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マイホーム購入に頭金はいくら必要なのか?

家を買う際によく議論されるのが、
頭金はいくら必要なのかということです。

よく購入価格の2割は必要だとか、
3割あれば安心だとか言われます。

では、なぜそもそも頭金が必要なのでしょうか。

一般的に頭金が必要な理由として挙げられるのは、以下の3点です。

・毎月の返済額が大きくなり、住宅ローンが払えなくなる可能性がある。
・頭金が少ないと支払利息が大きくなる。
・住宅ローンが払えなくなった場合に、住宅を売れない。

それぞれについて詳しく見ていきたいと思います。

毎月の返済額が大きくなり、住宅ローンが払えなくなる可能性がある。

頭金が少ないということは、
住宅ローンの借入金額が大きくなるということです。

借入金額が大きいと毎月の返済額も大きくなりますので、
毎月の家計への負担が大きくなってしまいます。

例えば、3,000万円の物件を返済期間35年、
全期間固定金利1.5%で購入する場合で
比べてみると以下になります。

頭金がない場合  毎月返済額 約92,000円
頭金500万円  毎月返済額 約77,000円
頭金1,000万円  毎月返済額 約61,000円

となり、毎月の返済額に差が出てきます。

要はこの毎月の返済額が負担になるかどうかが問題になります。

毎月9万円支払うのと6万円支払うのとでは、
今は払うことができていたとしても将来子供の教育費が
かかってきたときや生活水準が上がったときの
家計に対する負担が違ってきますからね。


頭金が少ないと支払利息が大きくなる。

頭金が少ないと毎月の返済額だけでなく、
支払利息の合計金額も大きくなります。

住宅価格3,000万円、返済期間35年、
全期間金利1.5%の場合の
それぞれの総支払利息額は以下になります。

頭金がない場合  総支払利息額 約8,579,000円
頭金500万円   総支払利息額 約7,149,000円
頭金1000万円  総支払利息額 約5,719,000円

頭金がない場合と頭金1,000万円準備できた場合で比べると、
頭金がない方が300万円以上も
余計に利息を払わなくてはいけないことになります。

結構大きな違いが出ることになりますね。


住宅ローンが払えなくなった場合に、住宅を売れない。

次に、頭金が少ないと、住宅を売れないことがある
というのはどういうことでしょうか。


通常、売られている住宅の価格には、
家を建てるのにかかわった住宅会社の営業マンや
大工さんの人件費やそれを販売するためにかかる広告費などが
上乗せされて販売されています。


その費用は地元の工務店だと
だいたい物件価格の2割ほどと言われています。
(大手のハウスメーカーだと4割近くとも言われています。)

つまり、住宅を購入した途端に
その2割~4割分の価値が下がることになります。

3,000万円で購入した家の価値が
2,400万円~1,800万円に下がってしまうというわけです。


例えば、3,000万円の物件を購入するのに
すべて住宅ローンで購入した場合、
購入後の家の価値は2,400万円に下がるのに対して、
住宅ローンは3,000万円のままですので、
売却できたとしても差額の600万円の借金が残ることになります。


このように売却しても借金だけが残ってしまう場合には、
不可能というわけではありませんが、
原則として住宅を売却することができないことになってしまいます。

まとめ

上記のそれぞれの例から考えると、
確かに物件価格の2割程度は頭金として
準備した方がいいと言うこともできます。


ただし、上記については返済が厳しくなる
もしくは、返済できなくなることを前提としています。

別の考え方をすると、住宅を購入する前に
家族構成や今後の貯蓄状況、教育プランなどを
しっかりと踏まえてあなたが
「無理なく返済できる住宅購入予算」
を理解しておくことができれば、
もし頭金がしっかりと準備できていなくても
返済に困るようなことにはならないということも言えます。


つまり、もちろん家を買う場合には、
頭金を準備しておくことも大事ですが、
それよりも大事なのはあなたにとって
「無理なく返済できる住宅購入予算」
かどうかを知ることの方が重要になってくると言えますね。

その「無理なく返済できる住宅予算」がいくらになるのかは
住宅ローンを組んだ後もしっかりと貯金ができるかどうか
判断の1つにしてください。

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