憧れのアマルフィ
◎アマルフィに行きたい!
2009年に公開された映画『アマルフィ 女神の報酬』
フジテレビ開局50周年記念作品として製作されたこの映画は、出演者も 織田裕二、天海祐希、佐藤浩市とそうそうたる顔ぶれでイタリアを舞台にした美しい映画でした。
この映画のロケ地、アマルフィに憧れてイタリア熱が高まりましたが、イタリアは私にとってハードルが高く、未だに実現していません。
理由はイタリアの治安の悪さと、言葉が通じないこと。
だからできるだけ全部添乗員つきのツアーで行きたいのですが、そうなると費用が高くなりあきらめるという構図が出来上がっていました。
流行り病が猛威をふるう前の2019年10月、遅めの夏休みを取りヨーロッパへ旅立ちました。
直前まで迷って、イタリアを外した旅でした。
サグラダファミリアをメインに、南フランス、モナコを経由してイタリア終着の旅でしたが、イタリアに着いたら解散となるプランだったためモナコまでの旅に変更しました。
イタリアを一人で旅する度胸はなく、旅程も1泊だったので、またの機会にゆっくりイタリアだけを満喫するツアーに行こうと考えてての決断でした。
さすがにヨーロッパは言葉が通じないのでツアーで行きたかったのですが、なかなか予算と行きたい場所の折り合いがつかず、JTBで相談すると現地をバスで移動するツアーがあるとのことでした。
一人旅の場合、通常のパッケージツアーだと追加費用がばかばかしいほど高いのです。
そして私は計画性がなく、突発的に旅に出るので直前まであたふたするのが常です。A型の乙女座とは思えないと言われるのは、こういうところなのでしょうか。
参加したツアーは現地集合・現地解散で、ホテルとスペイン~イタリア(私はモナコまで)の移動手段としてバスが用意されることだけです。移動の際は日本語が話せる現地ガイドがついてくれます。
食事はフランスでの昼食が1回だけなので、私でも手が出る価格だったのだろうと思います。(あまり記憶に残っていませんが)
私はものすごい方向音痴なので、移動手段は私の中ではかなり需要な要素なのです。
そのうえ英語が話せないので、海外一人旅はハードルが高いのですが、なぜか今までのところ、なんとなく誰かに助けられながら切り抜けてきました。
このときも行きの飛行機でまさにそれが起きました。
スペインへはチューリッヒ経由でしたが、座席のモニターが壊れていて全く見ることができませんでした。
長時間のフライトなのについてないなと思っていたところ、偶然隣に座ってらした方がスイス在住の女性で、その方のモニターも途中で壊れていてCAに抗議したようです。
その時彼女が私のモニターも壊れていると言ってくれたようで、CAがお詫びにマイルをくれるというカードを発行してくれました。
◎スペイン
そんなこんなで最初から波乱にみちた旅でしたが、初日はスペイン・バルセロナ。
有名なガウディの建築はバスの中から見ただけでしたが、今でも人が住めて生活の中に溶け込んでいるのがすごいなと思いました。
目的はサグラダファミリアでしたが、もちろん美味しい食べ物も楽しみでした。残念ながらフラメンコは満席で予約が取れませんでした。
お目当てのサグラダファミリアは、ステンドグラスをはじめ、それはそれは美しくため息が出ました。
近くにいらした方が、何年かごとに訪れて変化を記録していると言っていました。その変遷を写真で見るのは、きっと楽しいだろうと思いました。
直前に決めた割にはなんとかいいコースを辿っています。
この日はカタルーニャ広場で午後からストがあり、観光バスは交通規制で入れず、手前で降ろされて解散でした。
ひとり旅でしたが、この日バスでご一緒したほかのツアーのお二人の方のおかげで市場で美味しいタパスを楽しむことができました。
一人の方がスペイン語が堪能で、私一人では決してありつけなかったであろうスペインならではのランチにありつくことができとても感謝しました。
もちろんサングリアも楽しみました。
食事の後お二人とはお別れして、カタルーニャ音楽堂のガイドツアーに参加。
地図が読めない女は、地図を見ながら迷います。
予定では徒歩数分なのに、なかなかたどり着けず気持ちが焦りましたが、なんとか無事辿り着きツアーに参加。
英語なのでほとんどわかりませんでしたけど、2日後のコンサートに向けたリハーサルを垣間見ることができました。美しい建物と、美しい声に魅了されました。
夜は日本で予約していったバル巡りと夜のサグラダファミリアを楽しむことができました。
現地ガイドが夜の7時にホテルに迎えに来てくれて、途中で4名の方と合流してガイド含めて6名でした。親子やカップルのなかに一人でしたが皆さんと会話しながら楽しく過ごせました。部屋に戻ったのは深夜0時近くでへとへとでした。
バル巡りは最高でした。少しずついろいろ食べられて楽しいですが、はじめにワインを飲んたところかなり酔ってしまいました。長旅の疲れもあったかもしれません。
◎ダリ美術館
翌日はフィゲラスに移動してダリ美術館へ。
バルセロナからモナコまでのバスツアーはなんと参加者は私一人でした。あまり普通の人が参加するツアーじゃないのかな!?
移動ばかりでしたが、日本人ガイドさんがついてくださったので、ひとまずモナコまでの移動の足は確保できちょっと安心。
ダリ美術館は不思議な空間でした。
ダリは宝石のデザインもしていたんですね。
ダリは実家がお金持ちだったので好きなことができたようです。
奥さんをすごく愛していたようで、女性は奥さんしか描かなかったとか。
アメリカでの成功は奥さんのプロデュースの成果だったようで、実業家としてのセンスは奥さんの方にあったようです。
ちょっとしただまし絵みたいなものがあったりして、面白い美術館でした。
ダリ美術館見学の後、アヴィニヨンへ移動。
◎アヴィニョン
移動に約4時間。途中の休憩所の自動販売機でコーヒーを買おうとしたら20セント足りなくて、お財布の中身をひっくり返していたら近くでその様子を見ていた女性が20セントくれました。
よほど頼りなく見えたのでしょうか(^-^;)
近くに日本語ガイドさんがいたのですが、あんな親切なフランス人に会ったことがないと驚いていました。
午後4時ごろ城壁に囲まれたアヴィニヨンに到着しました。
暗くなる前にアヴィニヨン橋と法王庁宮殿を見に急いで城壁の中に行きました。ロシェ・デ・ドン公園から見るローヌ川は穏やかでゆったりした気持ちになれました。
法王庁宮殿の出口は裏側で趣のある小道を抜けていくのですが、案の定方向音痴の私は道に迷いました。
この後おすすめのレストランがあるあたりでご飯を食べる予定だったのに、暗くなる前にホテルに戻らねばと焦りました。
道を尋ねた若い女性が、メインストリートまで連れて行ってくれましたが、もうこの道からそれる勇気がなく、美食の国フランスでの夕食はなんとマクドナルドのハンバーガー! マクドナルドは思っていた以上に混んでいましたよ(笑)
◎ポン・デュ・ガール
翌日はポン・デュ・ガールへ。
昔の水道跡を見るために上に登った後、橋を渡って展示スペース前でガイドさんと待ち合わせのはずでした。
しかしここでも私はハイキングコースに入りそうになり、イギリス人の老夫婦に橋の入り口まで案内してもらうことになりました。
すごく単純な道で迷う自分に本当にあきれました。
イギリス人のご夫婦はとても素敵な方たちで、お嬢さんが中国に住んでいるそうです。たくさん話をして別れました。
今回の旅行では欧米人の老夫婦が仲睦まじく旅しているところに何度も会いました。なんだかうらやましくて憧れてしまいました。
この後エクサン・プロバンスへ移動しました。ランチはレストランで食べましたよ。ここはロゼがおすすめだと聞いたので、せっかくなのでグラスワインを頼みました。さっぱりしておいしいワインでした。
お料理はボリューム満点で、サラダだけでおなか一杯になるほどでした。ワインは別料金だったのですが、お店がサービスしてくれました。
ランチの後はセザンヌのアトリエへ。
海が見えるということは坂が多いということでもあり、年老いたセザンヌがこの坂を毎日登ったり下りたりするのは大変だっただろうなと思いました。
ダリにしてもセザンヌにしてもお金持ちだったということが驚きでした。画家イコール貧乏というわけではなかったんですね。
セザンヌのアトリエは風雅な場所で、木漏れ日や庭の小道などをみると、あのような絵が生まれた様子がよくわかりました。
南フランスはどこもゆったりした雰囲気で癒されました。
この日の宿泊はニース。残念ながら泊まるだけですが、ディナーはマセナ広場のテラス席でいただきました。とてもおいしかったです。
◎モナコ
私がこの旅でスペインと同じくらい楽しみにしていたのがモナコです。しかし現地バスツアーはここまで。どうやってニースまで戻るのかさえ分かっていませんでした。
それはさておき、まずは楽しみにしていたカジノ・ド・モンテカルロへ。
午前中は見学ができるんです。
建物も素敵ですが、中はそれはもう豪華絢爛で、まばゆいばかりでした。
夕方になるとドレスアップした紳士淑女がカジノの中へ。
私もドレスアップして、誰かと素敵な人と一緒に行きたかったなぁ……。
カジノを見学して外に出たら雨が降っていました。
いったんホテルにチェックインしてどうしようか考えておりましたが、そのうちに晴れてきたので2時ごろからまた出かけました。
ガイドさんともお別れしたので、とりあえずバスに乗って宮殿へ。
近くに海洋博物館もありましたが、今回は散歩したり狭い道を歩いてみたりモナコの街を楽しみました。
警官がいたるところに立っていて、道に迷ってそうな旅行者には声をかけてくれます。おかげでお目当てのチョコレートのお店へも辿り着くことができました。
ここもまた坂が多く、道が狭いのですが有名なF1レースがこんな街の中で行われるんだと思うと、一度見てみたいなと思いました。迫力がありそうです。
誰かもう一度私をモナコに連れてって~♪
◎はたして私がイタリアへ行ける日は来るのか!?
流行り病のころ、ものすごくイタリア旅行が格安で出ていました。
20万くらいで8泊という信じられない価格でしたが、さすがに行く勇気はありませんでした。
そうこうしているうちに、もう50万円位出さないと行かれない、今の私には手の届かない国になってしまいました。
イタリアは食べ物もおいしそうなので、元気があるうちに行きたいですが……。
宝くじでも当たらないかなぁ。(←他力本願)
しかし、スペインも、南フランスも、モナコも、もう一度行ってみたいと思っているほど、魅力的な国でした。
本当はのんびりと一か所にとどまって、ゆっくりその地を楽しむのが好みですが、やはりめったに行かれる場所ではないので、あちこち行くことになってしまいますね。
それにしても、私がイタリアに行かれる日は来るのでしょうか? 笑
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
娘が留学して以来、旅行といえば一人旅が当たり前になってしまいました。
体力的に飛行機の移動が辛いお年頃です。
せめてエコノミーよりワンランク上なら長時間フライトも耐えられるかもしれません。
打ち出の小鎚がほしいマネキネコです。
今日もよい日でありますように!
「猫さまの術後経過診察~2回目~」がnote公式マガジン「ねこ記事まとめ」に追加されました。
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