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結局、何を伝えたいの?

遺言・相続・葬儀・埋葬のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
詳しくはこちらのホームページから。

昨日は、私のマーケティングのコンサルティングをしてもらっているwacca田中可奈子さんのところで、参加者各々が自分の作業をモクモクとやる「モクモク会」に参加してきました。

ホームページを作成する人、作ったホームページと自分のSNSを連携させる人、細々とした書類事務をする人などなど、みんなと一緒にやると、少しのおしゃべりをしつつも、やらなきゃという気持ちで作業がはかどります。

各々が自分で業を立てている個人事業主なので、どうやって自分や商品を表現するか、というアウトプットの話になりました。
参加者のお一人からは、本を以前からよく読んでインプットができているけれども、アウトプットができていなかった、というお話をされました。

私も子どもが産まれる前まではやたらと本を読んでいて、一番読んでいた時は年に350冊読んでいましたが、確かにアウトプットは特にしていませんでした。
ただその量を読んでいた頃は大学生だったので、ビジネス書を読んでもそれを自分にどう活かすのかが、分からないまま読んでいたのでやむを得ないのかな、という面もあります。

アウトプットといっても感想文を書いても仕方が無くて、「自分の立場だったら、この話をどう活かすか」「同じ立場の人にどう紹介するか(勧めるか)」というところが大事かと思います。

ネット上でのアウトプット(情報発信)について、ネット集客が常に議論の的になります。
自分のサイトで有益な情報を伝え続ければ、みんなからサイトの評価が上がって、いつしか集客に繋がると言われていますが、「全然上手くいかない」とか「そんな簡単ではない」などの意見もあり賛否両論渦巻いています。
ただいくら有益な情報と言っても、「お客様にとって」の有益な情報にならないといけません。

多くのサイトでは「こんな法改正がありました」「遺言の書き方にはこんな種類があります」といった書き方が多いと感じます。
その「情報」で終わってしまう内容では、どのサイトで見てもいいわけですし、法改正であれば、極論、国のページのリンクだけ貼っておいてもいけます。
というか、その方が不正確な解釈が入らず、確実な情報が多いでしょう。

ちょっと検索すれば、たいていの情報の詳細があちこちで提供されていますし、まとめサイトも充実しています。
それでなくてもchatGTPを利用すれば、情報のまとめは簡単にできてしまいます。

わざわざ人のページまで行くのなら、その法改正の結果として影響を受ける人が具体的にイメージできるような表現でないと読まないでしょう。
例えば「41歳男性、専業農家で稲作の他に地域に特徴的な野菜作りもしている。家族以外に繁忙期にはパート雇用の人もいる。近年の米の価格下落で収入に大きく影響しており、野菜作りの割合を大きくしたいと考えている」ぐらいのことを書くと、熱心に読む人がいます。

昨日の夜は、FPとして自治労共済の加入促進チームの会議に出席していましたが、議論の方向性が「共済の保険や個人年金の制度の素晴らしさをどう伝えるか」に偏りがちでした。
ターゲットとする顧客は20代から30代前半の新規採用から若手職員とのことなので、その人達がなぜ入らないのか、なぜ今の保険から乗り換えないのか、を調べないといけません。
この年代ならば、リスクのための保険も気になりますが、投資についても関心が高いはずです。
共済の商品と投資との関連性をどう説明するかで若者の食いつきが違うでしょう。

また、保険の良さが分かって、比較して掛け金が安くなると分かっても、書類を書く手間や既に加入している保険から抜ける手続に面倒臭さを感じて腰が重いのかもしれません。
そうであれば、素晴らしさを伝えるのでなく、どう手間を減らしてあげるかが、顧客にとっての有益な手立てになります。

今、このコラムでは、私という人間や、仕事や家族に対してどういうスタンスでいるのか、といったことが分かってもらえる内容をできるだけ書いています。
そのため、情報をお伝えするというより、情報や出来事に対して、私がどう思うかを伝える、ということを意識しています。
では、「想い」「考え」ばかり書いているこのコラムでお客様に何が提供できているのか、と問われれば「私が信頼してもらえる人かどうか」という部分です。

何事によらず、私より知識も経験も豊富な方は沢山います。
知識や経験をいくら披露しても、その人達には叶わないでしょうし、私を求めてもらえません。
私が何の点でお客様から求めてもらえる存在になるのかを常に試行錯誤して考えています。

アウトプットはあくまで手段であって、何を達成するのかという目的が無ければあまり意味がありません。
元日からこのコラムを書き続けていることを褒めてくださる方もいらっしゃいますが、私の狙いとするところに反応する人がいると、マーケティングのコンサルティングをしてもらった成果が出ているな、と思います。

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