人間とヒグマの近すぎる距離感
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北海道でヒグマが札幌など都市部にも出て様々な被害が出ているそうです。
特に、標茶町と厚岸町に周勃下「OSO18」と呼ばれるヒグマは、放牧牛を次々と襲うにもかかわらずハンターが足取りをなかなか掴めずNHKのクローズアップ現代でも取り上げられていました。
私が北海道大学生だった頃にもクマの被害などはニュースにありましたが、これほどではありませんでした。
原因として、環境保護などの声から、冬眠から覚めたばかりの春グマ駆除が廃止され、ヒグマの数が倍増したことなどが挙げられています。
最近になって、ヒグマ被害が増えてきたことから、この春グマ駆除が復活と報じられていました。
私の住む地域でもクマが人家の近くで見かけられるようになりました。
それだけでなく、サル、シカ、イノシシも頻繁に見かけるようになりました。
現状では人に対する被害はあまり聞きませんが、農作物の被害は深刻で、動物の餌のために作っているようなもの、という農家の方の歎きをよく聞きます。
農家の方の多くは電気柵などを設けていますが、動物の侵入量が多すぎて効果が減少しています。
人間側でも、集落の人口が減り、住宅地、農地、里山の境界部分の草刈りや伸びた枝の伐採などがほとんど出来なくなってきました。
このため、草むらや竹林、笹林が山から里へ連続している状態となり、ここを伝って動物が人家周辺へ下りてくる状態となっています。
地元の有志の方が草むらや竹林の整備を行ったところ、そこを経由してきたサルの群れの姿が確かに減った気がします。
北海道では春グマ駆除が復活したり単に過去と同じ対策に戻ることに疑問の声が上がっています。
私の住む集落でも、過去の農家中心でそれなりの人口規模があった時代にはもう戻れません。
今後も大規模に草むらや竹林の整備を行って、草木とそれ以外の場所をエリア分けすることは人数的にも経費的にも困難です。
新聞記事では、「人間とヒグマの適度な距離感」とありますが、もはや動物の側からの侵入を押しとどめられていない今、この言葉も薄い内容に感じます。
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