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扁平足の新たな病期分類と運動療法【サブスク】

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扁平足の定義

足のアーチ構造が破綻し、土踏まずが消失したものを総称して扁平足(flat foot)¹⁾と呼びます。

しかし、2020年9月アメリカ足の外科学会(American Orthopaedic Foot and Ankle Society;以下AOFAS)のコンセンサスグループは、「扁平足(flat foot)」という用語は病態を適切に表していないとし、「Progressive Collapsing Foot Deformity;以下PCFD」という新たな名称と臨床病期分類を提唱しました²⁾³⁾。

その理由として、生下時には多くの場合無症候性の扁平足であることやアーチの低下は変形の三次元要素の一つに過ぎないこと²⁾が挙げられています。

ばね靱帯と三角靱帯の異常から変形が進展し、3つの変形要素①hindfoot valgus(後足部外反)②mid-/fore-foot abduction(前・中足部外転)③forefoot  varus(前足部内反)からなる三次元的変形であり、それに適した名称と分類方法が必要である¹⁾²⁾とされています。

扁平足の新たな病期分類(PCFD)

従来より、成人期扁平足(adult acquired flatfoot deformity;以下AAFD)の主たる原因は後脛骨筋腱機能不全症(posterior tibial tendon dysfunction;PTTD)であるとされ、PTTDの病期分類が広く使用されてきました。

PTTDの病気分類には、Johnson and Stromによる分類⁵⁾やJohnson and Stromの分類をもとに、内側列不安定性、前足部外転、および前足部内反を追加したBlumanらによる分類⁶⁾が挙げられています。

しかし、PTTDの病気分類では病期の進行と変形の進展がリンクしていないとの異論も多かった⁴⁾とされています。

また、AAFDでは後脛骨筋腱断裂の有無にかかわらず、ばね靱帯、骨間距踵靱帯、
三角靱帯にも断裂または損傷が生じている⁷⁾との報告があります。

2020年にAOFASのコンセンサスグループによって提唱されたPCFD(図1)は、変形が後足部外反、前足部外転、中足部内反、距骨周囲亜脱臼からなる三次元的なものであり、これらが合わさって複雑に進行していくことを表現している⁴⁾とされています。

図1 PCFDの新たな病気分類
4)8)より作成

5つの変形有無について、Class A〜Eで表されます。

Class A①後足部外反class B②前足部/中足部外転class C③前足部内反/内側列の不安定性class D④距骨周囲亜脱臼(PTS)class E⑤足関節外側不安定性です。さらにそれぞれStage1(可撓性)Stage2(不可撓性)で分類されます。

①後足部外反は、立位で脛骨軸に対して踵骨の接床点が外側に偏位した肢位です(図2)。

図2 ①後足部外反

②前足部/中足部外転は、後足部に対してショパール関節もしくはリスフラン関節で前足部が外側に偏位した肢位です(図3)。X線像では立位背底像で第2中足骨の外転像である⁴⁾とされています。

図3 ②前足部/中足部外転

③前足部内反/内側列の不安定性は、後足部に対して前足部が前額面上で回旋した肢位(第1中足骨が第5中足骨より挙上位)です(図4)。X線像では立位側面
像でMeary角の増大第1足根中足関節底側のギャップである⁴⁾とされています。

図4 ③前足部内反/内側列の不安定性

Meary角は、距骨の長軸と中足骨の長軸がなす角(距骨第1中足骨角)です。正常足では、軸は一直線上となり(角度=0°)、扁平足(縦アーチの低下)の程度は、軽度>4°、中等度>15°、重度>30°と判断されます¹⁰⁾¹¹⁾(図5、6)。

図5 Meary角(Meary's angle)
10)より画像引用

図6 小児外反母趾の例(術前)
12)より画像引用

第1足根中足関節底側のギャップは、第1中足骨と内側楔状骨間の底側に開く角度です(図7)。

図7 第1足根中足関節底側のギャップ
9)より画像引用

④距骨周囲亜脱臼(PTS)は、X線像の立位側面像で、Gisanne角における距骨外側突起ー踵骨間のインピンジメント(図8)と、CTでは後距踵関節面の傾斜と腓骨ー踵骨間のインピンジメント(図9)を表します。

図8 距骨外側突起ー踵骨間のインピンジメント

図9 後距踵関節の傾斜と腓骨ー踵骨間のインピンジメント

⑤足関節外側不安定性は、X線像の立位正面像で、距骨の外反傾斜を認めます⁴⁾(図10)。

図10 距骨の外反傾斜

扁平足の臨床評価

母趾伸展テスト

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