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#noteで小説を書く人 | 久藤あかり

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小説・絵本、物語、文字の個展です。ゆっくり、お話の世界を楽しんでみませんか?
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小説を書くコツ 素直に綴ることなのかな 色も飾りもつけずに まずは原稿用紙10枚くらい 試しに書いてみる 恥ずかしくて穴を掘って 入りたくなるような文 それを過ぎて だんだん作品になっていくのかな?

揺れる儚い記憶

. ー偏った倫理観と相反する感情に   振り回されながら過ごした3か月間 大学生最初の春休みを終えて。 人の体温を探し求めては彷徨い続けた日々 得られたものは、皺の入った紙幣と、少しの刺激、 体温を分け合うことによる安心感。 寂しさという感情を紛らわすのには丁度いいけれど 同時にやってくる虚しさが私をつかんで離さなかった。 どこに居たって、何をしていたって 孤独という状態を変えることはできない . 幸福はもっと鈍感なもの、らしい . 埋められない”何か”を探し

響き渡る静寂: 音楽が紡ぐ永遠の調べ

心の隠れ家、コンサートホールで、 クラシックの曲が席を見つける。 息をするごとに音符が生まれ、 生命のシンフォニーで私たちは再生される。 クラシックを奏で、心を休ませよう、 音の美しさの中で恵まれている。 古くて賢い調和の中で、瞑想の中で、 私たちの精神は飛翔する。 時代を超えた旋律に平和を見つけ、 昼も夜も。 年代を超えた歌の抱擁で、 属する場所を見つける。 静けさの中で、音の中で、 見つかる空間で、音楽が語りかけ、 私たちは理解する、 生命のシンフォニーで手を取り合

中小企業が泥沼状態の同質化競争から抜け出す方法

中小企業のブランディングの鉄則は「万人受けを狙わない」こと ブランドは絞り込みから生まれます。 なぜならば、幅広い客層を狙った商品やサービスを提供しようとすると、多様化、個性化する消費者ニーズに対応できず、 結果として満足度が低くなるからです。 とくに中小企業の経営は広く浅くでは無理です。 何でもできますは、 何もできないと同じです。 何でも売っているは、何も売っていないのとイコールです。 クエストリーのサイトにもこのことを書いています。 全方位総合型の展開はAmazo

天国はここに

花の咲き乱れる場所があればいい 夢見るように佇めばいい 心満たされぬ私には たくさんの花の励ましが必要だった 12月に毎週1株ずつ苗を植えて 3月4月にはついに満開に 私は小人になって遊んでいた 花の森で無心に遊んでいた 夜になり朝になり 5月、無情にも季節が変わっていく 春の花はやがて去ってゆくだろう もうすぐ季節が変わる パンジービオラ忘れな草は 一生懸命咲いてくれた ありがとうとお礼をいって 満開の花に別れを言って 春から夏へ移ります

電車に乗って会いに行く

遠くにいる恋人の家に行く。 さてみなさんは、旅行の荷造り得意でしょうか? わたしは大の苦手で、必要なものしか入れていないはずなのに、リュックはどんどん大きくなっていく。 出発の日。 ずっしりとしたリュックと、貴重品を入れたショルダーバッグと手土産を持って、よたよたと最寄駅へ向かう。 リュックが重すぎて、まるで大きな甲羅を背負っているみたい。 ほんと、なんでこんなに重たいんだろう? 亀仙人の修行にこんなやつあった気がする。 わたしはブルマの立ち位置のほうがいいんだけど。

人に傷つけられた作家が書けなくなるのは当然なんだよ 人を嫌いになった人間がどうやって人のために面白いものを書けばいいっていんだ 順序が違うだろ 傷を癒して人をもう一度信じられるようになってから、それからやっと書くんだろ

レモンの木漏れ日(回文)

大概せこい。個性がいた。 たいがいせこいこせいがいた 求愛ハウス栽培。刺す、奪い合う雪。 きゅうあいはうすさいばい さす うばいあうゆき 対面。薄ら暗すぎて、無敵すら暮らす運命だ。 たいめん うすらぐらすぎて むてきすらくらすうんめいだ 肉のみ余酔。アンタが花壇愛す黄泉の国。 にくのみよすい あんたがかだん あいすよみのくに 余談の尾鰭も、木漏れ日を呑んだよ。 よだんのおひれも こもれびをのんだよ

ツツジ

夜明けが訪れ、眠れずにベッドから起き上がるしかなかった。今日もまた忙しい一日が待っている。最近、日々ほぼ同じです。もう眠れないことを悟り、バスルームで冷たい水で顔を洗います。よし、頭もおきました。キッチンに足を運び、ハチミツ紅茶を淹れる。その色合いは深みに満ちていて、口に含むとその味わいは優しい。 美しい朝日を眺めたい。手にはコップを持って、庭の椅子に身を預ける。冷たい空気が私の頬をなでるが、それは気にせずに。庭を眺めながら、目に飛び込んでくる光景に感動する。それは星空の名

ことばと花と|詩

なにかが生まれてくるときは ないしょにしておきましょう 話すと ことだま が逃げるから 蝶々みたいな軽い翅で そうでなくても そよ風で吹きさらわれそうな 幽かな《気配》だもの (ことばにすると変わってしまうから  どうぞ私を書かないで) ...そんなふうに お願いされてしまうけれど でも、つかまえたくて書いてみる だけど時には 蝶々をおさめる ことばの籠を編む手を休めて 声のない花にでもなったみたいに 静かに 静かに 蝶々を花びらに休ませたまま ただ ただ

ラブレターと爆弾

手紙を書くのって、案外難しいね。もう5回も書き直しているよ。君がこれを読んでいるということは、この手紙は書くことに成功した貴重な一枚ということになるね。どうか最後まで読んでほしいな。 僕と君が離れ離れになってしまってから、もう1ヶ月近くが経つね。隔離されている場所というのは、どんな場所なのかな。清潔で、やさしい人がいて、おいしいご飯が出てくる場所だといいな。そうでなきゃ、僕は君を手放してしまったことを、後悔してもし尽せないよ。 なにもかも、ナノマシンのせいだ。僕はそう思う

感謝

最高の人生の見つけ方を観た。 「人生に喜びを見つけたか」 「他者に喜びを与えたか」 という言葉にイエスと言える生き方を したいと思う。 私は最期の日がいつなのか分かっても その日に特別なことをしたくない。 空が綺麗だと感じたり 自分を大切に思ってくれる人に感謝したり 「普通」といわれていることに感謝する。

午前二時の魔法│詩

赤いソファに並んだ二人 音楽の話しで一日が暮れてゆく スピーカーから流れるものとは裏腹に 静かな時間がゆっくりと過ぎて 時計は見ないようにする二人 明日のことなど今は忘れていたいから この部屋の時間が止まるまで 世界が小さくなる魔法をかけたよ 二つのスピーカーに挟まれて待つ 擦り切れるほど聴いた名盤たち 小さな部屋に満ちた 優しいコーヒーの香り まだ何もおきない二人の午前二時 2024/5/25

なにもかもが透明な│詩

少し錆びたバイクの ヘッドライトに映る美しい青の空 瞬きとともに呼吸と時間が止まる 僕らの頭上の木々や白雲が 嘘や偽りなくすべて映し出される 苫小牧の夜明けの光 小樽の運河の灯 札幌の作り込まれた街のカタチ 移り変わる光とともに日常が 流れて消えて透けていく 富良野の緑の風 稚内の日暮れの藍 網走の枯れた海 走る風に煽られ飛ばされる 身体に纏わりついた幾重もの衣 釧路の湿った霧 根室の侘しい波しぶき 十勝の冷たい山肌 なにもない空っぽの人を乗せ 軽々と道を駆ける