリギリまで無視して、引き延ばしに引き伸ばした結果、認めざるを得なくなって絶望したり、怒ったり、自暴自棄にって人も多いだろうからさ。

騙した方も悪いけど、騙されてたアンタにも責任があるでしょ!と言いたいところですが、そもそも騙されてたことを認めたくないのが人間の哀しさなりよ。やれやれ。

ほんと、国とか、組織とか、学校とか、集団とか、自分以外の「より大きなもの」にアイデンティティを置いてはいけないですよ。どこに参加していようと、アイデンティティの置き所は自分自身。

風の時代は、ちゃんと自分自身にアイデンティティを置いてる個人が集まるから強いチームや組織ができるのであって、より大きな何かに帰属したい「主体性のない個人」を集めても迷走するだけですって。

ま、そんなわけで、しばらく世の空気が荒れそうで、エネルギーに敏感な私はやだなぁと思ってます。ほんっとに3年後ぐらいにワープしたい。3年くらい他の星に住みたい。

今、私は自然の中にいるのが、一番心地よいです。自然は偉大!植物たちの揺るぎなさとしなやかさと謙虚さを人も見習いたまえ。


そして、話が変わりますが、先日の殺人事件の容疑者は可哀想だね。
もちろん、殺人はどんな理由があろうとダメだし、どれほど理不尽なことがあっても、恨み続けるよりは、日々の中の嬉しかったことに目を向けて、未来に進む方が建設的だと思います。

でも、生い立ちとか、本人が見ず知らずのフリーライターに送った手紙などを見ていると、周りにいる大人が酷すぎるし、どうしてここまで不幸のオンパレードなんだろう……と。

いったいどういう前世を送ると、こういう境遇、こういう設定で生まれてくることになるのかな?

戦争で家族や祖国を失う……というような可視化しやすい不幸だと、人からの共感を得やすいけど、「育った家庭が機能不全」ってなかなか人に話せないし、話せたとしても逆に蔑まれたり、差別される可能性もあるじゃない?

日本はとても「普通の家庭信仰」が強いので。

容疑者が恨みに時間を費やして殺人に帰結したのは悲しく、その幼少期からの半生を想像すると、いたたまれない気持ちになります。

なんかね、日本も「ウチさあ、物理的にもメンタル的にも、ぶっ壊れてんだよねー。マジでキツイわー」などと気楽に境遇をグチったり、軽く相談できる人が見つかる社会になるといいなぁと思うんですよね。

外国の人(といっても、米国、英国、仏国、南米、香港あたりの例しか知らないけど)って、カジュアルに「うち、こんなでさぁ、家の体は成してるけど、崩壊してるも同然なんよ。でも、今の方が昔よりHappy」とか「親に虐待されてたし、今も期待が大きすぎて無理。離れて生きようと思ってる。どこの国がいいかな?」みたいなことを、他人事のようにさらっと話さない? たまたま私が出会った人がそうなのかしら?

たぶん「家は家、私は私」という意識がハッキリしていて、家と個人が同化してないんですよね。まあ、離婚、再婚、片親が違う子供たち……が普通な社会だからかもしれませんが、基本的に「家じゃなくて私を見て」。
(王族、貴族、財閥系は違うと思うけど)

私はこういう在り方の方が健全だと思うんです。
「親ガチャ」という言葉が一般化してしまう社会って、おかしいと思わない?なぜ、その不平等を維持していかなければいけないのかしら?

あの事件について、あれこれ言う気はありませんが、私は育った家庭環境で未来が決まってしまう社会って、未来がないなと思いました。

「家ガチャ」に外れた人はもちろん大変だし、「家ガチャ」に当たった人も、その定義がよく分からない「普通」から外れないように、めちゃくちゃ気を付けて生きていかなければいけないわけでしょ?

そんなことばかりにエネルギーを使っていて、それぞれに持って生まれた千差万別な「個人の能力」なんて、存分に伸ばしていけると思いますか?

それこそ、社会の損失だと思うわ。

これを機に、硬直化した家庭観や「普通の基準」が変わっていくといいなと思って、ちょっと書いてみました。

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